住信SBIネット銀行の短期プライムレート改定について | 池上秀司のブログ

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住信SBIネット銀行が短期プライムレート引き上げを発表して、変動金利が騒がしくなっていますが、情報を整理したいと思います。
 

まず、4月17日に以下のようなプレスリリースが公開されました。

円定期預金およびローン金利の改定について

「ローン金利について」というところの一番下に以下の記載があります

(※) 三井住友信託銀行株式会社との契約となる「ネット専用住宅ローン」は対象外となります。



↑ここに注目です。

住信SBIネット銀行の住宅ローンは、昨年「住宅ローン(WEB申込コース)という新しい商品を発売しました。

住宅ローン(WEB申込コース)新規取扱い開始のお知らせ (2023年4月3日)

それまでは三井住友信託銀行の商品を代理店として販売していました。「ネット専用住宅ローン」という商品です。

ネット専用住宅ローン新規お借入れ終了のお知らせ

つまり、新旧2つの商品があるということです。↓に比較があります。

ネット専用住宅ローンと住宅ローン(WEB申込コース)の比較

1年前から取り扱いを開始した住宅ローン(WEB申込コース)は今回の短期プライムレートの影響を受けますが、それ以前に借り入れをしていた、大多数のネット専用住宅ローンのお客様は影響がありません。そのお客様は三井住友信託銀行の短期プライムレートの改定を気にする必要があるということです。商品概要書にもその旨が記載されていますし、ホームページ上でも短期プライムレートは二行を分けして表記しています。

商品概要説明書:ネット専用住宅ローン

 

金利のご案内 住宅ローン


短期プライムレートを上げたといっても、今のところ影響が出るのは住信SBIネット銀行のお客様の中でも少数ですから、住宅ローン全体への影響は希少であり、それで金融業界全体を議論するのはちょっと乱暴なような気がしています。そういう点まで考えて判断をした方がよろしいかと思います。

イオン銀行も短期プライムレートを引き上げるそうですが、いわゆる新興の進行と従来からある銀行を十把一絡げにするのもどうかと思います。色々と違いがあります。

もちろん未来は不確定ですから、今後、短期プライムレートを引き上げる金融機関が出てくることは考えられますが、こういう情報がまったく世の中に伝わらないのでは、ファイナンシャルプランナーの存在意義、存在価値がないと思い、書かせていただきました。