家族と共に暮らしているペット達は飼い主さんが「より良く生きられるように」サポートをしています。
彼らからのメッセージは厳しくもありますがそれ以上に温かく優しく深いものです。
そのメッセージを受け取った時、なんとも言えない幸せな気持ちになるのです。
「自分はどう生きようか?」そんな気付きを与えてくれます。
地球上で暮らす野生の動物もまたもっともっと広い視野で人にメッセージを送っているのです。
好き放題してきて地球を我が物のようにしてきた人に対しても「どう生きますか?」とメッセージを送ってくれるのです。
人間によって食べ物を奪われ住む場所さえも脅かされたとしても高い視線で「どう生きますか?」と投げかけてきます。
実家には地域猫がやってきます。
父がいたころは何匹も来ていました。
父は猫のために庭に発泡スチロールのおうちを作っていました。
何個も重ねて「マンション」と呼んでいました。
父が最後の入院をした時も来ていましたが父が旅立ってからしばらくはピタリと来なくなりました。
母だけだと餌をあげたりあげなかったりするので来なくなったのかな?と思っていました。
しばらくすると2匹の猫が戻ってきました。
私は猫の餌係りで餌が切れると買いに行っていました。
家に上がり込んでデイジーのベッドをノミだらけにした猫は最近、新しいおうちに飼われるようになり来なくなりました。
1匹まるまると太った「シロちゃん」が来ていましたが、母が退院してからはピタリと来なくなりました。
餌を置いても食べている気配がありません。
「シロちゃん来なくなったよ」と母と話していました。
私はもう母が長くないと悟ったシロちゃんが「もうこの家には来ない」ことを選択したのかと思いました。
うちの猫ではなくよそにもご飯をくれるおうちはたくさんあるはずですので。
数週間見かけず、ある日庭に気配を感じました。
その日は看護師さんが来てくれていました。
母がますます歩けなくなり私と弟の介助でもトイレには行けなくなった時でした。
看護師さんに「トイレに行くのは危険です。」と言われた時でした。
私もそばで聞いていた時にシロちゃんの影が庭に見えました。
その夜から母が「ポータブルトイレでする」と言ったのです。
それからシロちゃんはまた庭に来るようになり、私も餌をあげるようになりました。
「また来てくれるようになった」と嬉しかったのです。
そのシロちゃんが私に言いました。
「人の助けを借りるのは弱者ではない」
動物は優しいのです。
デイジーも一生懸命に私たちと同じように母をサポートしています。
母のトイレで弟が降りてくるのを待っている時・・・
デイジーも待っています。そしてやってくると猛烈に吠えています。
「遅いのよ!」
まだかなぁ?
まだかしら??
陽だまりのしっぽ 美香