後楽園ホールのお客さん…について | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

 先日ホールへ出掛けた時…


 ああ、坂田、佐々木、瀬藤選手のトリプル10回戦…


 佐々木戦で、あるベテランボクシングファンの方が叫んだのを聞いた。


 ホールド、ホールド!!!!


 クリンチが頻繁に起こる展開があったため、その初老のファンの方は煮え切らなくなったのか、あるいは、呑み始めたレモンサワー?がいい按配になってきたのか、それまではお静かに観戦されていたのだが、大声で叫び始めた。


 そう言えば、何度も聞いたことがある…ような…


 しかし、そのファンの方、ナイスボディー!!! とか もっと左から!!! とか イワユルよくある声援は送らない。


 ホールド、ホールド!!!!


 だけ、お叫びになられていた。


 クリンチ、ホールド…が特にお嫌いのようであった。


 …で、いつもではありませんが、偶然お隣に居合わせた観客の方で、息の合ってしまう方が時折あると、観戦は非常に面白くなることが多い。


 それぞれ贔屓のボクサーについて合間で語り合ったり、あの時のあのRはどうこうであった…等々、なるほど…なマメ知識も含めて非常に勉強になったりする。


 …が、その逆もある。


 いつだったか…、そうだ、サーシャVS立木戦…


 お客の入りはいまいち…


 当時のサーシャはバンタム無敵状態…


 挑戦者も尻込みしてしまう「巧さとスピード」を発揮していた。


 で、僕は郵便局で働く…と言う勇気ある挑戦者、立木選手が見たくてホールへ足を運んだのだが、正直、サーシャを倒すのは天地が逆転するほどの薄い確率であろうと思われたのだが、意外な展開が繰り広げられる瞬間があった。


 リーチ、身長で圧倒的に劣る立木選手が、その稲妻のようなジャブをかいくぐってショートの連打を打ち込む場面が観られたのだ。


 僕はその善戦振りに思わず、叫んだ。


 よっしゃー!!! いいぞー!!!


 …と、近所で観戦されていた方が、低い声で唸るように叫んだ。


 どうした、サーシャ!!!!


 higege91に当てつけるような叫びであった。


 サーシャの鋭いジャブワンツーが入る。


 そうだ、サーシャ!!! おら、もっと打てー!!!


 しかし、立木も飛び込んではポンポン…とパンチを当てた。


 よし!!!


 …と思わず拳を握るhigege91


 打て、打ち込め、サーシャ!!!


 なんだかその座席で観戦しづらくなったhigege91…。


 客席はガラガラだったのでそそくさと移動…


 結果はサーシャの大差判定勝利であったのだが、強面なファンでなんとなく恐い方もおいでになる…。


 また、以前ボクシングをやられていた方…も多そうなので、隣の席の方で僕とは逆の選手を応援されている場合、思わず声を殺して心で叫ぶ三十路男・higege91・・・・


 ヨワッチョロイ…


 しかし、意気投合してお喋りに花が咲く…と本当に楽しい。


 平日のホールへ足を運ぶほどのファンはかなり「マニア」な方たちであるので、ちょっと変…と言えば変な方が多いのも事実か?


 また、『ファイターチキン』を大事そうに抱えて、少しずつ、一口一口噛み締めるようにして食べる方のお隣になったことがあったが、あまりにも丁寧に味わうものだから…


 あ また 「ひとくち」…


 次は何Rに もう「ひとくち」かな…?


 などと気になったりしたこともある。


 どうでもいいのですが… そういう楽しさもある。


 また、フィリピンパブ…か何かのホステスらしき女性を同伴しながら観戦されていた方も楽しかった。


 「わかる?いまのボディー、最高だったよ」


 「…ソウデスネ、ヨカッタネ」


 「…だろう? あいつはファイターだからね、いいパンチだったよ、わかる?」


 「ワカルヨ…」


 「だろう? いいボディーだった…」


 「スゴイネ…」


 「だろう?」


 そんな会話を聞きながら、また、ホールへ来よう…と思うhigege91であった。


 御愛読感謝


 つづく