先日、街を歩いて居ると、原発の再稼働に反対する市民団体がティッシュを配っていた。
いつもなら、風俗業者やサラ金屋が配っているティッシュを喜んで受け取る妻が、ティッシュを差し出した団体員をフワッとよけた。
『原発はない方が良いと思うけど、なんでよけたの?』と訊くと…
妻は『感情に任せて反対運動なんかやってる限り、原発はなくならないと思うから。』と答えた。
…深い。
たしかに。
抵抗を続ける限り、反発の力が弱まる確信は持てない。
争いによって勝ち取ったインスタントの平和など、更なる争いを招く為の一過程に過ぎない。
感情は感情として、感じた時点で完結する。
俺は、まだ自分がこんな低い次元に居たのだという恥ずかしさにショックを受け自分を責めそうになったが、感情は感情として、感じた時点で完結させる事にした。
おわり

【点描曼陀羅画講座(一般)のお知らせ】
点描曼陀羅(基礎)の描き方を、丁寧に教えます。
日時:2014年10月10日(金曜日)
午後3時から5時までの2時間
募集人数:8~10名
(※9/28AM 現在、残り3~4名入れます。)
参加費:¥1,500 当日払い
(店内メニューより、お好きなソフトドリンク一杯つき。)
場所: 札幌市中央区宮ケ丘2-1-2 ヒルサイドテラスビル3F ビーガンオーガニックカフェ&ギャラリー Cocoon nest
(※ 駐車場はご用意できませんので、公共交通機関でお越しになられるか、近隣の有料駐車場などをご利用ください。)
参加ご希望の方は 090-2814-5054 相馬まで、詳細お問い合わせください。
今朝は、AM3時に起きて身支度を整え、支笏湖にカヌーを漕ぎに行って来たぜ。
いつもは支笏湖道路に面していて大型駐車場やボート乗り場・食堂・売店などのある、『ポロピナイ』という場所から出発するのだけど、今日はオコタンペ湖展望台の奥地、旧オコタンキャンプ場(2012年で営業を停止)付近にある浜辺からの出発だぜ。
かつては、更にここから美笛に抜ける道があったけど…
土砂災害や老朽化による橋や道路の決壊などにより、今ではここ、『旧オコタンキャンプ場入り口』の小さな駐車スペースから先は、ゲートやバリケードで封鎖されており、万年閉鎖道路になっちまったんだぜ。
そんなこともあって、かつてはキャンプ客や美笛~真狩~白老方面へ抜ける車などで賑わった、オコタンの浜辺も、今では単に人里離れた山の奥地。
こんな早朝から来る奴なんか居るわけがない…
熊とか逢うの嫌だなぁ~
とか思ってたら、駐車スペースには既に三台の車が停まってるぜ。
駐車スペースから浜辺までは、100メートルぐらいの狭い林道を歩いて行くんだぜ。
俺が林道から抜けると、焚き火が見えたぜ。
朝4時にオコタンの浜辺で、4人の若者が、夜明けの空の下で焚き火を燃やしながら酒を呑み、アコースティックギターを弾いて歌ってるぜ。
『おはようございます!』と若い女が言うので、俺も元気良く挨拶を交わしたぜ。
ただ挨拶を交わしただけだけど、温かみを感じたぜ。
好きだぜ、こういうの。
この世界って、宇宙人の支配とか秘密結社の陰謀とか言ってる人も居るけど
こういう感じの温かみは、死ぬまで感じ続けて居たいぜd(^_^o)
カヌー組み立ててたら、『手伝いましょうか!?』とまで言ってくれたぜ。
酔ってる様だし、一人でやりたいから断ったけど。
カヌーを組み立て終わると、陽が登って来たぜ。
湖に艇を出し、息子から借りたルアー釣りの道具で釣りをはじめたぜ。
