「今日もショーヘイは大谷だったね〜!」
「なに言うてんねん。意味がわから・・いや、ほんまにショーヘイは大谷だったな。そのフレーズ意味わからへんけど核心の部分だけ意味わかるわ。もうちょい具体的かつ手短に説明してくれへん?」
「1994年7月5日、岩手県水沢市に生まれた彼は、雨の日も風の日もずっと30年以上にわたってショーヘイであり続けた。その『複利の力』によって彼は世界を驚愕させるオータニになった」
「手短にまとめすぎや。世界一になった男の物語を10秒でまとめんでええから。ところで『複利の力』てのはなんのことや?」
「そうだな。例えばお前さんが何か新しい仕事を始めたとして、その実力を2年で10倍にすることは可能と思うか?」
「じゅ、10倍の成長はさすがに無茶やろ!」
「じゃあ、これから30日間で10%成長するのは可能かな?」
「それくらいなら余裕でイメージできるで。これから1ヶ月以内に1%の成長を10回すりゃええんやからなー」
「素晴らしい。それならお前さんもショーヘイみたいに2年で10倍の成長ができるぞ!」
「どゆこと???」
「ちょいと難しかったか。じゃあいったん話を変えよう。『240の法則』って知ってるか?」
「こりゃまた初耳フレーズやな。まわりくどいこと言わんといてさっさと説明してくれや」
「240の法則は、複利運用で資産が10倍になる年数を3秒でハジキ出す裏技なんだ」
「資産が10倍!? そりゃーかなりヤバい話やんけ」
「いきなり道端で声掛けられて『あなたの資産が10倍になる』と言われたら逃げたほうがいいね。でも『240の法則』は、個人の資産管理を長年研究している白鳥さんが発見した人生100年時代の定番レクチャーの1つらしいから、絶対に知っといたほうがいいぜ」
「うむ、いかにもあやしいけど魅力的な話やな。その、資産が10倍になる年数はどないしてハジキ出すんや?」
「240を利回りで割るだけだ。例えば年率8%の複利運用なら《240÷8=30》だから、およそ30年で資産が10倍になる。同様に年率10%なら《240÷10=24年》だから24年で10倍。年率12%なら《240÷12=20年》だから20年で10倍になる。そんな夢のある複利計算の法則なんだ」
「でもな、その年率8%とかいうのは現実的なリターンやあらへんとちゃうか?」
「例えば1973年から50年間の平均リターンは、世界株式が7%台で米国株式が9%台だから8%なら十分に現実的だ。2008年の金融危機よりも前から長く運用されているアクティブファンドの中で年率10%以上の長期実績を出している優れたものはいくつもあるから、年率12%くらいまでは夢物語ではないけど・・・それ以上の実績や期待リターンを謳う金融商品は過剰なリスクを取っている可能性があるから逆に注意したほうがいいだろうね。世界一の投資家バフェットさんでも超長期の平均リターンが年率20%には達してない事実は知っておいたほうがいい」
「なるほどなぁ。240の法則に基づくと、年率8%なら30年で10倍、年率10%なら24年で10倍ということは・・・いま40代のワシも70歳くらいまでに今ある資産を10倍にして、老後の不安をオータニのホームランみたいに吹っ飛ばすことは可能っちゅうことか!?」
「その通りだ。複利の力を使えば十分に可能なレベルの話だな」
「・・ところで『ショーヘイみたいに2年で10倍の成長が可能』の話はどうなったんやっけ?」
「あー、それね。10倍の成長をするのに必要な期間も『240の法則』でカンタンに出せるでしょ?」
「ん? 年率10%のリターンと、毎月10%の成長が同じいうことか。年10%複利で24年運用できたら資産が10倍になるように、毎月10%の成長が24ヶ月続いたら実力が10倍になっちまうんやな!」
「そう! そうやってショーヘイは小さい頃から投げたり打ったり走ったり様々な野球の実力を2年毎に10倍のような遅くて速いスピードで複利成長させ続けてきたからあっという間に100倍、1000倍、10000倍と実力を伸ばしてやがて世界を驚愕させるオータニになった。そしてショーヘイは今でも『複利の力』を味方につけて日々コツコツと成長を続けながら世界のオータニであり続けているのだ」
「ええ話やな。ところでワシも240の法則を味方につけて資産を増やす方法を思いついたで」
「飲み込みが早いな。どんな方法だ?」
「例えば、ある世界一のスーパースターの通訳をギャンブルの相手にして1回あたり平均10%のリターンをあげられたら『240÷10=24回』で元手を10倍にできるやろ」
「わかった! ギャンブル中毒になった通訳さんにどんどん融資して信用枠を広げながらダイナミックに賭け続けて貰えば48回で元手が100倍、72回で1000倍、96回で10000倍になる。ええ方法やな〜」
「コラ! 乗ってくるんかい! 新手のノリボケやな」
「ヘッヘッヘ。これが上手くいけば、最初の元手が24万円でも1万倍の24億円くらいになるのは意外と速いかも知れへんで〜」
「リアリティあり過ぎて笑えへん。もうええわ」