「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子 読了 | pyonpyon ブログ

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「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子 新潮社

父親を殺めた下男を討つため1人江戸に出てきた美しい若衆の菊之助

雪の夜に、仇相手の下男を斬り首級を高々と掲げた見事な仇討ちは人々の語り草となった
菊之助が無事に国元に戻って2年後に菊之助の縁者だという1人の侍が仇討ちの顛末を聞きたいと菊之助が滞在していた芝居小屋を訪ねて、関わりのあった者にその真相を聞き出していく過程で次々出てくる見えなかった真実とは…

面白かったのだけど、最初の方が江戸っ子の幇間の一人喋りが煩くて読んでいて嫌になる
話があちこち関係ない方へ逸れてゲンナリする(他にも似たような章がある)が、後半に入ると新しい目線の話が出てきて徐々に真相に近付いてくると面白くなる
侍に仇討ちの顛末を語る芝居小屋関係者それぞれの背景や経歴の内容はいいんだけど、侍がそれを聞く理由や流れにやや違和感
物語の語り手としての侍の存在感が無さすぎで残念
途中から予想はつくけれど心温まるラストがいいです

以前読んだことがある「三成の不思議なる条々」岩井三四二 光文社

こちらは関ヶ原から30年後に生き残っている侍を訪ね三成の人となりを聞いていく…という内容
言い方は悪いが、こちらの方は数段出来がよい😅

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