いよいよ明日か…前東洋太平洋バンタム級王者・現日本バンタム級3位 鳥海純 再起戦 | ボクシング&ロック野郎 higege91の夜明けはまだか?

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人生の曲がり角に遭遇したボクシング&ロック・マニアhigege91。暇を見つけてはホール通い。ああ、俺は戦っているか!? ああ、俺は俺の求める『俺』に近づいているのか!?

2005 10 24 ファンタスティックシリーズ  日本B級3位鳥海純VS同級高野旭 後楽園ホール

高野旭 日本バンタム級


高野旭 1974年生まれ 長野県出身 24戦11勝10敗3分… 

…ああ、またも「三十路対決」かぁ。元日本ランカー・高野選手、戦績はあまりパッとしない…。が、なにやらしぶとそうな気配、不穏な想像をしてしまうのは僕だけであろうか…?

涙の観戦チケット

前東洋太平洋バンタム級王者・現日本バンタム級3位 鳥海純 29戦23勝9KO5敗1分…。

 まさか、嘘だろう?…の対クマトーンとの初防衛戦以来の復帰戦となる鳥海純…。ああ、しかし、あの王座陥落にはビックリした。ココはきっちりと勝たねばなるまい。しかし、それは高野も同じ。退路のない凌ぎ合いとなる。「引退」…の文字が見え隠れする両者の戦いは、熱い。個人的には鳥海を応援しているが、油断はないにしても、リングでやってきたことをきっちり出せた方が勝つのだろう…。技術的には鳥海有利は動かないが、何が起こるかわからない…。


 さて、なぜHIGEGE91が鳥海純を贔屓にしているかと言えば、昨年、長谷川穂積との対戦、両国国技館で行われた世界挑戦者決定戦での「マケップリの良さ」に心を打たれたからだ。鳥海は善戦したが、10R判定で敗れた。長谷川の早すぎる回転力と巧みな出入りに負けた。…試合中盤、長谷川の意識が飛びかけるような「カウンター」を見舞って見せ場を作ったが(…アレは惜しかった)、採点は文句なしの3-0で長谷川が競り勝った。…のだが、試合終了後の鳥海の笑顔のすがすがしさが圧倒的だった。かすかにテレビのスピーカーから聞こえた鳥海の言葉は、グッと来るモノだったのだ…。


…絶対に獲ってね。


 獲る…、当然「世界王座」のことで、世界挑戦権を得た長谷川穂積が、あのウィラポン・ナコンルアンプロモーションからベルトをもぎ取ったのはもはや言うまでもないわけだが、当時WBA5位まで登りつめてチャンスを賭けて戦い、世界挑戦権を奪われた鳥海の心を考えたとき、あの場で、あの「笑顔」を作り、自分を破った勝者をあのように祝福できるとは…。その場凌ぎであったかもしれない。本当は「こん畜生」って思っていたかもしれない。作り笑顔であったかもしれない。強がりだったかもしれない。…いずれにせよ、あの笑顔と言葉は、HIGEGE91の心を揺り動かした。


 その後、長谷川が世界王者となり、鳥海は東洋太平洋王座を奪取、それまで「無冠の世界ランカー」だった鳥海が初めてタイトルを手にした瞬間、HIGEGE91は自分のことのように嬉しかったのだ。さらに、鳥海はタイトルを奪取したそのリングの上から「おまたせー」とプロポーズをして、恋人と観客を喜ばせた。…が、まさかの初防衛失敗。サーシャ・バクティンとの対戦、さらには長谷川穂積へのリベンジ、世界挑戦の「青図」は見るも無残にご破算…となってしまったのである。


 そして、明日、後のない鳥海純が更なる飛躍を実現する為に、再起のリングに立つ…。応援しないわけには行かない。あの笑顔が、長谷川に敗れたあの鳥海の笑顔がHIGEGE91を奮い立たせるのだ。負けるなよ、絶対にもう一度桧舞台へ…。応援しに後楽園ホールに行くつもりだ。当然テレビ録画放送なんてない。じかに見るしかない。…高野選手も年齢、戦績を見ると心を揺り動かされる。どっちもがんばって欲しい。とにかく、ホールへ、ホールへ行かなくちゃ…。


 …仕事、ですか?ああ、もちろんありますとも。もうすぐ「クランク・イン」するんです。はい…。


つづく