サムエル記上7章1~2節
〔新共同訳〕
1キルヤト・エアリムの人々はやって来て、主の箱を担ぎ上り、丘の上のアビナダブの家に運び入れた。
そして、アビナダブの息子エルアザルを聖別して、主の箱を守らせた。
【イスラエルの指導者サムエル】(1)
2主の箱がキルヤト・エアリムに安置された日から時が過ぎ、二十年を経た。
イスラエルの家はこぞって主を慕い求めていた。
************************************
(聖句雑感)
キルヤト・エアリムはベニヤミン領。
地図を見ると、ユダ族とダン族の領地との接点。
「主の箱を担ぎ上り」とありますから、
アビナダブの家も「ケハテ」に属し、アロンの流れでしょうか。歴代誌の系図では「アビナダブ」の名を見つけることはできません。20年の間、アビナダブの子エルアザルによって主の箱は守られたのですね。
「イスラエルの家はこぞって主を慕い求めていた」とあります。
突然、であります。
さすがに、「20年」という年月が 彼らの心を癒してくれたのでしょうか。それとも、また何事かが起こって「御利益」的な渇望が起こったのでしょうか。「慕い求めて」とありますから、純粋に「主」との関係の回復を求めた、と期待したいですネ。
それにしても、レビ人は、12部族の領地の幾つかを振り分けられて、イスラエル全土の隅々に置かれたのですね。それも「逃れの町」が必ず居住地として配分されているのも興味深いです。
神さまは、御自らの手によって、イスラエルに戻ってきました。
そして、その民もまた癒しの期間を経て、「主」を慕い求めることに目覚め始めました。
人間の短い人生における20年はとても長く感じますけど、それでも、荒野の40年間の半分です。
主に立ち返るのはできるだけ早い方が良いと考えがちですが、これもまた「最適な時」というのがあるのかもしれませんね。
そういえば、ペリシテ戦の敗戦をいち早く「シロ」に知らせたのは1人のベニヤミン人でした。神の箱は今、ベニヤミン領にあります。これもまた不思議ですね。
~~~~~~~~~~~~~
解説を見てみました。
■新実用聖書注解440p
こうして、シロから戦場へ、戦場からペリシテの地へ、そしてペリシテの地からイスラエルのベテ・シェメシュへと運ばれて来た神の箱は、ついにキルヤテ・エアリムの丘に住むアビナダブの家に安置され、その子エルアザルが聖別されて、その箱の守り手となった(1)。今度は何の事故もなく、それから20年の歳月が流れた(2)。
イスラエルは、依然としてペリシテに苦しめられる状態にあり、<イスラエルの全家は主を慕い求め>、その力ある助けを切に待ち望んでいた。
■BIBLEnavi247p
契約の箱は戦場近くの町であるキルヤテ・エアリムで保管するため運ばれ、エルアザルが管理の役目を与えられた。
箱はなぜシロにある幕屋へ戻されなかったのだろうか。
シロは祭司たちの邪悪な行いのため(2:12-17)、
前の戦いでペリシテ人にすでに打ち負かされ破壊されていたのだろう(4:1-18,エレミヤ26:2-6)。
幕屋がサウルの治世ではノブで(21:1-6)、ダビデとソロモンの治世ではギブオンで建てられたと書かれているので、幕屋とその調度品は守られたようである。
しかしシロは、その後二度と旧約聖書の歴史書で触れられることはなかった。サムエルの新しい自宅は生まれ故郷であるラマ(7:15-17,8:4)となった(このことはシロの滅亡をさらに裏付ける)。
イスラエルは喪に服し、その悲しみは20年間続いた。契約の箱は屋根裏の不要な箱のように置き去りにされていた。それはまるで主が民を見捨てられたかのようであった。
その時にはすでに成人していたサムエルは、本当に申し訳なく思っているなら行動を起こすべきだと民を奮起させた。
私たち自身が行動し、変化し、神が求められることをしないでおいて、自分の問題について神にさえ不平不満を言うのはなんとたやすいことだろう。
私たちは神がすでに与えてくださった忠告を聞き入れることすらしない。