しばらくして、横から来た大きな波をまともに受けてしまい、全身ずぶ濡れになって初めて考えたんだけど…
今日はちょっと、釣りには向かないかも知れないぜ!
取り敢えずルアーロッドでルアーを引っぱりながら、美笛までトローリングしたぜ。
美笛キャンプ場(ここは今でも営業中)に着くと、引いてたルアー仕掛けに異変が!
リールを巻いていると、ギシギシいいながら間もなく完全にリールを巻けなくなったぜ。
どうにも収まりがつかない所まで巻いき尽くしたところで初めて気付いたけど…
寄り戻しの金具の役割不足で、完全に糸がよじれて絡まり、エラい事になってたぜ(´・_・`)
美笛キャンプ場の端っこの浜辺に、一時間ぐらい座ってヨリを直したぜ。
今日はここから出発点まで、釣りに向かない強風と荒波の中、奇跡を信じて釣りをしながら戻ったぜ。
小さなウグイが奇跡的に一匹釣れただけで奇跡は終わったけど、別にいいんだぜ。
湖畔にはエゾシカも居たし、湖の上ではイナゴや蜂にも逢ったぜ。
いい日だったぜ。
明日は琴似にあるアミカっていうカフェ&フリースペースでイベント出店するぜ。
男性セラピストばかり出店する、ファンタスティックでエキサイティングなイベントだぜ。
エキセントリックでもあるぜ。
じゃあ、またな。
いつもは支笏湖道路に面していて大型駐車場やボート乗り場・食堂・売店などのある、『ポロピナイ』という場所から出発するのだけど、今日はオコタンペ湖展望台の奥地、旧オコタンキャンプ場(2012年で営業を停止)付近にある浜辺からの出発だぜ。
かつては、更にここから美笛に抜ける道があったけど…
土砂災害や老朽化による橋や道路の決壊などにより、今ではここ、『旧オコタンキャンプ場入り口』の小さな駐車スペースから先は、ゲートやバリケードで封鎖されており、万年閉鎖道路になっちまったんだぜ。
そんなこともあって、かつてはキャンプ客や美笛~真狩~白老方面へ抜ける車などで賑わった、オコタンの浜辺も、今では単に人里離れた山の奥地。
こんな早朝から来る奴なんか居るわけがない…
熊とか逢うの嫌だなぁ~
とか思ってたら、駐車スペースには既に三台の車が停まってるぜ。
駐車スペースから浜辺までは、100メートルぐらいの狭い林道を歩いて行くんだぜ。
俺が林道から抜けると、焚き火が見えたぜ。
朝4時にオコタンの浜辺で、4人の若者が、夜明けの空の下で焚き火を燃やしながら酒を呑み、アコースティックギターを弾いて歌ってるぜ。
『おはようございます!』と若い女が言うので、俺も元気良く挨拶を交わしたぜ。
ただ挨拶を交わしただけだけど、温かみを感じたぜ。
好きだぜ、こういうの。
この世界って、宇宙人の支配とか秘密結社の陰謀とか言ってる人も居るけど
こういう感じの温かみは、死ぬまで感じ続けて居たいぜd(^_^o)
カヌー組み立ててたら、『手伝いましょうか!?』とまで言ってくれたぜ。
酔ってる様だし、一人でやりたいから断ったけど。
カヌーを組み立て終わると、陽が登って来たぜ。
湖に艇を出し、息子から借りたルアー釣りの道具で釣りをはじめたぜ。
しばらくして、横から来た大きな波をまともに受けてしまい、全身ずぶ濡れになって初めて考えたんだけど…
今日はちょっと、釣りには向かないかも知れないぜ!
取り敢えずルアーロッドでルアーを引っぱりながら、美笛までトローリングしたぜ。
美笛キャンプ場(ここは今でも営業中)に着くと、引いてたルアー仕掛けに異変が!
