原発・エネルギー・環境の重要テーマ
(4)石油は無くなるか?(1/27)
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ええと、日本に住んでますとね、日本のマスコミの情報をこう聞くもんですから、ま、特にNHKと、僕は朝日新聞って言うんですけども…まぁ代表的な、って意味ですね。テレビがとか、新聞がと言いますとボケますね。
それから、新聞でも割合とちゃんとした新聞もいますからね。だからまぁ、NHKと朝日新聞に代表しているんですけども。まぁNHKなんか聞いてますと、なんかね、世界がですね、省エネやってるような感じになっちゃうんですよ。朝日新聞なんかもそうですね。
ですから日本人はですね、多くはですね、世界の人が省エネルギーをやってる、と。まぁエネルギーが、石油が足りなくなっちゃってるから、省エネルギーをやってるんだっていうふうに思ってるんですけども。省エネルギーをやってるところって、私あんまりよく知らないんですよ。知らないって言ったら無責任だけども、無いと思いますね。
私まぁ、資源学もやってるし、エネルギーも専門なんですけども、アメリカはもう、全くやってません。ええと、CO2なんか削減してませんし、それから鉄道を敷いてませんね。あの、鉄道を敷かないってことはですね、まぁ自動車輸送ですから、ガソリンじゃんじゃん使うわけですね。ガソリンとか軽油とか…っていうことは、石油が無くならないと思ってるんですよ、アメリカは。アメリカはですね、石油が無くなったり、うんと高くなると思ってたらですね、鉄道を引く計画をしますね。
福島原発(事故)が起こるまでは、アメリカは104基の原発がありましてね、全然増やす予定もありませんでした。鉄道も敷かないんですよ。アメリカ一カ国でガソリンの消費量は、世界の53%ですからね。アメリカっていう国はですね、石油が無くなるか高くなったら、ひっくり返っちゃうんですよ。じゃ、なんで、そんな危ないことしてんの?というとですね、無くならないと思ってるからなんですね。日本はなんか、石油が無くなる、無くなるって言ってんですけど、これはね陰謀なんですよ、簡単に言いますと。
で、中国もやってません。もちろんカナダとか南アメリカ、そいからアジア・アフリカ・ロシア、全然やってませんね。ええと、問題になるとしたらヨーロッパなんですけど。ヨーロッパもですね、西ヨーロッパ全然省エネやってません。そいからこの前、スウェーデンの人が来られてね、お子さんに「省エネっていうの知ってますか?」って言ったら「知らない」って、やっぱりね。
石油が無くなるってこともあまり習ってないですね。それはなぜかって言ったら、それはウソだからです。日本以外には、そんなウソをですね、学校で教えるとこありませんからね。ですからまぁ、電気の消費量も結構高いということになる。東ヨーロッパもあんまりやってませんね。ま、ちょっと貧乏なこともあります。
そうしますとね、石油が無くなると思ってる国はどこか?っていうと難しいですよ。ま、イギリスは北海油田があり、それからフランスは植民地を持ってて、ドイツとかそういうとこはロシアからのパイプラインを引いたりなんかしてますからね。ですからその意味ではですね、おそらく、日本だけじゃないですか?石油が無くなるとかなんか、言ってるのはですね。非常に変だと思います。
私はですね、自分でちょっと計算してみますと、石油っていうのは大体一万年ぐらいかな、って感じがします。これは私と同じく資源学をやってる先生はですね、3万年ぐらいと言ってますね。そんなに簡単に無くなるものじゃありませんし、ま、1万年って言わなくっても、1000年もてばですね、もう人間社会っていうのは1000年後っていうのはもう全然判りません。1000年前っていったら紫式部だ、と私よく言うんですけどね。そういう時代ですから。
というかですね、100年後もよく判らないんですよ。実はですね、私たちが今生活しているものの中で、自動車も飛行機も電車も100年前はありませんでした。テレビ・冷蔵庫・洗濯機・瞬間湯沸かし器・水洗トイレ・ガス風呂、こんなの全部ありませんね。それからもちろんパソコンだとか原子力とかDNA(の解析技術の意味か?)とか携帯電話とか、そういうのもありません。つまり私たちが今ね、使ってるものっていうのは、ほとんど全部がこの100年に生まれてきたものなんですね。人間っていうのは100年も経つと、全然変わっちゃうんですよ。その前の100年は、今度は電気が無かったり、蒸気機関車が無かったりしますからね。まるで違うんですね。
で、もう、これから発達しない、ってそんなことないんです。今から100年前にですね、アメリカの時の長官が言った言葉が残っておりますが、「19世紀は輝かしい発明がいくらでもあったから、20世紀はもう全然発明がないだろう」というようなことを言ってますが、その発言をした直後の3年後にライト兄弟が飛行機を飛ばし、5年後にアインシュタインが相対性原理を出す、と。こんなふうにですね、どんどんどんどん変わっていくんですね。これからも大きく変わると思います。
私はあの、「ドーム構想」っていうの言ってるんですけどね。東京とか名古屋とか、地方の静岡とか、そういうとこ全部、ドームになると思いますね。ドームの中に、人が生活する。東京ドームとか、あんな小さいもんじゃないですよ。街全体がドームに入っちゃう、と。高さが大体300メートルから500メートルになるんですね。そうすると雨が降りませんから、傘屋がなくなるでしょうね。それから屋根をふく必要がありませんから、瓦屋さんがもしかしたら、やっていけなくなるかもしれません。ま、その代わり、今度は自動車もなくなりますね、雨降りませんからね。
