廃棄物処理コラム☆バイオマス廃棄物の処理方法☆高速堆肥化施設
<排出元向け>バイオマス廃棄物の処理方法☆高速堆肥化施設
以前のコラムでは、『バイオマス廃棄物の処理方法』をご紹介しました。そこでは、バイオマス廃棄物が排出される状況は
2種類(①固形状(廃木材、動植物残渣など)、②液状(有機性汚泥、家畜ふん尿など))、処理方法は性状に応じて選定、そして、主な処理目的は2種類(①ガス化などによるエネルギー利用、②飼料や肥料などのマテリアル利用)に分かれ、そして、処理施設は、①メタン発酵施設、②炭化・ガス化施設、③固形燃料化施設、④高速堆肥化施設等があることをご紹介しました。
今回は『メタン発酵施設』『炭化・ガス化施設』『固形燃料化施設』に続き、『高速堆肥化施設』をご紹介します。
■高速堆肥化施設■
高速堆肥化施設は、強制的な通風、機械的な切り返しを連続あるいは間欠的に行うことによって良好な好気的発酵状態を維持し廃棄物(原料)を堆肥(製品)化する施設をいいます。
嫌気的堆肥化処理に比べ、期間が短く、臭気も少ないです。
高速堆肥化処理施設は、受入れ・供給設備、選別設備、発酵設備、貯留設備、脱臭設備などで構成されますが、以下のフロー図のような3つの方式があります。
高速堆肥化施設の処理対象廃棄物は、しっかりと分別されていることが必要です。とくにプラスチックのような非堆肥化物を除去する際は、初段(前)選別や堆肥中の異物を除去するための後段(後)選別が設けられることが多いようです。
また、対象廃棄物によっては乾燥やもみ殻、おがくず、バークなどの添加、堆肥を返送することなどによって水分を調整する必要があります。
高速堆肥化施設は供給廃棄物の分別状況にもよりますが、通常は残渣が30%程度排出されることになりますので、残渣の処理についても十分な配慮が必要です。また、堆肥の利用は施肥期間に限られますので、それ以外の期間は保存が必要になりますが、あらかじめ供給先と緊密な連携を図り、供給と貯蔵の適正化を図ることが重要になります。
以上
■廃棄物の適正処理体系(体系図)■
以下の図は、適正な廃棄物処理の7つ方法とその体系図です。
<今までのコラムの一例とお問合せ先>
★バイオマス廃棄物の処理方法
★メタン発酵施設とは
★メタン発酵施設の構成
★炭化・ガス化設備(炭化・ガス化方式)
★炭化・ガス化施設の構成
★固形燃料化施設
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☆廃棄物処理法(廃掃法)とは?廃棄物処理法の改正の背景や改正年度(1976~最新)・改正内容など☆わかりやすく説明
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