ジャーナリスト 石川秀樹 -24ページ目

ジャーナリスト 石川秀樹

ちょっと辛口、時どきホロリ……。理性と感情満載、世の常識をうのみにせず、これはと思えばズバッと持論で直球勝負。
3本のブログとFacebook、ツイッターを駆使して情報発信するジャーナリスト。
相続に強い行政書士、「ミーツ出版」社長としても活動中。


★広報不調をFacebookのせいにされても困る! 見切り早すぎる日本人 (「電本カリスマ.com」より)

Facebookに問題があるのではない。
利用しようというあなたにワクワクドキドキがないのだ。

“Facebookはもう落日”???

確かにFacebookでPRや広報をすることは難しい。
懸命のお願いも多くはスルーされて……
『Facebookなんか』と言いたくなる気持ちはわかる。
しかしそれって、Facebookのせいじゃない!

あるNPOに講師を頼まれたけれど、結果的にはお断りした。
そのてんまつに触れつつ、今のFacebookの問題を考えた。


http://wp.me/p4q7xb-7E

ジャーナリストの石川秀樹です。
いつも当ブログにご来訪、ありがとうございます。
おかげさまで先月は3万3000のPVがございました。


通常月から倍増、
<努力すれば読んでいただけるのだなあ>
と、ブログの価値にあらためて目を見張った次第です。


それなのに、といいますか、それだからこそ、
当ブログの「引っ越し」をする決心をいたしました。
独自のブログを立ち上げます。コチラです。
http://denhon-charisma.com/dc/


新しいブログは
『電本カリスマ.com』といいます。
「電本」というキーワードを前面に出しました。



ブログを移す理由は3つございます。
1. ブログを一生書き続けると決意したこと。
2. 電本(電子書籍)出版販売のポータルサイト「電本館」事業を始めたこと。
3. WordPressというソフトウェアを知ったこと。


ブログは“3.11大震災”があった2011年3月末からスタート。
ツイッター、Facebookに次ぐ第3のメディアのつもりでした。
と言っても、あくまで趣味、そしてちょっぴりのブランディング意識。


投稿はもっぱらFacebook経由で、時々の思いをつづりました。
だからテーマは多岐にわたっていました。
それが「“私”というすべてなのだ」と。
趣味の世界ならそれでいいわけですが……。


これからはブログを、事業推進の中心軸に置こうと考えています。
事業とは、電本(電子書籍)を創りそれを売り出すことです。
ふつうなら事業主体たるミーツ出版(株)のサイトをつくるべきでしょう。
しかしこの時代に、新規参入の激しいこの時代に“参加者”となるには
通常の企業公式サイトでは機動力に欠けてしまうのです。


私は電本を売りたいよりは、著者を世に出したい思いの方が強い。
仕事に打ち込む事業者の中には1冊に足る生き方をしている人も多い。
そういう人に「本を書きましょう」とおすすめしたい。
それには企業サイトよりブログで直接訴えるほうがいい。
―そのように考えたわけです。


一生の仕事になります。
だから本音で語りたい、語り続けようと決めました。
小なりといえどもブログを独立させる理由です。


もうひとつ、「WordPressの存在」を理由に上げました。
実は2週間前までこのソフトのことを知りませんでした。
しかしこれを使えば、htmlの知識がなくてもサイトの更新が可能になる、
テーマごとにページをつくることもできそうだ、ということがわかりました。
機動性が大幅に向上しそうなのです。


そこで“自作”に取り組みました。
自作してみると強い愛着がわいてきました。
アメブロと違いお仲間もいず、ゼロからの出発になります。
ですが、電本という新しい試みにはふさわしいチャレンジではないでしょうか。


電本のこと、文章論、Facebook活用法などがテーマになります。
時事に関することはFacebookページ「ジャーナリスト石川秀樹」に書きます。
ですから新しいブログとFBページが私の2本柱になります。
(ブログからFBページもご覧になれます)


アメブロの記事は3年間のアーカイブとしてそのまま残します。
好評のFacebook活用本解説「秀樹さんシリーズ」は
新しいブログで引き続き書いていきます。


思いをぶつけるようにアメブロに書いた記事の中には、
検索されて今なお多くの方に読んでいただいているものもあります。
私の“宝物”ですね。


新しいおつきあいになりますが、旧に倍するご支援をいただければ幸いです。


2014年2月25日
ジャーナリスト 石川秀樹






Facebookではクチコミが起きる、といわれる。
プチ・クチコミ(ファン以外に読む人が2倍~10倍程度の現象)はたまに起きる。
が、クチコミが100倍などというパンデミック(大流行)はめったに起きない。
<なぜなんだろう>
と、ずっと考えていた。
Facebookページのインサイトで反響数字をジーッと見ていて、突然ひらめいた。


<そうか、Facebookは“読む人にとって価値のある情報”をお届けするんだ!>


「読む人にとって」がカギだ。
これまでは真逆の方向から考えていた。
情報を拡散させる、というこちらの都合ばかりで。


Facebookの原理は逆!!
だからFacebookはまず、「必要な情報」を「必要な人」に届ける。
気まぐれな配達人が、最低限の人に届けるわけだ。
(この段階ですでに友達「全員」に届けてはいない!)


