素直さとは、言われた通りにすることではない
最近、子どもたちも大人になり、ふと思うことがあります。
もし、私がもっと早く伝えられていたらよかったと思うこと。
それは、
「素直さ」
についてです。
素直な人は、なぜ成長が早いのか
私は長年フィットネスやピラティスを指導し、子どもを育て、大学の非常勤講師をして多くの学生など
多くの方の学びや成長を見てきました。
その中で感じるのは、成長の早い人には共通点があるということです。
それは知識の量でも、才能でもありません。
まずやってみる人
です。
もちろん、考えない人という意味ではありません。
むしろ、自分の考えを持っている人ほど、一度それを横に置いて受け取ることができます。
反対に、何かを教わった時に、
「でも私はこう思う」
「それは違うと思う」
「自分ならこうする」
と最初から判断してしまうと、その先にある経験を得ることができません。
まだ体験していないことを、自分の過去の経験だけで評価してしまうからです。
学びとは、
理解してからやるものではなく、
やってみて初めて理解できることも多い
のだと思います。
人はなぜ受け取れなくなるのか
一方で、受け取ることが難しい人もいます。
それは能力の問題ではありません。
環境の影響も大きいと思います。
例えば、
・親や先生に否定され続けた人
・自分の意見を聞いてもらえなかった人
・誰かにコントロールされた経験がある人
・騙された経験がある人
こうした経験を持つ人は、自分を守るために警戒心が強くなります。
そして、
「まず疑う」
ことが習慣になります。
それは決して悪いことではありません。
自分を守るために必要だった反応だからです。
しかし、その防御が強くなりすぎると、本来受け取れるはずだった学びや機会まで遠ざけてしまうことがあ流のではないでしょうか。
素直さと従順さは違う
ここで勘違いしてはいけないことがあります。
素直であることは、
何でも信じることではありません。
言われた通りに従うことでもありません。
世の中には人を利用しようとする人もいます。
自分の利益のために人を動かそうとする人もいます。
だから、
「疑わないこと」
が大切なのではありません。
大切なのは、
「見極めること」
です。
相手が信頼できる人なのか。
自分の成長を願ってくれているのか。
その言葉に経験や実績があるのか。
そこを見極める力は必要です。
見抜く力と受け取る力は両立する
私は以前、
見抜く力と受け取る力は反対のものだと思っていました。
しかし今は違います。
むしろ両方必要です。
受け取る力があるから、多くの経験ができます。
多くの経験をするから、人を見る目が育ちます。
人を見る目が育つから、さらに良い学びを受け取れるようになります。
つまり、
受け取る力と見抜く力は対立するものではなく、互いを育て合うもの
なのだと思います。
私自身、もっと早く知りたかった
正直に言うと、
私はこのことをもっと早く知りたかったと思っています。
もし若い頃に、
「まず受け取ってみる」
「まずやってみる」
「そして自分で判断する」
という考え方ができていたら、
もっと多くのことを学べたかもしれません。
もっと早く成長できたかもしれません。
遠回りを減らせたかもしれません。
しかし、そのことに気づけたのも、これまで多くの人に出会い、失敗し、悩み、時には利用されそうになりながらも学んできたからなのでしょう。
本当の素直さとは
本当の素直さとは、
言われた通りにすることではありません。
何でも信じることでもありません。
また、自分を捨てることでもありません。
一度、自分の考えを横に置き、
相手の言葉を受け取ってみる。
そして体験し、
考え、
最終的には自分で判断する。
その姿勢こそが、本当の意味での素直さなのだと思います。
人は年齢を重ねるほど、自分の考えに自信を持つようになります。
それは素晴らしいことです。
しかし同時に、
「まだ自分の知らないことがあるかもしれない」
という余白を持ち続けることも大切なのではないでしょうか。
学び続ける人に共通するのは、頭の良さではなく、
自分を失わずに受け取る力。
つまり、本当の意味での「素直さ」なのかもしれません。
私も今後の戒めのためにこの考えを書いています。
自分の考えも大事ですが、それが自分を守るためのものであれば、成長にはつながらない。
学ぶため、成長するため、自分の考えを横に置く、勇気も持っていたいと思います。

