そこに道があると知っていなければ、
現役の道を外れ現れる3つ4つの崩落を超えて進むことはない。
その先に突然現れる路盤と隧道。

今までそぶりも見せなかったのにガードレールと車道規格の土に埋もれたアスファルトがグッと近づいてくる。

こうやってみると隧道は一つの安全地帯だということがわかる。
時たま現れる人間に向こうはなんて思ってるだろう。

こんな世界は普通に生活していたら絶対に見ることはできない。
知ることもできない。
見てしまったら、圧倒されてしまうだろう。

こんな寂しい世界が知らないうちに造り出されている。
交通の安全を守りスムーズに山間部を移動できるように造られる新しい道の裏には消えていく道がある。

隧道を超えるとロックシェッドがありそこもまた出た瞬間から自然に埋もれる。
前後にある程度の道であった平場が残るだけでここは隔絶された空間。
これからさき何年残り続けるのか。
で、これで終わりではない。
次の写真でこの隧道が造られる前の隧道を探せますか?

アクセスする道などない。
ただぽつんと存在する。

草木に隠れた穴の向こうが見えている。
崩れずに残り続けている。
こちらは断崖絶壁なのでカメラのズームで近づくしかない。
逆側はどうだろうか。

決して楽では無い道のりを超えれば間近にその姿を見ることができる。
見とれてしまう美しさで、
引き込まれてしまいそうになる。