相変わらず、保険を否定しておけばいいという安易かつ雑なFPが、勘違いした戯言を吐いているので指摘しておきます。以下は岩城みずほさんという方の記事です。
問題点はいくつかありますが、まず「終身保険と学資保険を払い済み保険にさせた」という点。
「払い済み保険とはなんぞや?」というのは、以下のページを参考にしてください。
つまり、その時の解約返戻金を原資にするのですが、今回払い済みに変更した保険、直近で加入した学資保険は3年、最長でも6年しか経過していません。保険を否定するFPは「積立型の保険は解約したら、往々にしてそれまでの払込保険料よりも受け取る解約返戻金が少なく、大きく損をする(元本割れする)」ということを問題視しますが、まさにそれを実践してしまいました。
短期で払い済みにさせたということは、「払込保険料>解約返戻金」、元本割れを確定させたということです。もちろん、払い済みにしても解約返戻金は少しずつ増えていきますが、それこそ低い利回りでしか増えていきません。
保険の元本割れを問題視しておきながら、それを実践するというのが不思議です。保険料の支払いが困難になった訳でもなく、この保険を継続していけばその損は減っていくだけでなく、最終的に払込保険料よりも学資金として受け取る金額の方が多く(266万円が300万円)なる=元本割れは解消するにも関わらずです。常識的な対応とは思えません。
まぁ、百歩譲ってこれらは「考え方」の違いなのでいいとして(よくはありませんが)、次に商品特性を考えます。払い済み保険には「最低保険金額」というものがあります。要は、解約返戻金が少ないと、それに見合って確保できる保険金額が少ないので、払い済みに変更できないということです。
本件の場合、加入からそれほど期間が経っていない保険ばかりです。2013年に加入した学資保険は、13,030円をたった3年しか払っていませんから解約返戻金は少ないと考えられます。つまり、「本当に払い済み保険に変更できたのか?最低保険金額をクリアしたのか?」ということが気になります。
あくまで、私の主観ですが、払い済みにできたという点には疑念を抱きます。ここは、記事の信憑性、信頼性に大きく関わる重大なことです。
この記事の注意点は他にもあるので、それは次回。