リールを巻いていると、ギシギシいいながら間もなく完全にリールを巻けなくなったぜ。
どうにも収まりがつかない所まで巻いき尽くしたところで初めて気付いたけど…
寄り戻しの金具の役割不足で、完全に糸がよじれて絡まり、エラい事になってたぜ(´・_・`)
美笛キャンプ場の端っこの浜辺に、一時間ぐらい座ってヨリを直したぜ。
今日はここから出発点まで、釣りに向かない強風と荒波の中、奇跡を信じて釣りをしながら戻ったぜ。
小さなウグイが奇跡的に一匹釣れただけで奇跡は終わったけど、別にいいんだぜ。
湖畔にはエゾシカも居たし、湖の上ではイナゴや蜂にも逢ったぜ。
いい日だったぜ。
明日は琴似にあるアミカっていうカフェ&フリースペースでイベント出店するぜ。
男性セラピストばかり出店する、ファンタスティックでエキサイティングなイベントだぜ。
エキセントリックでもあるぜ。
じゃあ、またな。
『ここだけの話だからね…』
に続く話題は
ここだけの話をする人にとって、最も話したい事であり
ここだけの話をされる俺にとって、最も聞きたくなかった話題である事が多い
最も話したい事の中に後ろめたさがなくて
その事を話すことによって、自信を失う事がないのなら
ここだけじゃなく、どこでだって話していいぜ
少なくとも俺は
『ここだけの話』を、二度とお前に聞かせないことを誓うぜ
万が一、ここだけの話が浮かんできたら
本当にここでその話をする事を、自分の魂が望んでいる事なのかどうか
考える事にするぜ
人は、誰かが言った『ここだけの秘密』を積み重ねて
歳をとって行くものなのかもしれないぜ
相馬 英樹
に続く話題は
ここだけの話をする人にとって、最も話したい事であり
ここだけの話をされる俺にとって、最も聞きたくなかった話題である事が多い
最も話したい事の中に後ろめたさがなくて
その事を話すことによって、自信を失う事がないのなら
ここだけじゃなく、どこでだって話していいぜ
少なくとも俺は
『ここだけの話』を、二度とお前に聞かせないことを誓うぜ
万が一、ここだけの話が浮かんできたら
本当にここでその話をする事を、自分の魂が望んでいる事なのかどうか
考える事にするぜ
人は、誰かが言った『ここだけの秘密』を積み重ねて
歳をとって行くものなのかもしれないぜ
相馬 英樹
可能性という言葉がある。
可能性を可能性という言葉で言い表した時点で、言葉の枠に捉われて、その可能性は有限の可能性になっちまうんだぜ。
わかるかなぁ~
わかんねえだろうなぁ~
可能性を可能性という言葉で言い表した時点で、言葉の枠に捉われて、その可能性は有限の可能性になっちまうんだぜ。
わかるかなぁ~
わかんねえだろうなぁ~
先月から今月にかけて、出店イベントやメール等で天命点描絵或いは天描オラクルメッセージをお申し込み頂いて居ります皆様、なかなか纏まった時間をとることが出来ず、お待たせしています。
やっと天描オラクルモードに入り、一昨日から、順次作成しておりますので、今暫くお待ち願いますm( . . )m
さて、その天描画等作成の合間、一昨日のお昼のこと。
妻が『英樹さん、お腹が空いたので食事に出掛けましょう。』と、いうのです。
丁度、私も空腹を感じ始めていたところでしたので『では、どこへ行くことにしましょうか…』と尋ねましたところ…
『カフェで良ければ心当たりがあるので、そこへ出掛けましょう。』というわけでして、家から10分足らずの、真駒内方面にあるカフェへ出掛けたのでございます。
【カフェ千秋】