友達の何人かがいいね!やコメントをくれる。
するとFacebookは“義務を果たしますよ”とばかり、
友達の友達のニュースフィードにあなたの記事を再配達する。
もちろんこの場合も友達の友達、全員にではない。
ごく少数、ささやかに、友達の友達の中でもごく親しい人にお届けする。


ここまでが基本だ。
通常はここまでで拡散は一段落する。
ところが、いいね!やコメントがいつになくたくさん寄せられると、
その反応の速さと量にびっくりして、
Facebookいつもと違うルールを引っ張り出してくる。
つまりFacebookはあなたの投稿を
「多数に共感される良い記事」
とみなすわけだ。


「良き情報」はもっと大勢に届ける。
これがFacebookの次のルール=公式だ。
人々の興味と関心は、いいね!、コメントに限らない。
シェアは強い関心の証拠だし、投稿の続きを読むこともそう、
写真をクリックしたり、リンクをたどるのも興味の深さをものがたる。


記事に対していろいろな反応が短時間に現れるとFacebookはにわかに活気づく。
「ごほうびをあげなければ」と張り切るわけだ。
Facebookはこの記事を友達の友達、
さらにその向こうにいる人たちにまでバトンタッチしていく。
いつもと違う動きになる。
ニュースフィードへの表示数はグングン上がり、
24時間以内に拡散は収束してしまうのが常なのに、
こんなときには翌日になってもまだいいね!が増えていく。


Facebookは、いつもの記事はいつもの人たちに届け満足する。
(まるで「それで十分でしょ?」といっているみたいだ)
一方、誕生日や出産、結婚などのお祝い事は比較的広い範囲に。
(Facebookはお祭り騒ぎが大好きだ)
そしてたまに現れる「良き記事」は奮発して大勢に届けようとする。




このメリハリは絶妙だ。
ほんとうはデータ処理のルールを適用しているだけなのに、
名シェフが塩と砂糖のさじ加減を心得ているような手際なのだ。


商売、ビジネスにFacebookを使おうとしている人は、
この点で大いにとまどうに違いない。
Facebookが反応するのは「読み手の反応」であって、
情報発信する書き手の都合や願望ではないからだ。
発信するこちら側の“意図”はたいてい肩透かしされる。


さらにもう1つ大きな問題がある。
Facebookは“商用”として、Facebookページを指名しているのだ。
Facebookページは大きな企業・団体や有名人を想定したもので、
個人事業主や小さな店のことを考えた造りになっていない。


僕らレベルの小規模な事業者は、
個人ウォールとFacebookページの書き分けが難しい。
それだけじゃない(ここからが重要だ!)もっと大きな“障害”がある。
Facebookページ投稿のニュースフィードへの表示率は、
個人ページの表示率に比べて格段に低いのだ。


個人ページなら友達と親しくなればそちらには表示される。
でも、Facebookページにはファンと親しくなれる要素がない。
メッセージ1つ、こちらからは出せないのだから。
表示率を上げたければ「広告」を使うしかない。


Facebookの商用活用を考えている人も、多くは
「Facebookはクチコミがすごい」というお題目をうのみにしている。
それで首をかしげている、というのが現状だ。


断言してもいい(重要だからことさら強調している!)
ニュースフィードは、個人ウォールの投稿を主体にしている!!
今のところは。
あまりFacebookページ投稿を厚遇すると個人ユーザーから叱られるからだ。


Facebookページを使って好結果を得たければ広告を使え、ということになる。
意地悪な話をすれば、僕らみたいな者が広告を使っても、
「ものすごく効果的だったぜ」にはならない。
広告もまた“ソーシャル性”のルールが効いているからだ。
(話がややこしくなるので広告についてはこれ以上深入りしないが)
人気のFacebookページの広告は格安費用で大勢に伝わるが、
人気のないページの広告は広がりにくいし、反応も少ない。


以上のことを考えると、
スモールビジネスがFacebookを使ってお金をかけずに勝つ方法は1つしかない。
「Facebookの友達」を大切にする、という方法だ。
こんな当たり前のことがあまり強調して語られない。
(じつに不思議だ……)


Facebook友達を大切にして事業につなげる具体的な方法は、
お急ぎなら僕が書いた電本を読んでほしい。
(このブログの下に3巻紹介している)
もっとじっくりFacebookの本質を知りたいなら、当分このブログにおつきあい願えますか?