あなたは神が自分を見捨てられたと感じたことがあるだろうか。
神があなたにするようにとすでに語っておられることがないか確かめてみよう。
神がすでに下さった導きに従ってあなたが行動するまでは、新しい導きを受け取ることはできない。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
■clay解説全文
キルヤテ・エアリムにとどまった主の箱
〔主の箱の旅程〕
ここで主の箱が移動した経路を確認しておきましょう。主の箱は、シロ→アフェクの戦場→ペリシテ人の町々→ベテ・シェメシュ→キルヤテ・エアリムと移動してきました。
(1)キルヤテ・エアリムは、ベテ・シェメシュからエルサレム、あるいはシロに向かう途中にあるユダの山地の町です。
(2)キルヤテ・エアリムの人々は来て、主の箱を自分たちの町に運び上げました。
(3)彼らはベテ・シェメシュの人々が犯した間違いから学んでいたようです。主の箱を町で一番高い所にあるアビナダブの家に運び、そこに安置しました。
(4)さらに、その息子エルアザルを聖別して、主の箱を守らせました。これは、祭司としての聖別ではなく、人々が主の箱に対して不敬虔な行為をすることのないように監視する役に就かせたという意味です。
主の箱を自分の家に安置することができたアビナダブは、なんと幸いな人でしょうか。
私たちもまた、アビナダブと同じ祝福を味わうことができます。
主イエスは、家々を訪問し、そこを基地として伝道されました。
ベタニヤのマルタとマリヤの家には、たびたび滞在なさいました。
そして今も、ご自身を歓迎する家には、その中に臨在してくださいます。
あなたは、主イエスを心の中だけでなく、家庭にも招き入れていますか。
〔そして20年〕
キルヤテ・エアリムでは何の事故も起こりませんでした。そして、20年の歳月が流れました。
(1)主の箱がキルヤテ・エアリムにとどまるのは、ダビデ王の時代までですから、実際はおよそ100年間ということになります。
(2)ここで言う20年とは、サムエルが預言者としての公の活動を開始するまでの時間です。
(3)この20年間、イスラエルはペリシテ人によって苦しめられ続けてきました。またイスラエルの民の中には、ペリシテ人の神々を礼拝する者たちも多数出ていました。
(4)この期間に、イスラエルの民の間に霊的渇望が生まれ、人々は主からの新しい啓示と幻を待ち望むようになりました。
それに対する神からの答が、サムエルという神の器の出現です。
霊的渇望は、リバイバルの母です。
私たちも、同胞の間に霊的渇望が生まれるように、祈りましょう。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
きょうの祈り
天の父なる神さま。あなたを私の家庭に歓迎します。どうか、家庭生活の真ん中にあなたの臨在を表わしてください。主イエス・キリストの御名によって祈ります。アーメン。
*-*-*-*-*-*--*-*-*-*-*-*-*-*-*
年間聖書通読
民数記3~4、マタイの福音書7
**************************************
2024年2月29日(木)☁&☀21℃
今日で2月も終わります。
今年は1日のおまけですね。
2月の締めくくりにふさわしく
過ごせますように。
~~~~~~~~~~
今日のclayさんのお勧め。
「霊的渇望はリバイバルの母」。
なんと…!と思いました。
肯定的に考えると 希望になるのですね。
BIBLEnaviさんのお勧めにも
気づかされました。
積極的な思考、態度、行動。
これらが「導き」を引き出すのですね。
神があなたにするようにとすでに語っておられることがないか確かめてみよう。神がすでに下さった導きに従ってあなたが行動するまでは、新しい導きを受け取ることはできない。
アーメン
尊き主イエスの御名によりて
今日の御言葉に感謝いたします。
ハレルヤ