!!?…普通~の古いお家ではありませんか…
特に、玄関のタイルなどは昭和ノスタルジーを醸しています。
私たちが到着すると、70歳代と思われるダンディーな男が、ちょうど玄関を開けて中へ入って行くところだったのですが、店の前に車を停め、玄関へと向かう私たちを振り返ると、ニッコリと微笑みながら『こんにちは~』と挨拶して下さいました。
挨拶を返し、玄関で靴をスリッパに履き替えます。
2階がカフェになっているというので、3人で階段を上って行くと、普通のテーブルに普通の椅子やソファーが、普通より少し多めに置かれた部屋。
奥から、店主と思しき麗人が『あら、いらっしゃいませ~』と、笑顔で迎えて下さいます。
ソファーに座り『感じのいい店ですね~』『いい音楽ですね~』『一人で全部やってるんですか?』などと、いつものように、ありきたりの言葉を交わします。
すると店主が、先程のダンディーな男から手渡された印刷物を一枚、私に手渡してくれました。

『今週の金曜日、こんなイベントを家でやるので、良かったら来て下さいね。』
私は、やはりいつものように『いいね~』『素敵だわ~』『素晴らしい~』『これは本当にイイわ~』などと、心の中で思ったことをすべて口に出していました。
店主オススメの『パン・ランチ ¥1,000』を、店主に薦められるがままにオーダーします。
店主がランチを作りに厨房へ行ってしまったので、今度は妻に向かって、店や音楽に対する『いいね~』を連発していました。
店主が、前菜を運んできました。

これは『黒酢もずく入りの根菜スープ』です。と、店主が説明してくれました。
あの黒酢もずくが、スープに合うのかちょっと疑問でしたが…
にんじん・ごぼう・さといも等の根菜と、しいたけ・筍などの山菜が、柔らかくも歯応えを残した状態に煮られており、少量の胡麻油とベーコン、しょうが、そして黒酢もずくで風味を整えた、優しくバランスの良いスープです。
穏やかなクラシック音楽が、絶妙なボリウムで流れる、少しく肌寒い古民家の2階の部屋。
温かいスープを飲みながら、窓の外の曇り空を眺めている。
己に、もし『倖せな時間』という感覚を言葉に変換する機会が与えられたなら…
この空間を引用しようと思う。
思わぬ魂の躍動に戸惑いながらも、そんな想いを、頭の中で文章化し終えた絶妙なタイミングで、次のお皿が店主によって運ばれて来ます。

これは『鶏ひき肉のもち米蒸し』で、鶏のひき肉を団子状にしたものをもち米で包んで蒸し上げたものです。と、店主が説明してくれました。
足の高い洒落た椀に盛り付けられた、その余りにも上品な佇まいに、飼い主に顎を撫でて貰っているシャム猫のように、うっとりと陶酔に耽りつつ…
食べてみることにします。
『こ…これは…』
もち米に包まれた鶏団子には、玉葱と生姜が細かく刻まれて居ます。
もっちりとしたお米の食感の奥に、さっぱりとした鶏団子があり、その向こうにシャキシャキした具財の心地良い感触が訪れるという、サイケでクオリティーの高い一品です。
それに、このメニューと一緒に出された珈琲が、メチャクチャ美味いのです。
僕はマンデリンが好きなのですが、一口飲んでみると…まさにマンデリンです。
ただ、単にマンデリンであるというだけではなく、とにかくメチャクチャ美味い!
柔らかくて深みのあるコクの向こうで、舌の奥の方でピリッと程好い刺激のある苦味を感じられます。
そんな美味しい熱い珈琲を飲みながら、このBGMのクラシック音楽は、聴き覚えがあるけれど、一体どこで聴いた音楽だったろうか…と考えていると、やがて3品目が運ばれて来ます。

今度はどんな説明をしてくれるのだろう…と思ってましたが、店主は説明せずに厨房へ戻ろうとしたので『これは何と言う料理ですか?』と尋ねてみました。
これは見ての通り単なる野菜サラダで、フレンチドレッシングがかけてあります。とのこと。
食べてみると解りますが、フレンチドレッシングも、もちろん手作りで、爽やか酸味と柔らかい塩味が広がります。
感動は続きます。
次はメインのパンプレートが運ばれて来ます。

この白パンはミルクが入っています。
そしてカットしてあるものは、フォカッチャという種類のパンです。
付け合せは、小鉢に盛ってあるのが小松菜のナムルで、白い方がポテトとチキンの和え物、黄色いほうがカボチャのカッテージチーズ和えです。と、店主が説明してくれます。
まずは、食べて見ます。
小松菜のナムルは、恐らく生姜とニンニクを、少量の唐辛子を加えて炒め蒸しにして、すりおろした林檎をかぶせて更に煮込み、蜂蜜と醤油で味を調えたような感じの程好い甘みのあるタレに漬け込んだ、プルコギのような細かい牛の肩肉に小松菜を和えた様なもので、他のものに比べるとやや重厚感のある、しっかりとしたものでした。
ポテトとチキンの和え物は、塩・胡椒と砂糖とバターで味付けされた荒つぶしの北あかりに、塩麹に漬けた柔らかくて程好い塩味の鶏の胸肉が混ぜ込まれ、スウィーツとサラダの要素を併せ持つ、これもまた絶妙な美味しさでした。
カボチャのカッテージチーズ和えは、カボチャとカッテージチーズを練り合わせたペーストに、胡桃の欠片がふんだんに混ぜ込まれており…
カボチャのまろやかな甘みと、爽やかでコクのあるカッテージチーズの酸味が滑らかに調和し合い、そこに胡桃の軽快な歯応えのコントラストが加わることで、一段上を行く喜びを齎せてくれます。
白パンもフォカッチャも、この2種類だけでパン屋開いて生計を立てられるんじゃないかと思うくらい、それぞれ美味しかったです。
普通、わずか¥1000で頂くことの出来るランチでは、到底考えられない手の加え様と豪華さです。
しかも、私が全てを食べ終えて、感動の余りソファーにふんぞり返って暫し目を閉じて倖せを噛み締め、満足し切って、妻に『さあ、帰ろうか』というと…
『まだ、デザートがあるよ。』と言うではないですか。
オレンジピールのシフォンケーキ。

