この記事は「にゅう編」のつづきです。

 

 

朝のどんよりした天気からは想像できなかったほど青空に恵まれた「にゅう」
山頂では少々長く休憩して景色を楽しむことができた。
周りにいる他の登山者も同じ気持ちだったのか、長居している人が多かったなぁ。



「にゅう」からの景色に満足したので中山峠へ向かう。
主要な縦走路であるこの区間は行き交う人も多く整備もしっかりしていて歩きやすい。



やがて本日のメインステージ、東西天狗岳が見えてきた。
なにゆえ「天狗」岳なのかと思っていたのだが、左側の東天狗岳の山頂に突起がある。
あれを天狗の鼻と見立てたのだろうか。



中山峠から先、急な岩場が連続する。
なかなか険しい道のりだ。
岩場の難易度としては初級から中級といったところだが、荷物が重くてペース上がらず。



最初に見たときに、これならすぐに着くかなと思ったのだが、これがなかなか着かない。
岩を登っても登っても山頂が近づいてこない気がする…。



大岩の間を縫って登っていくのは骨が折れる。
折からの日差しに炙られ、ここで一気に体力を消耗してしまった。
ペンギン「腹減った~」



ようやくたどり着いた東天狗岳山頂直下。
しかし遠目にも山頂付近が混雑しているのが見て取れる。



ならば…ということで、ここに荷物をデポして、先に西天狗岳までピストンしてくることにした。
二つの天狗岳は間にある吊尾根を往復20分…というところ。



ペンギン「天狗岳、のぼったど!」
やはり荷物がないと足取りは軽い。
あっという間に西天狗岳に到着。
二百名山の一座をゲットだ。



主稜線から外れている天狗岳は八ヶ岳連峰の好展望地。
近くにある東天狗岳はもちろん…



硫黄岳や赤岳・阿弥陀岳など稜線上に有る山々が一望できる。
残念ながら北八ヶ岳方面はすでにガスに覆われていた。



ちょっと雨が心配な空模様になってきたな。
先を急ごう。
まずは東天狗へ戻る。



デポした荷物を回収。
ペンギン「もちろん東天狗岳も登ったどー」



東天狗から根石岳への道は少々険しい。
山頂直下のこのキャットウォークにまずビビる。
ぜんぜん難しいことはないのだが、久々に味わう高度感に股ぐらがスースーするのだ。



岩場の痩せ尾根が続く。
ここも難しい訳では無いが、往来する人の数も多いのですれ違いに注意が必要だ。
ペンギン「花が多くて楽しいのでゆっくり歩けてサイコー♪」



短い痩せ尾根地帯を通過してしまえば、あとは平和そのもの。



丘のような根石岳へはひと登り。



登ったどー!
ペンギン「いったい何個目のピークだっぺ?」
お茶「…さぁ?」
もう数え切れません。



根石岳を過ぎると、いよいよ硫黄岳や赤岳といった八ヶ岳の重鎮たちが見えてきた。
以前、赤岳や硫黄岳に登った時のことが懐かしく思い出された。
ペンギン「そういえば、あの時もなんだか変則的なコースを歩いたっぺ」
お茶「キレット往復したら居合わせた人に『変態だ』って言われたよな。失礼なw」
ペンギン「山の世界は変態だらけだっぺよ」



稜線のオアシス、根石岳山荘の横を通過。
根石岳山荘の周りではたくさんの登山者が休憩していた。
水場もあるらしく稜線を通しで縦走する人にとってはありがたい小屋なのだろう。



このあたりからは諏訪の町並みが一望できる。
…ちょっと人里が恋しくなってきた。
ペンギン「風呂に入りたいっぺー」



根石岳山荘を過ぎると、すぐに箕冠山へと至る。
箕冠山は樹林に囲まれた眺望もない場所なので山頂という感じがしない。
主稜線上の縦走路は硫黄岳へ問う向かうが、我々はここからオーレン小屋に向かって下降する。



箕冠山からの下降路は歩きやすい道だった。
単調なので少々長く感じたが、無事にオーレン小屋着。
これでようやく重い荷物から開放される。
ペンギン「疲れたー!」

つづく