いつのまにかアセンション・・・・・・(並木良和新刊) | hermioneのブログ  かるやかな意識のグリッド(の風)にのる

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バシャーリアン。読むことで意識が変わるようなファンタジーや物語に出会ってゆきたい。

 並木良和さんの平易な語り口の新刊です。

 

「宇宙」とはこうして生じたもの、「私たちは地球には遊びにきた」「宇宙のサポートを得るには」というようなところから「大上段」に入ってゆく啓発書ではないので、最初ちょっとあっさりしすぎた人生論、という気がしました。

 

 さらさらといくらでも読めてしまいます。が、その中に、あたかももう了解事項のように「輪廻転生」とか「目覚め」「二極化」が入りこんできています。これらが、「キーワードで注目!」という感じではなく、みんなもうわかっているよね、という自然なトーンで語られていきます。

 

 コロナの話も何度か出てきますが、「じゃあ、それ以前の日々はほんとうに良かったのか?」「この大変動は2026−8年ごろにはおちつき、安定した新たな状況に進化してゆく」「これまでは冬の時代・眠りの時代だった」「春の時代には比較や競争がない」「自分の価値観は刷り込まれたものだと知ろう」「自分を中心に置こう」

 

⭐️かみ砕いてわかりやすく、おどろおどろしさや脅かしがない語り口は砂に水が吸われるようにすうっと入ってきます。いつのまにかうっすら「あの世界」に運ばれている。

 いま話題の「二極化」についてもこんなふうに語られています。

 

 これからの世界は、二極化していきます。

 二極化というのは、個人が選んだ道を体験していく世界で、いまから、ある種、不思議なことが起ころうとしています。(p.33)

 

 これまでも自分の選んだ道をそれぞれが体験してきたのだが、これからはそれが一層顕著になり————(このあたりの周波数の惹きつけあいとか、そういう理論的説明はないです)

 

 幸せになる人とそうでない人が、極端に分かれていくのです。

「目覚め世界」で生きることを選んだ人たちは、どんどんいい世界へと、その軌跡をたどっていきます。「幸せだな」「豊かだな」という人生を体験するわけです。

 「眠りの世界」で生きることを選んだ人は、いままで以上に苦しい思いをしたり、つらい状況から抜け出せなかったり、という人生になります。

 

 恐怖や不安に振り回されると、それらが作り出した世界を色濃く体験することになる。

 そうなると、「大丈夫」とか「幸せな世界は存在しているんだよ」と言っても声が届かなくなり、「幸せな世界で生きるのも、そうでない世界で生きるのも、それを選ぶのはあなた自身です。これまではどちらを選んでもそれほど変わらなかったことが、これからはその選択によって大きな違いが出ることが、起ころうとしているのです」(p.35

 

 なんというか、にこやかな顔で実は怖い話をしてくれるお兄さん、という一冊になっています(笑)。

 

⭐️ではどうしたらいいのか?

いつもの「こ・ひ・し・た・ふ・わ・よ」や自分軸、直観で生きる姿勢、視点をあげて俯瞰する、といった日常的な方法が、あたかも従来の普通の人生論であるかのように自然に勧められています。

「手放せない周波数(イライラなど)はほんとうは自分が好きなものだ」

「できない理由にだけ意識を向けているからできない」などよく読めば鋭い指摘もあるのですが、宇宙的なエッジを立てないで語っているので、並木ファンには若干物足りなく、並木さんをよく知らない人には、世間の意識への目配りにくるまれているため、その在り方の凄さがバーンと伝わらない本、かもしれません。

 むしろ編集さんが故意にそのように、入りやすく作ってくれたのかとも思います。

 

⭐️問題意識はかきたてられる。でも、世間でみんなが言っていることの、はるか上を言っていることに気づきにくい。そういう本かなぁ。

 

 ということで、私としては、もう少し歯にきぬをきせない並木さんの破壊的発言を読みたくもありました。

 とはいえ、読んで損はありません。「目覚め」は実はかんたんな心の向け方なんだよ、とささやいてくれる・・・・・・優しいマッサージ感もありました。

 読んだことで、いつのまにか、1・5段階はアセンションしている・・・・・・

「ここはもうお化け屋敷ではなく」「檻の扉はすでに開いている」最後のほうのなにげないフレーズが、じわりとしみてきます。

 

龍の頭がもう少しはっきり見えたのですが、昨日の夕空

 

※きずな出版 2020.9.10 刊