チョコレートソースの盛り付け方が…かわいい!
穏やかなクラシックのメロディーに、降り始めた雨の音が混じり始めました。
感動を通り越して、2杯目の珈琲を半ば真顔で味わいつつ
窓の外に広がる曇り空と住宅街の景色を眺めた、愛おしき、午後のひとときでした。
やっと天描オラクルモードに入り、一昨日から、順次作成しておりますので、今暫くお待ち願いますm( . . )m
さて、その天描画等作成の合間、一昨日のお昼のこと。
妻が『英樹さん、お腹が空いたので食事に出掛けましょう。』と、いうのです。
丁度、私も空腹を感じ始めていたところでしたので『では、どこへ行くことにしましょうか…』と尋ねましたところ…
『カフェで良ければ心当たりがあるので、そこへ出掛けましょう。』というわけでして、家から10分足らずの、真駒内方面にあるカフェへ出掛けたのでございます。
【カフェ千秋】

!!?…普通~の古いお家ではありませんか…
特に、玄関のタイルなどは昭和ノスタルジーを醸しています。
私たちが到着すると、70歳代と思われるダンディーな男が、ちょうど玄関を開けて中へ入って行くところだったのですが、店の前に車を停め、玄関へと向かう私たちを振り返ると、ニッコリと微笑みながら『こんにちは~』と挨拶して下さいました。
挨拶を返し、玄関で靴をスリッパに履き替えます。
2階がカフェになっているというので、3人で階段を上って行くと、普通のテーブルに普通の椅子やソファーが、普通より少し多めに置かれた部屋。
奥から、店主と思しき麗人が『あら、いらっしゃいませ~』と、笑顔で迎えて下さいます。
ソファーに座り『感じのいい店ですね~』『いい音楽ですね~』『一人で全部やってるんですか?』などと、いつものように、ありきたりの言葉を交わします。
すると店主が、先程のダンディーな男から手渡された印刷物を一枚、私に手渡してくれました。

『今週の金曜日、こんなイベントを家でやるので、良かったら来て下さいね。』
私は、やはりいつものように『いいね~』『素敵だわ~』『素晴らしい~』『これは本当にイイわ~』などと、心の中で思ったことをすべて口に出していました。
店主オススメの『パン・ランチ ¥1,000』を、店主に薦められるがままにオーダーします。
店主がランチを作りに厨房へ行ってしまったので、今度は妻に向かって、店や音楽に対する『いいね~』を連発していました。
店主が、前菜を運んできました。

これは『黒酢もずく入りの根菜スープ』です。と、店主が説明してくれました。
あの黒酢もずくが、スープに合うのかちょっと疑問でしたが…
にんじん・ごぼう・さといも等の根菜と、しいたけ・筍などの山菜が、柔らかくも歯応えを残した状態に煮られており、少量の胡麻油とベーコン、しょうが、そして黒酢もずくで風味を整えた、優しくバランスの良いスープです。
穏やかなクラシック音楽が、絶妙なボリウムで流れる、少しく肌寒い古民家の2階の部屋。
温かいスープを飲みながら、窓の外の曇り空を眺めている。
己に、もし『倖せな時間』という感覚を言葉に変換する機会が与えられたなら…
この空間を引用しようと思う。
思わぬ魂の躍動に戸惑いながらも、そんな想いを、頭の中で文章化し終えた絶妙なタイミングで、次のお皿が店主によって運ばれて来ます。