最後に一番大事なことを思い出してほしい。
<Facebookは“読む人にとって価値のある情報”を拡散する>
知らせたい、売りたい一心のこちらの都合ではない。
ましてや商品の質を度外視したセールやバーゲン情報などではない。


もともとFacebookは、交流し人と結びつけるためのツール。
だから、どこまで行ってもFacebookの最重要事項は「友達」だ。
売りたい一心で友達を見込み客としか見ない者にはとうてい使いこなせない。
あなたが“Facebookマーケティング”を考えているなら、
その発想、早いうちにどこかに捨ててきたほうがいい。


あなたの得ではなく、読む人が得になる情報を惜しみなく発信し続ける。
不特定多数にではなく、たいせつな友達やファンに向けて。
“贈る人”になる!!
それが“Facebookで勝つ”ただ1つの方法だ。



『秀樹さんが教える まだまだ奥が深い Facebookの教科書 Vol.1』に関するブログ

【第1章】
★“贈る人”になりましょう! それがFacebookで勝つただ1つの方法だ

★Facebook最大の誤解のことを話そう 友達は“展覧会”を見に来ない!

★Facebookと向き合うもう一つのコツ「人の言葉に惑わされ自分を変えるな!」

★Facebookは人生を変えるツール! このブログを読み続ければわかる

【プロローグ】
★Facebookはまとめ屋であり拡散マシーンだ!  日本人受けしない超個性的ツール

★誰も書かなかった「いいね!」の原理 わかったつもりがケガの元!

★FBは“特別の人”を知っている  「交流」を自分で制御しておかないとヤバイ!

★「友達の動向ならお任せを!」友達受けを狙ったザッカーバーグ

★『人の輪』を創りたがるFacebook あなたの投稿は友達に届いていない!?

★Facebookは「人を選んで届けるわがままな配達人」 あなたの意思はカヤの外!

★ニュースフィードの登場でFacebookは変わった 本当に、劇的に!!

★個人ページは2つある! 友達のことは「ホーム」、自分の投稿は「プロフィール」ページ

★Facebookは“拡散屋” 友達が意識せずにお手伝い ただしその効果はすぐに減

★「Facebookの立ち話は路上で終わらない」設定が「公開」だとダダ漏れ、ご用心!

★Facebookは「善き社会を実現する」意思をもったロボットだ!取扱注意のじゃじゃ馬メディアだ

★個人がメディアになるなんて、なんとすてきなことだろう! 有史以来初の体験だ

★今年は「日本一Facebookの本質を熱く語る男」になる


<ここからは「著者ページ」と「著書」の紹介です>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

こんな視点、はじめてだ!
「なぜ?」を徹底追究
ジャーナリストの視点で電本3部作

※著者ページ
http://denhonkan.jp/meikan/detail.html?ab_id=7



※著書
『秀樹さんが教える まだまだ奥が深い Facebookの教科書』



 Vol1.
 Facebookの基本のキ」。
 「入門書」ですがかなり濃い内容です。
 いいね!の原理、エッジランクやクチコミ発生機能について  核心を伝えます。
 
 









 Vol.2
 Facebookのビジネス活用術。
 個人やお店、小さな会社は大企業や有名人を見習ってはい けません。
 バラマキマーケティングより友達を大切に。
 











 Vol.3
 Facebookのスーパースターたちを紹介しています。
 「誰か」って? 
 まあ、立ち読みでご確認ください。
 インフルエンサーの投稿術を詳しく伝えます。








レジェンド、悲運のジャンパーと言われてきた葛西紀明が、ほんとうに“伝説”になった。


その報を聞いたのは朝7時半過ぎ、東京に出掛ける家内を駅に送るときだった。
「葛西、銀だったみたいね」
「ほんとうか? やったな。でも、本当に……?」


昨夜、日が変わらぬうちに床に就いたのは
<メダルの確率は低いだろう>と思っていたからだ。
この頃のメディアの大騒ぎがやかましかった。
結果が出る前に先回りしてドラマを、なぜ創る?
葛西が“犠牲者”にならなければいいが、と思っていた。


妻がiPhoneで動画を見せてくれる。
いつもは運転にやかましい彼女も、興奮しているのだ。
1回目のジャンプらしかった。
ヒルサイズに迫る139m!
「トップに躍り出た」と。


