CQ出版の『特選ハムのアンテナ製作集』をパラパラ見ておりました。
21MHzのアンテナを作るとしたら何が作りやすいだろうかと、考えていたのですが、現在までのところでは、簡単に作るならフルサイズダイポール、もう少しゲインが欲しいならデルタループということになりました。
本にはいろいろなアンテナが載っていますが、構造がシンプルで作りやすく、壊れにくそうなのはダイポールとデルタループでした。
興味があるのは、2エレのMOXONなのですが、加工に工夫が必要な感じです。たとえばamazonを見るとパイプベンダーが安く手に入るので、アルミパイプを曲げて作ってみるのも面白そうではあります。
バランは、ダイポールやMOXONなら(1:1)、デルタループなら(1:4)くらいです。
ということで、(1:4)バランはどんなものかと思ったのですが、この本に載っていた(1:4)バランは次のものでした。

資料A 『CQ出版 特選ハムのアンテナ製作集』 P51
これを見て、今まで見てきた(1:4)バランと違うような気がしたので少し調べました。

資料B 『CQ出版 基礎から学ぶアンテナ入門』 P104
これはテレビのアンテナに使われていたテレビ用メガネバラン。
BDbcをひとまとめにしていることに、ちょっと違和感があります。

資料C-1 大進無線のキットの回路図

資料C-2 大進無線のキットの巻き方
大進無線の(1:4)バランは、テレビ用メガネバランと基本的にはほぼ同じ回路でした。
テレビ用メガネバランの結線よりこちらの方が私には自然に思えます。
この回路はソータバランを2個つないで、電圧比を(1:2)にしているタイプです。
インピーダンス変換とコモンモードチョークの両方の機能を持っていると思われます。

資料D 『CQ出版 ワイヤーアンテナ』 P196
この回路はシンプルなインピーダンス変換器です。
左の結線図と右の回路図ではつなぎ方が違いますがどちらでもOKのはずです。
これを使う場合には、ソータバランと組み合わせた方が安心な感じがします。
ということで、いちばん上の資料Aの回路に戻ります。
資料Aのバランは資料Dのバランに工夫を加えて、同軸ケーブルのシールドと芯線が両方ともアンテナに直結しないようにしたものです。メガネバランタイプに比べてフェライトコアがひとつで済むというメリットがありますが、バランとしての性能はどうなのでしょうか。
理論のわからない私の場合、(1:4)バランの安全な選択は大進無線のバランを買うことでしょうね。それも完成品をですね。もちろん工作がしたければキットです。
《 1:2バラン 》

資料E 1:2バラン
この回路は、資料Dとよく似ています。
資料Dの右の回路図の平衡負荷が200Ωから100Ωになったので、不平衡と平衡の巻数比が(1:1.4)になるように調整したものです。
フェライトロッドへの巻き方も資料Dとほぼ同じです。違いは、平衡負荷に行く2本の線のうち同軸ケーブルの芯線と直結していた1本を、巻線の途中から引き出したことです。
引きだす位置によって変換の比率を調整できるので、アンテナが共振してもSWRが下がらない時に使えそうです。
ネットを「1:2バランの製作」で検索したところ、製作記事がありました。
《 1:1.7トランス 》

資料F 『CQ出版 アンテナ・ハンドブック 』 P118
これは、資料Dの右の回路の巻き数比を(1:2)から(3:4)に変えたものです。
よく見ると資料Eと巻き数の比率は同じに見えますね。性能的にどう違うのかわかりませんが、、こちらの方が作る時に悩まずに済むかもしれません。
0.5Φホルマル線を30cmの間に100回よじりたくなりますが、そこまでよじらなくてもとついつい思ってしまいます。
別の本で3本をよじるのを説明した例では「0.5Φホルマル線を50cmの間に70回ほど」と書いてありました。
資料Fのトランスの場合のインピーダンスの比は(9:16)なので89Ωのアンテナを50Ωのケーブルにつなげます。
フロートバランとセットで使う感じだと思います。
ちなみに、このトランスは28MHz用のアンテナの製作記事に載っているのですが、セットで使うフロートバランは「アミドンT50-2にバイファイラー巻き0.5Φホルマル線10T。30cm間で100Tよじる」になっていました。
《 追記 》
この記事を書いてから強く思ったことは、私にフェライトコアについての知識がほとんどないことでした。
この記事に載せた図に描かれているトロイダルコアにしても、外径3cmくらいはあるイメージだったのですが、規格を調べるともっと小さいので、4本より線を10回巻くのは大変と思ってしまいます。
たとえば、透磁率・比透磁率あたりからすでにぼんやりしてしまっています。
バランやコモンモードフィルターに適した材質とか、適切なサイズ、巻き方などについて、ある程度知っておいた方が、よさそうです。
ということで、『改訂新版 定本 トロイダル・コア活用百科 —トロイダル・コイルの理論・製作と応用回路』なる本を注文しました。
500ページ以上ある、むずかしそうな本ですが、時々パラパラ見ていれば、何かの時に役に立ちそうな気がしました。
本は欲しくなった時に買っておく主義です。
