強風と雨で、公園の春めき桜はすっかり散ってしまいましたが、普通の桜(ソメイヨシノ)が咲き始めていました。結局、今年の桜は例年よりかなり遅く開花しているみたい。梅などの開花が早かったので、どうなることかと思ったけれど、自然はちゃんとどこかで補正するのね。
さて、3月もおしまい、ということで、最後まで残っていた冬ドラマも最終回を迎えました。
朝ドラ「ブギウギ」、ほんと楽しい半年間。毎週のように華やかな舞台やコンサート、歌のシーンが入るのが楽しみすぎました。そして、主人公の絶頂期でドラマが終わるという、伝記物のドラマとしては珍しい終わり方でした。
モデルとなった笠置シヅ子さんは人気絶頂だった42歳で歌手を引退。なんとなく、シングルマザーで46歳で引退した安室奈美恵さんも重なります。トップに立った人にしかわからない心境もあるんでしょうかねぇ。安室さんも10代の頃から芸能活動をされていました。
ドラマの中で、ヒロインのスズ子の娘の愛子ちゃんが、著名人を親に持ったことで学校や友だちに馴染めなくて悩むという場面がありましたが、まさに、ヒロイン役の趣里さんはご両親が有名人で実際に同じような苦労があったんじゃないかと、いらぬ想像をしてみたり。さらに、若いマネージャー役の三浦獠太さんもご両親が有名人。いやはや、お芝居にも実体験が込められていたんでしょうか。というか、Wikipedia見たら、三浦さんはご家族、ご親戚に各界でご活躍されている方だらけ。すごい家系だな…。
冬ドラマでは「春になったら」と「厨房のありす」がよかった。どちらも原作のないオリジナル作品。「〜ありす」はほっこりホームドラマ風味がありつつ、実の母の死の真相を知るというミステリー風味もあり。しかも毎回美味しそうなごはんが出てきます。
「春に〜」は私の苦手な余命ものだったけれど、終始明るいホームドラマ。いつも笑いが絶えないのだけど、ふざけすぎず、馬鹿にせず、真摯に生と死に向き合う親子(家族)の姿が心に響く作品でした。
再放送で見ていた朝ドラ「まんぷく」も「春に〜」と同じ福田靖さんの脚本。「まんぷく」も3月いっぱいで最終回を迎えたのだけど、最後にヒロインの母親の鈴さんの生前葬が行われて、お世話になった人たちに直接、「ありがとう」と伝えました。「春に〜」でも、娘の結婚式の日、父がお葬式に呼びたい人リストに書いた人たちを招いて、「旅立ちの会」が開かれました。二つのドラマ、なにか繋がるものがあるのかなと、しみじみ。どちらのドラマも、家族が賑やかで、やさしいです。
話題になった「不適切にもほどがある!」(ふてほど)も最終回まで見ました。いろいろな感想や考察が飛び交っているけれど、ドラマとしては面白かったです。どこが「不適切」と感じるかは、世代や立場によって違うのだろうけれど、まぁ、コメディとして受け止めておくか、という感じで。特に現代パートで、それって認識が間違ってないか、と思われる場面もちょいちょいあり、突っ込み所も満載ではあります。
特に第4話に登場したインシマティーコーディネーター(IC)については、その役割が正確に表現されてなかったことが残念でした。まだ世間に浸透していない職業で、このドラマで誤解されたままになってしまうことが心配。
↓参考
そんななか、高嶋政伸さんが書かれた文章がSNSで流れて来ました。NHKのドラマ「大奥」で、性暴力を振るう側の役を受けるにあたってICを入れることをお願いされたそうです。
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ドラマの撮影前から綿密に打ち合わせをして、俳優さんと撮影スタッフがお互いに納得できる形で撮影が進められるようにするという、ICの重要な役割がよく分かる文章でした。
これを読むと、「ふてほど」に出てきたICは、誇張されているとしてもかなり誤解を生む描かれ方だったのではないかと思います。
NHKの男女逆転「大奥」、高嶋さんが出てくる場面はそれほど多くなかったけれど、自分の娘を性的虐待するという、かなり印象に残る役でした。実際に対面で演じているなら、虐待される側の俳優さんはかなりキツイだろうなと思ったのですが、こんなに綿密に打ち合わせがあって、配慮されて丁寧に作られていたというのが驚きでした。
どのドラマでもやっていることではないのかもしれないけれど、これからはICがドラマ撮影の現場にいるのが当たり前になってもらいたいと、この文章を読んで思いました。性的なシーンだけではなく、暴力シーンや子役との絡みのシーンなどでもICの存在が重要なんですね。
ところで、フジテレビの「大奥」も無事に最終回を迎えました。無事…っていうか、ああ、やっと終わった、って感じでした。過去の「大奥」に比べると重厚さが足りないというか、深みがないというか…。
かなり史実から乖離した設定、ストーリー展開だったのですね。
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単純に、役者さんたちのセリフの話し方が軽いというのもあるかも。キャスト陣も、往年の時代劇の重鎮みたいな方がいなくて、若い印象。
ストーリーも史実に沿ってないとなると、フィクションで、架空の将軍家のお話とか、地方の大名家のお話にしてもよかったのでは…。ともあれ、衣装などは豪華だったので、そこは楽しみました。時代劇の楽しみのひとつは、衣装です。
あと、ごはんも楽しみ。ありすのレシピ本が出るらしいです。
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【今日の撮影機材】
カメラ:FUJIFILM X-T20 → 価格.com
レンズ:XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro → 価格.com
date:2024/3/30
※写真は縮小しています。