                 <写真はインターネット版「毎日新聞」>

葛西の苦闘は、いやというほど伝えられている。
何度も写されるのは1998年の長野冬季五輪だ。
ジャンプ団体の優勝に日本中が沸き返った。
原田雅彦が1回目、失速するなど波乱万丈、
ハラハラさせて最後は大ジャンプ。
勝った、そして泣いた。
いま思い出してもこみ上げてくる。


その歓喜の輪の中に葛西はいない。
前年末の左足首捻挫で、ラージヒル、団体戦を外された。
しかし彼はノーマルヒルでは意地の7位入賞を果たしている。
泣きながら帰ったそうだ、会場からホテルに帰るまで。


力はあったのに、ステージさえ与えられなかった、
その号泣がここまで葛西を連れてきた、
「オリンピックでの勝利」にこだわり続けさせた……。
と、テレビドキュメンタリーはそのようにシナリオを書く。


当たってはいるかもしれない。
葛西自身、それを肯定するような発言をする。
でも本当は、もっと奥深い口惜しさであるような気がする。
オリンピックでの彼の戦績を上げる。


1992年 アルベールビル(19歳) 31位   26位  4位入賞
1994年 リレハンメル(21歳)  5位入賞 -    銀メダル
1998年 長野(25歳)      7位入賞 -    -
2002年 ソルトレイク(29歳)  49位   41位   -
2006年 トリノ(33歳)     20位   12位   6位入賞
2010年 バンクーバー(37歳)  17位    8位入賞 5位入賞
※個人ノーマルヒル、同ラージヒル、団体の順(ウィキペディアによる)


パッとしない。
ワールドカップ、世界選手権で何度も優勝している。
10歳でスキージャンプを始め、
中学3年では宮様スキー大会でテストジャンパーに選ばれ、
大人の優勝者を上回る距離を飛んで見せた。
天才である。
努力もしてきた。
しかしオリンピックでは結果を残せない。
葛西は、誇りを傷つけられているのだ。


けがに泣き、所属するクラブも次々廃部。
それでもジャンプをあきらめない。
同世代の原田雅彦はとうにコーチに転じた。
41歳と言えば、夢を追うような年代ではない。


だから人は彼のことを“レジェンド”と言う。
もちろんリスペクトはあるだろう、
しかし同時に『いい歳をして』という
揶揄(やゆ)する感情も少しは混じっている。
空気を読む男ならとっくに引退していた。


しかし間近で視る者の目は違うのではないか。
レジェンドなどと言うはずがない。
彼は、目の前に屹立(きつりつ)している。
ライバルであり、巨大な壁だ。


今シーズン、葛西紀明はW杯で10年ぶりに優勝した。
なんという長い歳月だろう。
葛西は、まだ居た!
一度は崩れかけた壁を建て直し、頑健になって戻ってきた。
なんという努力であっただろう。


騒ぎ立てるメディアに葛西は眉をひそめない。
後れてきた脚光を楽しんでいるようにさえ見える。
冬季、夏季含め最年長の選手団長をも引き受けた。
自らの言動で、自分を追い込んでいるように見える。


そして、ソチ。
ノーマルヒルは8位に沈んだ。
だから僕は目を覆った。
「初代女王」「本命」「金メダル候補一番手」
と騒がれた高梨沙羅とダブって見えた。


妻を駅まで送り帰宅して、安心してテレビをつけた。
生で観ていたら声を出したに違いない。
1回目、2位。
スキー板に届くほどの前傾姿勢、
10本の指をピンと開き風を全身で受け止める。
動かない、そして美しい!


2回目、アナウンサーは何度も
「金メダルへ向けて」と叫ぶ。
緊張の極にあるはずだ。
人生をかけたジャンプ、
自分を証明するジャンプ。


飛んだ!
今度も失敗しなかった。
持てるテクニックをすべて使い風に乗る。
完ぺきだった。
結果は超僅差の2位ではあったものの。


葛西は笑っていた。
安堵と誇りと満足と、
「ちょっと残念」を混ぜこぜにして。
そしてインタビューの最後にこう言うのである。
「まだまだ。金メダルという目標ができましたから……」


葛西の挑戦にまだ続編がある?!
どうか“中年の星”などと呼ばないでほしい。
満たされぬ思いは、長野後の16年とは違うはずだ。
今度は、今度こそは年齢との駆け引きを楽しめるのではないか。


筋力は衰える、しかし技術にはなお伸びシロがある。
テクニックによって人はどこまで飛べるのか。
自分ではなく“神”への挑戦、ということになる。


底の浅いキャッチフレーズなど、無用であろう。


(ジャーナリスト 石川秀樹)



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