今放送中のドラマ「初恋、ざらり」。軽度の知的障害がある女性の恋愛もの。原作はマンガらしいです。なかなか切なくて、もどかしくて、やさしい物語なのです。一歩間違えれば炎上しそうなテーマでもあるのだけど、フィクションとリアリティのさじ加減が絶妙。障害があってもなくても、みんな同じようなことで悩んでいるんだけどもね、でもやっぱり障害が、障害なんだよなぁ…って考えさせられちゃう。
ボーイズラブ(BL)や同性愛ものが流行って、というかドラマの世界でも普通に描かれるようになって、なんとなく、マイノリティの世界への扉が開かれた感があって、そこに、障害のある人たちというのも含まれているのかなと思います。
多数派ではないけれど、確実にそこにいる人たち。そしてその人たちの物語もある。
NHKで放送している「しずかちゃんとパパ」は聞こえない親を持つ聞こえる子ども、コーダの世界。このドラマも、じんわりやさしい。手話で遠慮なくバトルする親子を笑福亭鶴瓶さんと吉岡里帆さんが好演しています。しゃべらないのに、身振りと表情で表現する鶴瓶さん。さすがです。先行してBSで放送していたのですが、そのときは見てなかったので、今回、地上波で見てます。BSで放送したものの、再編集版のようです。
聞こえない人たちといえば、ちょっと前に話題になったドラマ「silent」。中途失聴の男性と聞こえる女性の恋愛もの。「しずかちゃんとパパ」のパパは、生まれつき聞こえない人。同じ障害でも、個人差が大きい。その受け入れ方も、人それぞれ。
「日曜の夜ぐらいは…」と「家族だから愛したんじゃなくて愛したのが家族だった」には車椅子の母。「家族…」はダウン症の弟、認知症になる祖母も出てきます。
少し前のドラマ「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール」のヒロインは弱視で白杖ユーザー。その友人たちも視覚に様々な障害を抱えています。視覚障害にもいろいろあるのだなと、このドラマで知りました。
視覚障害では拡大鏡として、聴覚障害では音声を文字にするアプリが登場していて、スマホが現代の補助ツールとして大いに役に立っているというのも、ドラマを見て納得。障害があっても、他人の手を借りずにコミュニケーションが取れたり、町を自由に歩けたりするっていうのは、当事者にとって大きな意味があると思います。
そういえば、福山雅治さんが盲目の捜査官を演じた「ラストマン 全盲の捜査官」もありました。障害についてはどこまでリアリティがあったのかわからないけれど、ウェアラブルカメラを使って視覚情報を音声で取得するっていうのは、今っぽくてすごいなと思いました。実用化されているのかわからないけれど、そのうち、盲導犬の代わりになるような技術ができたら、犬たちはいらなくなるんじゃないかな。
盲導犬、育成にも時間とお金がかかるし、ユーザーも犬の世話をしたり負担が大きいと思います。最新技術でその役割を機械が担ってくれるなら、そのほうが安上がりのような気がします。
「シッコウ! 〜犬と私と執行官〜」や「それってパクリじゃないですか?」などのお仕事ドラマで、あまり馴染みのない、執行官や知財を守る弁理士さんのお仕事を知ったように、ドラマの中で、いろんな特性や障害を持った人たちのことを知ることができるのはいいこと。現実とは違う部分もあるのかもしれないけれど、そこから関心を持っていろんな人がいることを知れればいいと思います。
私の多発性筋炎という病気も、ドラマに出てきたときには、なんか違う…って思うところも多かったけれど、そういう病気があるってことを知ってもらえるなら、いいかなって思いました。
↓ドラマと病気について書いた記事。その前の記事へのリンクもこちらからどうぞ。
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