今日は、刑事施設での矯正指導日 について、お話したいとおもいます。
矯正指導日とは、工場に出役(作業)せずに、本を読んだり、テレビの録画番組を見させられて感想文を書かされたり、映画を見ながらお菓子を食べて、映画の感想文を書かされたり、その他自主学習をする日です。
大まかに分類すると
・集会
・宗教教誨
・教育プログラムの放送
・教育テレビの放送
・慰問公演
・クラブ活動
・プリント学習など
・その他分類面接がある場合があります。(分類面接は仮釈放の対象者が更生保護委員会の方など との面接です。)
国会が定めた矯正指導の本来やるべき想定とは現実違うもので、矯正指導日というより、受刑者としては単に休日のような感覚で、もっとただしくいうならば、強制的に指導という名のプログラムに参加されられている感覚です。
しかし、一応、矯正指導日の名のとおり休日ではないため、居室の壁側に背中を付けているだけで、睨むような顔で 、巻き舌で 、怒り または怒鳴りちらし てきます。
まず、矯正指導日 は、法令で定められた矯正処遇の一貫 です。
以下にその根拠の条文を載せておきます。
刑事収容施設法84条
1 受刑者には、矯正処遇として、第九十二条(刑務作業)又は第九十三条(禁固受刑者刑務作業)に規定する作業を行わせ、並びに第百三条(改善指導)及び第百四条(教科指導)に規定する指導を行う。
2 矯正処遇は、処遇要領(矯正処遇の目標並びにその基本的な内容及び方法を受刑者ごとに定める矯正処遇の実施の要領をいう。以下この条において同じ。)に基づいて行うものとする。
3 処遇要領は、法務省令で定めるところにより、刑事施設の長が受刑者の資質及び環境の調査の結果に基づき定めるものとする。
4 処遇要領は、必要に応じ、受刑者の希望を参酌して定めるものとする。これを変更しようとするときも、同様とする。
5 矯正処遇は、必要に応じ、医学、心理学、教育学、社会学その他の専門的知識及び技術を活用して行うものとする。
受刑者には、上記2項にある処遇要領が各自にわりあれられてます。
大分刑務所では、刑執行開始時指導が終わるときに、長方形の紙が渡され、これを矯正指導日ノートの見開きのページ(下の画像でいう目次の画像の下部分)に貼れといわれます。
なお、処遇要領に対する説明は一切ありません。
この点、なぜこのことをいうのかというと、法令(訓令)において 説明をするように定められているのに、されていないからです。
受刑者の処遇要領に関する訓令の運用について の記1の(4) 内容の説明 処遇要領を定めた場合には、刑執行開始時及び釈放前の指導等に関する訓令(平成 18年法務省矯成訓第3312号大臣訓令)第5条第1項第3号の規定により、受刑者にその内容について説明を行うこと。と訓令では説明をするように定められていますが、実務上はされていません。
私もされていません。
改善指導や教科指導とは法律では以下のように定められております。
刑事収容施設法103条 改善指導
1 刑事施設の長は、受刑者に対し、犯罪の責任を自覚させ、健康な心身を培わせ、並びに社会生活に適応するのに必要な知識及び生活態度を習得させるため必要な指導を行うものとする。
2 次に掲げる事情を有することにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者に対し前項の指導を行うに当たっては、その事情の改善に資するよう特に配慮しなければならない。
一 麻薬、覚せい剤その他の薬物に対する依存があること。
二 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成三年法律第七十七号)第二条第六号に規定する暴力団員であること。
三 その他法務省令で定める事情
刑事収容施設規則64条
刑事収容施設法第103条第二項第三号に規定する法務省令で定める事情は、次に掲げる事情とする。
一 人の生命又は身体を害する罪により刑の執行を受けている者について、その被害者及びその親族その他の関係者に対する謝罪の意識が低いこと。
二 刑法(明治四十年法律第四十五号)第百七十六条(不同意わいせつ) から第百八十一条(不同意わいせつ等致死傷) まで、第二百二十五条(営利目的等略取及び誘拐) (わいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第二百二十六条の二第三項 (人身売買) (わいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第二百二十七条第三項 (被略取者引渡し等) (わいせつの目的に係る部分に限る。以下この号において同じ。)、第二百二十八条 (未遂罪) (同法第二百二十五条、第二百二十六条の二第三項又は第二百二十七条第三項 (被略取者引渡し等) に係る部分に限る。)、第二百四十一条第一項若しくは第三項(強盗・不同意性交等及び同致死) 又は第二百四十三条 (未遂罪) (同法第二百四十一条第三項に係る部分に限る。)の罪の原因となる認知の偏り又は自己統制力の不足があること。
