緊急考察・・・大飯原発はなぜ再開されるのか?(1) (6/14)
大飯原発は再開される可能性があります。福島原発ほどの事故があり、その原因もまだハッキリしていないのに、また地元の町も県も原発の電気が必要なわけでもないのに、再開するのはとうてい理屈では考えられませんが、かつ「日本社会では当然のこと」が起こっているのです。
もともと日本人は原発が危険だと思っています.だから、東京や大阪で電気を使うのに、福島、新潟、そして福井県が東京や大阪に作るべき原発を僻地に作っているのです.
つまり、日本中の人が「原発は危険だ。だから僻地に作る」ということを知っているし、納得もしています.しかし、そんな国は日本だけでアメリカもヨーロッパも基本的には、「電気の消費地に近いところで内陸で淡水で冷却できるところ、可能な限り地震がなく、もちろん津波もないところ」に立地しています.
大飯原発は「危険でも再開される」と言うことですが、それは「これまでも原発が危険だからへき地に作ってきた。今更、原発が危険だから再開できないという理屈はない」と言うことなのです.
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日本国民は、3階級に別れています.Aクラス日本人は、東京、大阪、名古屋などをはじめとした大都市に住んでいる人たちで、その特徴は「原発の電気は使い、原発の立地も廃棄物もイヤだ。お金だけ出す.そのお金は生産地からピンハネしたものだ」ということです。
Bクラスの日本人は原発の立地のところの日本人で、「原発の立地を引きうけ、危険を被るが、お金をもらう。生産地だが大都市にピンハネされているので子どもを危険にさらしてもお金は欲しい。電気はご主人様のものだからもらわない」ということです。
そして、Cクラスの日本人、この人達については言うと悪いので、ここでは控えますが、私は本来平等であるはずの日本人が3つの階級に分かれているのを許すことは出来ません.でも、私が息巻いても仕方が無いことで、原発の電気も使わないのに、大都市のご主人様に電気を送るために自らBクラスの日本人になるという人たちがおられるのですから、それは本人の決断です.私ならプライドが許さないということですが、それは人によって違います.
でも今回の福島事故でわかるように、原発の事故は他県に被害をもたらします.それも覚悟の上で引きうけていると思いますので、原発が爆発したら、立地のところは「被害者」ではなく「加害者」になる事になります。
今まで、つまり福島原発事故が起こる前は「事故が起こるかどうか、事故が起こったらどういうことになるか、は専門家しかわからない」ということでしたから福島は加害者ではないような気がします。つまり政府が「安全神話を言ったのでそれにだまされた」と言うことが言えますが、すでに福島原発事故が起こっているのですから、今度は事故が起こったら福井県の人は加害者になります.
日常生活ならお隣さんに甚大な被害が及ぶようなものを家に置くのは誠実な日本人はやらなかったのですが・・・
(平成24年6月14日)
--------ここから音声内容--------
えー、原発事故が起こった後の原発の再開問題っていうのはですね、まぁあの日本の将来も決定する非常に重要な問題なので、緊急考察として出したいと思います。
大飯原発が再開される可能性があります。福島原発ほどの事故を起こしながら、更にまだその原因がハッキリしていないのに、また、その原発‥再開する原発の電気を地元の町も県も使ってないのに、再開するということはですね、通常の常識ではとうてい考えられませんが、しかし不思議なことに「日本社会では当然のこと」であります。つまり、「非常識が日本の社会の常識になっている」ということですね。
もともと日本人は原発が危険だと思ってるわけですよ。だから、東京や大阪で電気を使う‥原発の電気を使うのに、福島、新潟、そして福井県が東京や大阪に作るべき原発を僻地に作ってるわけですね。つまり、日本人はですね、なかなか面白いっていうか、ちょっと奇妙な民族で、「原発は危険だ。だから僻地に作る」ということを知ってるんですよ。納得もしてるんです。40年経ってますからね。しかし、そんな二枚舌っていうのかな、こうちょっと、そういう国は日本だけですね。
ですからアメリカもヨーロッパも基本的には、「電気の消費地に近いところ、しかも内陸で原発がある」と、こういうことになりますね。ちょっと地図を出しときましたが、アメリカも内陸が主体ですが、まぁ東海岸にもあります。つまり、東海岸にあるってことは、消費地に近いところにあるということですね。ヨーロッパはほとんど内陸です。日本だけが地震地帯‥この赤で示したところは地震地帯なんですが、地震地帯の海岸線に立てるという、ま、危険の中の危険を選択していると、こういうことですね。
で、大飯原発は「危険でも再開される」と言うことなんです。これはですね、どういう理屈かって言いますと「これまでも原発が危険だから僻地に作ってきた」んですよ。「今更、原発が危険だから再開できないという理由はない」と言うことなんですね。これはですね、日本国民が残念ながら平等ではないってことなんですよ。
Aクラス日本人は、東京とか大阪、名古屋などをはじめとした大都市に住んでいる人たちで、「原発の電気は使うけども、原発の立地も廃棄物もイヤだ」と。「お金だけ出すよ」と。「そのお金っていうのは実は生産地からピンハネしたものですよ」と、まぁこういうことなんですね。
Bクラスの日本人っていうのはですね、原発の立地してるところですね。「原発の立地を引きうけて、危険は被るけれども、お金はもらう」と。「生産地だから大都市にピンハネされているので子どもを危険にさらしてもお金が要る」ということですね。しかし、勿論、その「ご主人様のために電気を作ってんだから、電気をもらわない」と、こういうことですね。
Cクラスの人もちょっと話したいんですけども、ちょっとなんとなく話しにくいですね。日本人がA、B、Cに分かれているっていうこと自身が‥私言いたくないんですよね。だけど仕方ない、これ事実なんですよね。しかし、これ私が息巻いてもしょうがないんですよ、私はもう絶対そんなの許せないんですけども、まぁしょうがないですね。
っていうのは、原発の電気も使わないのに、大都市のご主人様に電気を送るって言ってる人たちが現にいるんですよ。おられるんだからね、それは本人の決断なんですよね。ところが、今度の福島事故でハッキリしたのはですね、今まではちょっとハッキリ分かんなかったっていうこともあるんですが、ハッキリしたのはですね、「原発の事故が起こると他県にも被害をもたらす」ってことです。今度はその覚悟で引きうけていると思うんですね。これまでは「原発は危険だけども、お金が欲しいから引きうける」ってことだったと思うんですが、今度は、「加害者」の立場になるんですね、っていうことがハッキリしているわけです。
今の福島の人たちは、もし自分たちの意志で引きうけたなら、「加害者」なんですね。押しつけられたのなら「被害者」なんです。「加害者」っていうのは福島の人たちがもし原発を引きうけたとしますね。「危険だから、東京に作ると危険だ」と東京の人が言うし、「自分たちは召使だから原発引きうけよう」と言って引きうけたんならですね、まぁ茨城とか宮城の人には「加害者」として保障しないといけませんね。加害者は東電ではなくて、福島県になってしまいます。
「ほんとにそうなのか?」と私ね、ちょっとね、訝る(いぶかる)んですよ。ええ。「福島の人たちはそういうことで引きうけたのかな?」と思ってですね、ちょっと訝りますね。それは「安全神話」っていうのがありましたからね。「危険だけども安全だ」っていうのが「安全神話」ですね。ですからこの「安全神話」っていうのが「神話」として生きているのか、それとも生きていないのか、ここはですね、十分に考えなければいけないでしょう。
(文字起こし by haru)