中国にも色々なマニアがいますが、私の知る学生はなぜか「日本軍マニア」

日本軍のヘルメットとか、軍服をyahoo!オークションで仕入れて、一人服を着て悦に入っています。
それ以外にも日章旗とか、軍刀なども持っていて、彼の写真は日本人が見ても「鬼」みたい。
まあそれだけだったら単なるコスプレマニアで済みますが、それだけでは済まないのが彼の怖いところ。

何十種類の軍歌を暗記し、「麦と兵隊」「土と兵隊」を愛読しており、とどまることをしりません。
また、日本の右翼的なHPにアクセスして親交を深めているとか…。

私は彼の論文指導担当でしたが、テーマが「真珠湾攻撃の戦略と戦術」についてだったので溜息が出ました
(内容的には論文らしいものだったのでOKを出しましたけども)。

昨日知ったのですが、彼には同好の士(これも中国人)がいて、その人は化学実験で悪名高い731部隊のマニアだそうです…。

二人とも今年の8月15日には、皇居に向かって深々とお辞儀をしたそうです…。
8月19日に紹介した、昆明のニセアップルストア

その看板の推移は以下の通りでした。

最初:Apple Store

次:アップルマーク

その次:Smart Store


と、短い期間に色々変わってきました。

ところが昨晩、たまたま店の前を通ると、また変更されているのに気がつきました。
Smart Storeの看板が下ろされ、アップルの商品の画像が大きく貼られていました。

いつになったら落ち着くのか。ある意味楽しみです。

ニセアップルストアの8月22日夜現在
雲南・昆明に住む日本人の「2級都市」記録-偽アップルストア
昆明の大学生に日本語を教えています。

とはいっても日本語を教えるスキルなど大してないので、日本の文化とか、文学とか、価値観とか、論文の書き方など、日本語教育の周辺を伝えることが多くなります。

すると、日本語以外のことで質問をされることが多くなりました。

中国のチャットソフト「QQ」を開いていると、
彼らがヒマな夜などに、彼らから声がかかることがよくあるのです。

時には、

「人間はなぜ生きるのでしょうか?」
「自殺についてどう思いますか?」

といったド直球な、一介の不良外国人に尋ねるようなことではない質問をされたりして、困ることも少なくありません。

あるいは、

「最初のキスはいつですか?」
「童貞じゃなくなったのはいつですか?」

など、苦笑せざるを得なくなるものもあります。

しかし時には、真面目に考えてみたいと思わせる、良い質問もあります。

最近では、

「宮崎駿の主人公は女の子ばかりですが、どうしてですか?」
「日本人は金持ちへの不満や憎しみとかありますか?」

というのがありました。

しかし大体は、若者ならではの質問ばかりで、

「どうしたら引っ込み思案が治るんだろう?」
「将来、どんな仕事をするべきなんだろう?」
「なんで自分は、こんなにダメなんだろう?」

みたいなやつです。

若いころの私は「なぜ自分ばかり要領が悪いんだろう」と悩んでましたが、意外にみんな同じことで悩んでいるんだなぁと実感。

そして、割とまともなアドバイスができるようになってしまった自分に、つくづく歳を取ったなを感じる毎日です…。

私の友人、minaさんは本当に才能がある人で、「~やってみない?」と言うとすぐに実行に移し、いともたやすく成果をあげちゃう人です。
以前「小説書いてみない?」と言ったら、軽く2本書いて、1本は上海を代表する文芸雑誌に掲載されていました。

昆明で知り合った張くんも、ちょっとそんな雰囲気のある好青年。
ただしすごいアニメオタクです。
日本が大好きで、日本語科でもないのに日本語がペラペラです。
この前ウェブサイトに彼の作文を投稿してもらったのですが、結構いい文章を書いていました。

さて、先日昆明のアニメフェアに行きました。
その写真を彼に見せたところ、

「まだまだだね」

とバッサリ切り捨てていました。

たとえば、

「この初音ミクのコスプレもいまいちだね。袖の位置が逆です。パネルがある方は左手ですよ」

といったところが足りないようです。

昆明アニメオタクのレベルアップのための改善策としては、

「たとえ日本語ができなくても、キャラクターがいつも話しているセリフを覚えたほうがいい」

だそうです…。

彼は地球物理学を研究していますが、経産省がやっているクールジャパンのプロデューサーになったほうがいいかもしれないです…。

昆明アニメフェア 会場風景
雲南・昆明に住む日本人の「2級都市」記録-昆明アニメフェア会場
道を極めたデザイナーの意図を、その道に素人のクライアントに伝えるのは至難のわざ。

ましてや文化や国家が違う相手ならなおさら難しい。

かつて、中国の建築デザイナーも同様なことで悩んだのだと思います。
そこで編み出されたのが「風水」なのじゃないでしょうか。

つまり自分の意図とクライアントの意向とうまくすり合わす手段として「風水」を使ったように思うのです。
「風水上、ここは水を配置したほうがいいんですよ」と言われれば、クライアントもなんとなく「そうなんだ」と納得してくれるわけです。


日本トップクラスのホテルインテリアデザイナー・深津泰彦さんは、そのような矛盾解決の手段として「ビジネス」という共通言語を突破口とします。

「なぜこのデザインなの?私はこんなデザインは好きじゃない」

たとえばクライアントにそう言われたとき、深津さんは

「20年以上の経験上、このデザインのほうが儲かるんです」


というわけです。

そう言われちゃうと、クライアントもなんとなく納得してくれるわけですね。
とはいえ、当の深津さんは、なぜか自分が儲けることに対しガツガツしていません。
グッドデザインを通して得られる「空気感」を作り出すこと。
これが深津さんのモチベーションの源泉のようです。

深津さんのHP
http://yazdesign.co.jp/