ええと、イスみたいなもんに乗ってですね、ピッってかかげると行きます。何で自動的に行くかと言いますと、今はGPSっていう位置を決めるところは人工衛星にあるんで、非常にこうばらつきが大きいんですけども、これがあの屋根の上に付きますからね。非常に解像度って言うんですけども、精度が良くなりまして、交通事故ゼロになりますね。そっから監視してますから、犯罪はゼロになりますね。それから地震もなくなりますね。免震構造で、ドーム自体が地震が来てもですね、揺れないようになります。
ええ、素晴らしいですね。交通事故はなくなる、犯罪はなくなる、蚊はいなくなる、自動車は、酔っぱらってもどこでもぴゅっと帰る、お買い物の帰りは重たいもの持たずにですね、イスに乗ってそのまま家に帰れる、と。それも、その小さな車ですね、これはまぁトヨタ自動車とかホンダが作るんでしょうけど。それは全く安全で衝突無く、共通に使えますね。そいからどこに置いといても、雨が降りませんからね。いつでも座れてぴゅーっと行けると。こんなような感じで、夢のような生活になるでしょうね。
そいからドームとドームの間はですね、高速鉄道が通ってて、ぴゅーって行ったら途中で降りますとね、ドア開けますとね、バーベキュー屋さんがあって、そして草原が広がってて、森があって。そして、そこにリスとか鹿とかが遊んでる、と。素晴らしいですね!スポーツもそういうところでやる、と。だから人間の生活が今、家ん中と外っていう感じですけども、ドームの中と外、とこんなふうになってですね、生物との関係も良くなりますし、共存できるようになりますし、まぁ自然との調和っていうのもできるようになる、と。素晴らしくなるんじゃないかと思いますね。
実際こういうものはですね、現在、直径が8キロぐらい、高さ300メートルぐらいがもう設計段階にありまして。その設計者に聞いてみますとね、冷暖房費は10分の1になるそうですよ。だって今はですね、ビルごとに冷房したり暖房したりしてますけども、今度はドーム全体ですからね。
ええと、天然との、自然との接触面積が非常に狭くなるので、熱ロスがものすごく減りますね。海岸の近くの都市でしたら、その下に海水を引けばですね、更に一定になります。こうなるともしかしたら、原子力発電所あって爆発してもですね、ドームの外側通るだけだから大したことないっていうことになるかもしれません。私あんまり、原子力発電所が爆発するなら造っちゃいけないと思いますけどね。ま、そういうことになります。
ですからね、この石油が無くなるっていうことを宣伝して、補助金が取りたいんですね。僕はそう思います。補助金を取るってことで、日本だけが世界で非常に貧弱な生活をしてる、ってまず第一にですね。いや、デラックスな生活が幸福になる、って言うんじゃないんですよ。だけども、まぁ若い人もね、就職先が無かったり、なんとなく暗いですよ、社会が。それから自殺者もね、非常に多いわけですね。ま、これは多分ですね、私の考えではやっぱり、石油・石炭が無いとかね、その次に話します地球が温暖化するとか、まぁ変なこと言いましてね。これ、日本だけですからね。
私が何回も繰り返してんのは、やっぱり「日本だけ」っていうのはですね、私たち、余りに傲慢じゃないんですか?と。世界を見てですね、世界の人はどう考えてるかっていうのも若干、参考にしなきゃいけないんじゃないかと思いますね。それからこれは、資源学でよく言われることなんですが、資源が少なくなってきたら節約しなきゃなんないと、多くの人思ってるんですけども、これちょっと違うんですよ。
あの、資源が少なくなってきてもですね、国がいっぱいありますとね、国同士の資源の取り合いになるんですよ。これをですね、国連みたいなところがですね、話し合って決めるってことができないんですね。これ、不可能なんですね。ですから取り合いになっちゃうんですよ。で、悪くしたら戦争になりますが、戦争にならなくても、どんどんどんどん取り合うんですね。
これはですね、パンがいっぱいあるときは、子どもたちにゆっくり食べさせてもいいけども、パンが少なくなったらば、争って取らなきゃダメだ、とこう言うんですね。これはまぁ、もちろん直接的にはですね、パンが10個になれば、子どもが20人いればですね、先に取った子どもが生き残る、とこういう簡単なこともありますし。
もう一つはですね、石油が無くなるときに、無くなった後の社会を作るためには、石油があるうちにしか作れないんですよね。例えば、ブルドーザーを使う、と。そうすると、ブルドーザーは石油使いますね。で、石油が無くなった後の社会を作るためには、石油があるうちにやっぱり先に取った方が勝ちなんですね。
今、日本は省エネしてますね。ですから、日本だけが没落します。日本は貿易赤字にもなりましたし、中国にGDPで負けたり、いろんなことしましたね。昔は世界経済の10%が日本でしたけど、最近ではもう6%ぐらいになってきましたか。どんどんどんどん、これ没落していきます。
ですから、石油・石炭が無いからとウソを言ってですね、そして制限をしてますと…省エネとかね、こんなこと言ってますと、私たちの子供ダメになりますね。ええと、お母さんなんかで節約が好きな人もいて、これはちょっと後でお話しますが。節約っていうのは大切なんですが、節約を過度にやってますとね、えー、国際的な競争力に負けまして、私たちの孫ぐらいはですね、すっかり、ま、日本が植民地にはならないでしょうけど、ほんとに惨めなね、生活を孫たちはするようになるでしょうね。
これはあの、大人が判断を間違うと、子どもにそのツケがいくのはもう仕方ないんですが、そんなことになってしまいますので、もう少し総合的に視野も広めてやるということと、専門家の方でエネルギーのこととかそういうこと言う時にはですね、もう少し深くですね、やっぱり世界全体を見て、より深く考えたことを言って欲しいな、とそういうふうに思います。
(文字起こし by danielle)