その人にとっての真実と「世界」 | へにょへにょ日記[ゆるゆる田舎暮らしブログ]

へにょへにょ日記[ゆるゆる田舎暮らしブログ]

カメラ、写真、本、アート、ペット、犬、家電、料理、ハンドメイド、医療、健康…。なんとなく過ぎてゆく日常のあれこれ。スムースチワワの小太郎と過ごした日々。

 

今年は各地で熊の出没、被害が相次いでいますが、熊の駆除に抗議する電話なども多いとのニュース。

 

テレビ局などに(放送内容に関して)クレーム電話を入れる人がいるっていうのは昔から聞くけれど、こういう、自治体の方針に対してしつこくクレームを入れる人も昔からいたんだろうか。

 

北海道文化放送(UHB)の記事(と動画)を見ると、現場の人たちも苦悩しながら難しい判断をしていることがわかります。

 

ここで、熊の駆除の是非を論じるつもりはないのだけど、様々な経緯があって、多くの人が関わって下された決断に、一個人の方がクレームを入れるっていうのはどういう心理状態というか、思考経路をたどってそうなるのか、っていうのが気になっちゃいました。

 

「熊を駆除」というニュースを見て、感情的に「生き物を簡単に殺すなんて可哀想」って思って、即、行動に移してしまうっていうことなんですかねぇ。「感情」→「行動」という自分のパターンを相手にも当てはめてしまって、「(1)熊は危険」→「(2)殺処分だ」って簡単に決められてるって思っちゃうのかな。(1)と(2)の間に、様々な歴史や経験や多くの人たちの判断があるってことを想像できないのか。

 

ニュースを見た人がそこまで考える必要はないけれど、クレームを入れるくらい憂慮するなら、そういうことを全部考慮した上で、現場の人たちと話をしなければいけないんじゃないかと、思うわけです。で、普通の人は、「熊がかわいそう」と思ってもクレームを入れることまではしないんでしょうけど、クレームを入れちゃう人たちっていうのは、自分の中ではそれが「正義」なんですよね。その中で世界が完結しているというか。外の世界が見えてないから、いくら説明しても理解できない(人もいる)。

 

熊の問題に限らず、昨今の新型コロナ感染症とかワクチンやマスクについての考え方も、人によって「世界」の広さが違うから、お互いに考えを共有できなくて理解しあえないのかな、と、このクレームの話を読みながら考えてました。

 

新型コロナの治療や予防やワクチンについてはいろんな考えの人がいて、いろんなデータがあって、何が正解かわからない。でも、そのときそのときで、正解だと思えるものを自分で選択していかないといけない。そのときに、たくさんある情報の中から、自分がどの情報を信用するのか、これほど判断が迫られる場面ってあっただろうか、って、思います。

 

たくさんのデータが出てきて、ほぼこれが正解じゃないかと思うことも、あとになってみたら間違いでした、ってこともあるかもしれません。今はトンデモだと言われている情報だって、将来はもしかしたら、実はそれは事実でした、ってことになるかもしれません。

 

ワクチンを打ったら2年で死ぬ、って言っていた人がいたけど、だいたいの人は生きてます。でも、もしかしたら、2年後に人類が次々と死んで、ワクチン打たなかった人だけが生き残ってるっていう世界もあったかもしれないです。あとになってみれば、ワクチン打っても死ななくてよかった、と思うのですが、その時点ではまだわからなかった。

 

ニュースなどでは否定されている情報を、自分だけが知っている真実として信じてしまう人たちが、一定程度いるんですよね。ネット見てるとそういう人が多くて、自分が信じている情報の方がもしかしたら違っているのかもしれない、と思ってしまうことがあります。

 

投資なんかでも、「あなたにしか教えないとっておきの儲かる情報」に飛びついて詐欺にひっかかる話がよくありますが、そんなお得情報、普通は他の人に教えないだろうから、教えてもらってる時点で怪しい。そして、本当にお得な情報だったら、ほかの、もっと賢い人たちがとっくにみんなやってる。「一部の人しか知らない情報」ほどアテにならないものはないです。

 

医療も、誰にでも効いて効果や安全性が確認されているものほど一般的で、まだあまり知られていない特効薬ほど、効果や安全性がわからず、効き目があったとしても個人差があったりするもののことが多い。危険なものでなければ試してみてもいいけれど、それだけに依存してしまうのは怖いです。

 

そういう判断を、事例事に個別に自分で判断するのって、ものすごく大変。だから、ここはもう、政府や学者さんを信じて、その判断に従う、っていうのも、ひとつの選択肢。その上で、「いや、これは違うだろう」と思うことに関しては、自分で調べて、なにが「違う」のかを自分で判断していく。

 

なので、医療に関しては、効果と全性が確立された「保険診療」「標準治療」が第一選択肢。その他のことも、政府や行政が公表している情報をもとに判断するのが基本。

 

がんの「標準治療」の説明。治療法はその時点で最良のものに更新されていきます。

 

多くの人が目にする情報、政府が出している情報、大手マスメディアの情報はウソばっかり、って言う人は、ではいったい、何が真実だというのか、どういう根拠でそれを信用するのか、よくわかりません。

 

実際に知らない世界が存在するのかもしれないけれど、それを言い出したら、キリがない。その世界が本当に存在するのかどうか、自分では判断できない。自分の世界よりも外側のことは、理解できない。

 

なので、理解の範疇を超える人に会ったときには、この人は私の知っている「世界」よりも広い「世界」を見ているのかもしれないと思うことにしてます。熊の殺処分に抗議している方も、世界が狭いのではなくて、もしかしたら、ほかの人には見えてない外側の世界が見えているのかもしれません。

 

WOWOWで中国のベストセラー小説「三体」のドラマ版を放送しているので見始めたのですが、作品世界が壮大すぎて、ついていくのが大変。小説のほうはまだ読んでないのですが、理解できるんだろうか。

 

まだ途中までしか見てないからわからないのだけど、まさに、「別の世界」が存在するって感じの話みたいで、なにが「真実」なのか、自分のいままでの「世界」の認識が合っているのか間違っているのかわからなくなるような内容でした。

 

現実世界で、「ほかの人が知らない真実」を信じている人も、こういう感じなのかもしれないです。中には「自分だけが真実を知っている」という優越感に浸っていたい人もいるかもしれません。みんなが真実を知ってしまうと(優越感に浸れなくなるので)困っちゃうけど、(優越感に浸るためには)自分が真実を知ってるぞ、と言いたい、みたいな心理もあるのかもしれません。人間、おもしろい。

 

 

WOWOWで放送している「三体」ドラマ

 

来年1月からはNetflixでもドラマが放送されるみたいです。

 

原作小説。三部作の1作目。

 

 

【今日の撮影機材】

カメラ:FUJIFILM X-T20 → 価格.com

レンズ:XF80mmF2.8 R LM OIS WR Macro → 価格.com

date:2023/11/4
@小田原フラワーガーデン

※写真は縮小しています。

 

ブログランキング・にほんブログ村へ