春以降のこと | はんことお箸と安曇野の写真ぶろぐ

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つげの木やりんごの木、たまに青田石などを使って自由なはんこを手彫りしています http://www.yuuin.com
海外に住んでいるどこかの誰かさんwに安曇野の四季の風景をお届けしたいと思っています

久しぶりの更新になってしまいました。


4月に入ってから、お店をお借りしている家主さんから、店舗の場所の移動という話が急に出てきてしまいました。移動するにしても商品をディスプレイする棚を新しく作るとか、そういうことを全て一人でやらねばならず、仕事がまったくできない状態で一カ月ほど経過してしまいました。


まだその後遺症から脱出できていないような状態なのですが、ようやくブログを更新する気になったというわけです。


下書きの難しさということについて。


昨日、守屋様というお客様のはんこをお作りしたのですが、下書きがなかなかまとまらず大変に苦労してしまいました。


二つの文字を並べるだけなのですが、なるべく整然とならべなければならないのです。「屋」の字の「しかばねだれ」というのかな、これが二重になっているのが、隣の「守」の字とのバランスを悪くしてしまいます。


さらに、篆書体はなるべく文字の重心を上にというのがいちおう基本なのですが、「屋」の字でそれをやってしまうと、下ががら空きになってしまってなんともうまくありません。


それで何時間もかかって考えた挙句、採用したのがこのデザインです。


はんこぶろぐ ~過疎りゆく日々~


重心をなるべく上にしながら、両方の文字に統一感が出るように工夫してみました。「屋」の最後の横画を下の方にもっていくのは不安だったのですが、書いてみると自分の中では納得がいきました。「守」の最後の横画と高さを合わせて統一感を出しました。


一般のはんこ屋さんなら、たぶん印影の見本のようなものがあってそれをもとにして印稿を作ると思うので、こんなに時間を使って考えるなんてありえないと思うのですが、我流でやっているとなんてことないものにすごく時間を使います。


趣味で篆刻をやっているような場合は時間のことはあまり意識しないと思うのですが・・・・