キッチン・ストーリー
とにかく目に映るすべてものものがキュート!
卵形のトレーラーが、丸いボンネットの車に引かれて国道を一列に走っていく冒頭シーン、もうそれだけでK.O。
舞台は50年代くらいの北欧。
キッチンにおける独身男性の動線を調査する調査員と被験者の話で、ふたりは互いに口をきいてはならず、一切の交流を持たないというルールを遵守しなければならない。
だけどこのルール守ったら、それはもうどう見てもシュールだ!
ふたりの老人がキッチンで微妙な角度をたもって無言ですわってる、その構図だけでわらえてきます。
そのユーモラスでチャーミングな当惑ぶりにちらちらと見え隠れする切なさ、それを巧みに扱うところが、この映画のにくい所。キッチンのドアが開き、適温だったはずの空気はかき乱される。ささやかに、色んな折り合いをつけてそれなりに充足して暮らしてきたのに、人生の終盤になって足りないものを意識してしまう、そのどうしようもない気持ち。
そんな彼らを描くシーンの数々が、なんともいじらしいのであります。
※以下ネタバレです。文字反転で読めます。グッときたベストシーンは、口をあけてラジオの音を聴かせる場面、踏み切りの卵トレーラー、正装して、満面の笑みのおじさんふたり。それを見て、黙ってケーキをさげて帰る後ろ姿。故郷のごちそうを夢中で詰め込む背中―――。ああ、シンプルなしあわせのかわいらしさよ!いじらしくて、胸がつぶれそうだ。
くだんの研究の描かれ方もそれに一役かってます。『ぼくの伯父さん』を髣髴させる、現実にピントがあっていないような妙な雰囲気。バンザイ、すてきなレトロ科学!
お時間のあるときに、ぜひどうぞ。
神戸・2003 (1)それでも映画がみたかった
山田勇男という映画監督をご存知だろうか。
ある夏、めくるめく偶然が私をかどわかした。
その経緯は面倒なので書かないが、そういうわけで、気づいたら私は、どうにも彼の映画が気になって仕方ない、そんな若人になっていた。
しかし、彼の作品が銀幕にかかるなど、そう度々あることではない。
ましてや古い作品なんて。
観られないとなれば ことさら思いつのるのが人情だ。
なんとかして監督の映画を全部みたい・・・
梅雨のない爽やかな6月の札幌で、私はドロリとひとりごちた。
それじゃ神戸においでなさいよ!
軽快に知らせが舞い込んだ。
KAVCキネマ特別篇
「星のシガレット 山田勇男全映像展 2003」
日時:7月19日(土)~8月1日(金)
場所:神戸アートビレッジセンター
ええっー!神戸に行けばいいのかあ!
じゃあいくよ!
即答ってやつだ。
全財産は2万円ちょっと。
抱えている期末レポートは5本。
出発まであと2週間。
「いって大丈夫なのか」・・・
などということは考えるだけ無駄だ。
どっちも大事なら選ぶ道はひとつ。
全部やる。
そういうわけで、とにかく神戸行きは決定だ!
世界遺産展
を見にいった。
いやー、世界旅行したいね!
重く深く悩んだりしてもいい!
めちゃくちゃ苦労してもいい!!
仕事を失ったって構わない!!!
とまでなかなか思えないから、いまだこうして日本にいるわけだけれども・・・。
気になったのは、深い谷に柱のように聳える断崖絶壁の写真。
なんとそこには真っ赤な屋根の家が建っている。
どうやら文化財のようだ。
グランドキャニオン、ギアナ高地と、水の侵食でできた壮大な地形を見た後だけに、いっそうインパクトがある。
だけどなんでこんな山の上に?
写真の前でためつすがめつ見入っていたら、後ろに女性二人連れがやってきた。
女1「なんでこんな山のてっぺんに家建てたんだろ~」
女2
「建ててる間に周りの土地が削れてったんじゃない?」
ああ!そっかあ!
今日はYパン
あー、あんなことやんなきゃよかったのに、あのときの自分はなぜ自分を止めてくれなかったのだろう・・・
そんな思いをしても、終わるとついまたインポッシブルな予定を立ててしまう。のどもと過ぎればって奴だ。そのおかげ様で、ドミノ倒しのように人生がおせおせになっている気がする。その反省を書いて本当にやめよう!と思うために始めたのに、ブログを作る為にさっそく昨日夜更かししてしまった。
眠い!ヤバイ!間違いない!
いまから眠いと、今日と言う日の先がおもいやられるのだ。
今日の夜はアルバイト。
今日の夜はステーキ、といった時との格差を思い知るがいい、ちきしょう!
口述試験があるけど、貧乏人はおとなしく稼ぐのだ。
おとなしく夜間工場勤務だ。
Y崎パンで働くわけだ。
19時から朝6時までY崎パンをやって、
翌朝10時から17時まで路上アンケート調査して、
また19時から6時までY崎パン。
その合間に小論文添削。
そんなことを三日続けたあれは、おととしの夏だ・・・。
最も困難だったのは、作文を前にガクガク居眠りしながら,
破かない
汚さない
みみずを書かない
の3点を守り抜くことだった。
今気づいたけど、入れ替えるとヤ・ミ・ヨだ。
これからこういう暴れはっちゃくしたい人は、ヤミヨの掟と覚えて欲しい。
頭は動いても、手に命令がうまく伝わらないのですよ、眠すぎると・・・
社会人の方々は、もしかしてこんなこと序の口なんだろうか。
げに恐ろしげ、井戸めぐり。
世の中はつくづく計り知れない・・・。
そういうわけで今日も、履くと右足から血が出る訳のからない靴でお出掛けだ!
それから文中の和歌のきれっぱしは清水義範からの拝借だ!
行ってきます!!
うおおおお!
さっき唐突に思った。
色々ばらしてすっきりしたい! と・・・!
そういうわけでブログははじまるのだ。
だけど今日はもう
これでおしまいだ!!
今は足の切れない靴がほしい気持ちであたまが精一杯だ。
