昨日は久々に御茶ノ水周辺へ!
絵本作家のはらだたけひでさんの絵本「子供たちの十字軍」の作品展示、朗読会に伺った!
はらださんとは、岩波ホールで佐々木昭一郎監督の「ミンニョン倍音の法則」の上映会で、その映画のプロデューサー、映像作品内の鉛筆画の作者としてお会いし、お話ししたのが最初の出会いだった。
佐々木昭一郎監督の作品で人生が深く変わったもの同士で、とても深く共感できることばかりで、「ミンニョン倍音の法則」に関する講演会やイベントにはほとんどすべて伺ってその後も何度もお会いし、再度是非お会いしたいと思い続けていた。
(佐々木昭一郎の「さすらい」を見て、ドロップアウトして放浪の旅に出たのだそうだ。)
はらだたけひでさんは、「ばしゅらる先生」のシリーズや「フランシスコ」(すえもりブックス、ユニセフ国際絵本画家最優秀賞) などのすばらしい絵本も残されているが、近年はジョージア (以前は "グルジア" と呼んでましたが) との出会いによってさらに深いところいかれている。2022年にはジョージアより文化功労賞も授与されている。
ブレヒトの詩に基づく、「子供たちの十字軍」がはらださんのお声で朗読された。
ご自身はご自分は朗読など得意ではないと思っているが、「佐々木昭一郎氏から教えられた遠藤利男氏の「言葉はまず声・音から始まった。それは音声とともにあって初めて生き物になる」という言葉に励まされた」から、自分で読んでみようと思ったと言われていた。
ブレヒトの原文に対する既存の訳詩を流用するのではなく、ご自分の息と作画にあった、一行15字の吟味彫琢された言葉が、はらださんの「声」であらわれた。
その声は、はらださんの絵のイコン的な静謐なフォルムが、瞬間で、今見えているもの以上の多くのものを私たちの脳裏に転写するのと同様に、私の魂に滔々と一瞬で多くのことを伝えてくれた。
清い思いを持った子供たちが戦場で無為に死んでいく。
その出来事の意味と、この詩を世に絵本としても今、残していかなければならないと促されたはらださんの心の震えがそのまま伝わってきたような気がした。
はらださん、本当にまたお会いでき、こんなすばらしい作品と時間を共有していただけたことに心から感謝します。ありがとうございました!
(佐々木昭一郎監督とも88歳でお元気だということも伺えてうれしかったです!)
https://x.com/pacheral2/status/1762980268028383428?s=20