知らぬ間に2世帯住宅 | へなちょこ母さん カナダ小話

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カナダ人の夫の山熊さん、息子、保護犬1匹と保護猫1匹とカナダで暮らしています。

今住んでいる家は住宅地だけど森が近いので、野生動物がかなり多いのですが、以前住んでいた家は、近くにショッピングモールもあって、大通りもいくつかあって、ほんとに、街なかまで歩けば歩いていけるところにありました。

鹿も大通りからウチの方へは来なくて、いるのは、時々見かけるアライグマとリスくらい。

 

そんなある日、山熊さんが、アライグマが縁の下に入っていくのを発見。

えーっ、知らぬ間に2世帯住宅になってたの〜っガーン

 

アニマルコントロール業者 に電話をして、アライグマをなんとか家から追い払ってもうらことにしました。

 

縁の下と日本語では表現しましたが、水道管があったりなんだりで、工事の人が入れるクロール・スペースとよばれる空間。

この家の場合、入り口は大人の男の人は這って入らないといけない大きさですが、入れば、這わずに屈んで進めるように、少し高さがあります。

 

で、やって来たアニマルコントロールの男の人は、30代くらいのホンジャマカの石塚さんくらいのサイズの方。

 

アニコン:クロール・スペースはここが入り口?

どれどれ。

あー、いるいる。威嚇してる。

すぐそこにいるよ。

お母さんと生まれたてみたいな赤ちゃんたちだよ。

子供のおもちゃとかも持ち込んでるのが見えるねぇ。

断熱材少し引っ剥がしてるなぁ。

 

アニコン:も〜うちょっとで手が届きそうで、捕獲できそうなんだけどねぇ。

俺じゃあ入れないなぁ〜。

いやぁ〜残念っ。

今日は麻酔銃も持ってきてないしなぁ。

 

って、あなたっ❗

普通の体型なら入っていける入り口なのにぃ。

それに、必要かも知れないものは全部もってきとけ〜っムカムカ

 

というわけで、アニコンさんは数日後に、ゆで卵入りの捕獲用の檻を持ってきました。

ゆで卵に手をかけるとドアが閉まる仕組み。

 

が、何日経っても一向に檻に入る気配なし。

ってか、母さんが檻に入ったら、赤ちゃんも困るのでは❓

 

というわけで、山熊さんがググったところ、アンモニアが効くらしいということで、アライグマの出入り口にアンモニアを置いて、アライグマが出ていけるくらいの隙間を開けて板を立て掛けておきました。

すると、アンモニアの匂いに閉口したらしく、結構すぐにアライグマは出ていってしまいました。

 

アライグマは、このあたりでよく言われている話によると(信憑性は不明)、何件か引っ越せる家を頭に入れておいて、住処を追われた時や住むのが危なくなった時は別の所に移動できるようにしておくらしいです。

 

なんだぁ、アニコン呼ばなくても良かったね…。ぼけー

 

ゆで卵と檻は空のまましばらく庭にあったのですが、そのうちアニマルコントロールの人からメールが来ました。

 

「別の所に就職が決まったので、アライグマの捕獲は継続できません。檻だけ取りに行きます。」

 

個人のアニコン業は止めて公務員のアニコン職に就いたことが書いてあり、70ドルくらいの請求書がくっついていました。

 

あなた、無責任すぎるんじゃあ…。ガーン

 

仕事が完結出来てなければ、そりゃあ払う必要はないさ。

 

と、山熊さんは払いませんでしたが、アニコンの人からもその後、請求はありませんでした。

やれやれ。

あのアニコンさんは、今頃職場で野生動物をちゃんと捕獲できてるのかなぁ…。