三 道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)第百十六条第一項、第百十七条第一項若しくは第二項、第百十七条の二第一項(第一号、第三号及び第四号に係る部分に限る。)、第百十七条の二の二第一項(第一号、第三号、第七号及び第八号に係る部分に限る。)、第百十七条の三、第百十七条の四第一項(第二号に係る部分に限る。)、第百十七条の五第一項(第一号に係る部分に限る。)、第百十八条第一項(第一号及び第四号から第六号までに係る部分に限る。)、第二項(第一号に係る部分に限る。)若しくは第三項若しくは第百十九条第一項(第一号から第六号まで、第十号、第十二号及び第十四号から第二十号まで(第一号、第二号及び第十八号については、自動車を運転する行為に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)若しくは第二項(第一号から第三号まで(第二号及び第三号については、自動車を運転する行為に係る部分に限る。)に係る部分に限る。)の罪又は自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(平成二十五年法律第八十六号)第二条から第五条までの罪を犯した者について、交通安全に関する意識が低いこと。
四 職場における人間関係に適応するのに必要な心構え及び行動様式が身に付いていないこと。
刑事収容施設法104条 教科指導
刑事施設の長は、社会生活の基礎となる学力を欠くことにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者に対しては、教科指導(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)による学校教育の内容に準ずる内容の指導をいう。次項において同じ。)を行うものとする。
2 刑事施設の長は、前項に規定するもののほか、学力の向上を図ることが円滑な社会復帰に特に資すると認められる受刑者に対し、その学力の状況に応じた教科指導を行うことができる。
改善指導は、一般改善指導 と特別改善指導 に分かれています。
特別改善指導は、 刑事収容施設法103条2項第1号及び第2号と刑事収容施設規則64条の各号に掲げる事情を有することにより改善更生及び円滑な社会復帰に支障があると認められる受刑者が対象です。
教科指導は、基本的には、高校を卒業していない人や、高齢の方が対象です。
これらを本来は、矯正指導日にしないといけないのですが、矯正指導日は、頭書で述べたとおり、本を読んだり、テレビの録画番組を見させられて感想文を書かされたり、映画を見ながらお菓子を食べて、映画の感想文を書かされたり、その他自主学習をする日で、改善指導や教科指導は、平日の作業ある日に、1時間ほど作業を抜けて、別室で、一般改善指導なり、その他、対象の人は、特別改善指導なり、対象の人は、教科指導を受けます。
矯正指導日は、改善指導、教科指導をする日、受刑者からすると、改善指導、教科指導を受ける日であるのに、矯正指導日として運用されていないのが現実です。
これは、刑務所のみならず、拘置所でも同じです。
そして、矯正指導日、すなわち矯正のため指導日を受ける日なのに、規則53条にいう優遇措置の第3類以上に指定されている者は、500円以内で、施設指定のお菓子が購入できて、食べられます。
購入は、前もって月はじめの週くらいに、第3類以上に指定されているものに対して購入募集があり、購入する人はそこで注文します。
なぜ、500円以内なのかというと、それは、訓令と通達で定められているためです。
受刑者の優遇措置に関する訓令の運用について (依命通達) の記の5 自弁の物品の内容
受刑者の優遇措置に関する訓令 第9条( (自弁の物品の内容) 刑事施設の長は、規則第54条第1項第3号、同条第2項第2号及び同条第3項第2号に掲げる食料品及び飲料並びに嗜好品について、毎回、その回に摂 取を許す品名及び数量を定めるものとする。)の規定により食料品及び飲料品並びに嗜好品の品名及び数量を定めるに当たっては、次のとおり定めること。
(2) 規則第54条第1項第3号、同条第2項第2号又は同条第3項第2号の規定により摂取を許す嗜好品については、その購入額の合計が500円を超えない範囲内において品名及び数量を定めること。
と定められています。
大分刑務所では、矯正指導日の日程は、以下画像三枚目のとおりで、読書または自主学習、テレビ録画番組が流れたらテレビ録画番組をみる、(テレビ録画番組は、NHKスペシャル、NNNドキュメント、ガッチリマンデー、歴史ヒストリア、世界遺産THE WORLD HERITAGE、情熱大陸です。あとわけのわからない番組が2点ほど、このどれかが毎回午前、午後に放送されます。)午後のテレビ録画番組を見たら感想文を以下画像にある矯正指導日ノートと題されたノートに書かされる、書き終わった人は、読書または自主学習です。(午前中の放送は感想文は書かなくていい。)
また、午前中または午後のテレビ録画番組放送後に、クラブ活動などがある場合があり、クラブ活動に入っている人は、対象のクラブ活動に参加できます。
また、調査者がいる居室棟や、テレビがまだ設置されていない処遇の方の居室では、午前、午後ともにラジオ放送があり、午後のラジオ放送
(生きる知恵生きる知識とかいう番組)の感想文を書くことになっています。書き終えたら、読書または自主学習です。
短文投稿サイト、ツイッター、名称変更されて現在Xという、に矯正指導日ノートの掲載があったためXより引用