なにげなく新聞を読んでいたら、聞き覚えのある薬の名前が目に入りました。「スタチン」って私が飲んでる薬。薬の名前は「リピトール」なんだけど、診察で医師がよく「スタチン」飲んでるんですね、って感じで単語が出てきます。最初、よくわからなくて、いや「リピトール…」って言ってたんですけど、「リピトール」の成分が「スタチン」だったみたい。
薬の説明には一般名が「アトルバスタチンカルシウム水和物錠」で、「肝臓におけるコレステロール合成を抑え、主に血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロールとも呼ばれる)を低下させ、動脈硬化などを予防する薬」と書いてあります。
↓薬の情報。
で、このスタチンを発見した方が、亡くなられたそうです。
↓
かなり革新的な薬だったことがわかります。それでもノーベル賞はもらえなかったのか。ノーベル賞は生きている方にしか授与されないらしいので、いかに長生きするかってところポイントですけど、90歳で亡くなられたとのことなので、仕方ないのかな。
私もステロイドの長期服用の副作用なのか、脂質関係の数値があれこれ高くなって、数年前にリピトールを飲み始めたのですが、効果抜群で、数値がぐいっと下がりました。ただ、リピトールは、副作用で筋肉の炎症の値(CK)が上がってしまうことがあります。CKは私の持病の多発性筋炎(膠原病)の再燃でも上昇する値で、上昇しても、どっちが原因なのかよくわからない。
リピトールの飲み始めの頃に少しCKが上昇したので、一旦中止、そのあと脂質の値がまた上昇してしまったので、結局、今は(医師と相談の上で)一日置きくらいで飲むという感じになってます。それで脂質の数値は落ち着いています。飲み始めのCKの上昇はおそらく、筋炎のほうの症状で、リピトールの副作用ではなかったのではないかと、今は思ってます(その後、しばらくしてから筋炎が再燃しました)。リピトールの副作用だったら、もっと急激にどーんと上がるらしいです。
ステロイドのように毎日規則正しく飲まないといけない薬ではないので、わりと気楽に飲んでます。ま、ステロイドも、患者歴が長いので、お昼に飲み忘れたら夜飲むとか、完全に忘れて1回分休んでもそれほど影響ないとか(体内に長年の蓄積があるみたい)、適当ではあるんですけども、数日単位で飲み忘れたり、自己判断で減量(減薬)しちゃったりするとかなり危険なので、そこは気をつけてます。(参考→ステロイド離脱症候群/日本内分泌学会)
犬のフィラリア薬を発見してノーベル賞を授与された大村氏もそうだけれど、こういう先人たちがいたおかげで、犬も、人も、以前は助からなかったはずの命がたくさん助かっているのですよね。
それが、たった30年ちょっと前くらいのことで、私たちの親世代、祖父母世代で命を落とした方は、この薬があれば…っていうケースもあったんだろうと思うと、今は恵まれています。私が膠原病になった当時も、ステロイドが夢の薬のように言われていて、その前は膠原病は「不治の病」のようなイメージがあったみたいです。ステロイドがなかったら、私、今、生きてないかもしれないです。ステロイドを発見した人、ありがとう。
↓参考
最近、日本では大学の研究費が削られて、医療や科学などの分野で世界に遅れを取っていくばかり、みたいなことがよく言われています。新型コロナのワクチンや治療薬の分野でも日本の研究はあまり期待できなかったし、ノーベル賞を取るような方も、今後の若い世代では少なくなってしまうのでは、との懸念も、現実味があります。
最近の日本の政治、目先のことばかりで、もっと先の、未来へ向けた投資や政策が見えてこない。大学の学費無償にして、優秀な人、学びたい人が誰でも入れるようにするとかして、人材の裾野を広げないと、どんどん先細りしていきそうです。
私の病気も、10年後、20年後に(ステロイド以外の)特効薬ができて完治するかもしれない、って淡い希望を持っていたけれど、発病から20年経っても完治する治療法はまだないです。あと20年くらいはがんばりたいけれど、この病気とは一生のお付き合いになるんでしょうね。
新たに発病する人の実験台だと思って、せめて、治療のデータが生かされることを願います。
↓多発性筋炎とは。
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date:2024/6/4
※写真は縮小しています。