これは『鶏ひき肉のもち米蒸し』で、鶏のひき肉を団子状にしたものをもち米で包んで蒸し上げたものです。と、店主が説明してくれました。
足の高い洒落た椀に盛り付けられた、その余りにも上品な佇まいに、飼い主に顎を撫でて貰っているシャム猫のように、うっとりと陶酔に耽りつつ…
食べてみることにします。
『こ…これは…』
もち米に包まれた鶏団子には、玉葱と生姜が細かく刻まれて居ます。
もっちりとしたお米の食感の奥に、さっぱりとした鶏団子があり、その向こうにシャキシャキした具財の心地良い感触が訪れるという、サイケでクオリティーの高い一品です。
それに、このメニューと一緒に出された珈琲が、メチャクチャ美味いのです。
僕はマンデリンが好きなのですが、一口飲んでみると…まさにマンデリンです。
ただ、単にマンデリンであるというだけではなく、とにかくメチャクチャ美味い!
柔らかくて深みのあるコクの向こうで、舌の奥の方でピリッと程好い刺激のある苦味を感じられます。
そんな美味しい熱い珈琲を飲みながら、このBGMのクラシック音楽は、聴き覚えがあるけれど、一体どこで聴いた音楽だったろうか…と考えていると、やがて3品目が運ばれて来ます。

今度はどんな説明をしてくれるのだろう…と思ってましたが、店主は説明せずに厨房へ戻ろうとしたので『これは何と言う料理ですか?』と尋ねてみました。
これは見ての通り単なる野菜サラダで、フレンチドレッシングがかけてあります。とのこと。
食べてみると解りますが、フレンチドレッシングも、もちろん手作りで、爽やか酸味と柔らかい塩味が広がります。
感動は続きます。
次はメインのパンプレートが運ばれて来ます。

この白パンはミルクが入っています。
そしてカットしてあるものは、フォカッチャという種類のパンです。
付け合せは、小鉢に盛ってあるのが小松菜のナムルで、白い方がポテトとチキンの和え物、黄色いほうがカボチャのカッテージチーズ和えです。と、店主が説明してくれます。
まずは、食べて見ます。
小松菜のナムルは、恐らく生姜とニンニクを、少量の唐辛子を加えて炒め蒸しにして、すりおろした林檎をかぶせて更に煮込み、蜂蜜と醤油で味を調えたような感じの程好い甘みのあるタレに漬け込んだ、プルコギのような細かい牛の肩肉に小松菜を和えた様なもので、他のものに比べるとやや重厚感のある、しっかりとしたものでした。
ポテトとチキンの和え物は、塩・胡椒と砂糖とバターで味付けされた荒つぶしの北あかりに、塩麹に漬けた柔らかくて程好い塩味の鶏の胸肉が混ぜ込まれ、スウィーツとサラダの要素を併せ持つ、これもまた絶妙な美味しさでした。
カボチャのカッテージチーズ和えは、カボチャとカッテージチーズを練り合わせたペーストに、胡桃の欠片がふんだんに混ぜ込まれており…
カボチャのまろやかな甘みと、爽やかでコクのあるカッテージチーズの酸味が滑らかに調和し合い、そこに胡桃の軽快な歯応えのコントラストが加わることで、一段上を行く喜びを齎せてくれます。
白パンもフォカッチャも、この2種類だけでパン屋開いて生計を立てられるんじゃないかと思うくらい、それぞれ美味しかったです。
普通、わずか¥1000で頂くことの出来るランチでは、到底考えられない手の加え様と豪華さです。
しかも、私が全てを食べ終えて、感動の余りソファーにふんぞり返って暫し目を閉じて倖せを噛み締め、満足し切って、妻に『さあ、帰ろうか』というと…
『まだ、デザートがあるよ。』と言うではないですか。
オレンジピールのシフォンケーキ。

チョコレートソースの盛り付け方が…かわいい!
穏やかなクラシックのメロディーに、降り始めた雨の音が混じり始めました。
感動を通り越して、2杯目の珈琲を半ば真顔で味わいつつ
窓の外に広がる曇り空と住宅街の景色を眺めた、愛おしき、午後のひとときでした。













