イラスト&ショートストーリー製作工場 -84ページ目

「初めてのハワイ。入国審査の前に気をつけること」

海外旅行の本には、入国審査の手順書なるものが必ず掲載されている。


これには書類の書き方から、審査官との簡単な英語やりとりが載っているのだが、

入国の際に注意することが、その他にもある。


ハワイやグアムに着くと、まず入国審査のゲート前に日本人の長い列ができている。

高校卒業以来、久しぶりの英語を使うために、

審査官の前で、緊張した面持ちの日本人たち。


手慣れた審査官になると、長蛇の日本人観光客に対して、

パスポートのスタンプと写真を見ただけで、サッサと済ませたりする。


また、だれとだれが新婚であるかも、ちゃんとお見通しで、

二人まとめて審査し、入国許可のスタンプ押したりもするのだ。


十数年前にボクと妻が初めてハワイに行った時も、

審査官が手馴れていたといえば手馴れていた。


現地ハワイアンの小太りで色黒の審査官。


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彼の前にパスポートを差し出すと、彼はサっと写真を見ながら、

マニュアル通り、滞在期間と宿泊場所を聞いてきた。


「サイト・シーング。ハレクラニ。3デイズ」

と彼の質問に答える。

ボクは、仕事柄、外人を相手にしているものだから、

片言ではあるが、英語を話すことができる。


すると審査官のボクを見る目が変わった。

よほどマニュアル通りの会話に退屈だったのだろう、

“ハワイは何回目だ?”ときた。


ボクが「ファーストタイムズ」

と答え、受けながそうとしたが、

入国スタンプを持ったまま、押そうとしない。


“以前に、バハマに行ったことがあるな?”

「ある」

“どうだった?”

「いいところだ」

“ハワイと比べて、どうだ?”

「今のところ、ハワイも悪くない」

そうボクが答えたところで、彼がニヤリと笑った。


“後ろで待っているのは嫁か?”

「そうだ」

“新婚旅行か?”

「違う。結婚は5年前で、その時にバハマへ行った」

彼はふ~んという顔をすると、

“子供はいないのか?”と聞いた。

「いない」

そこで、小太りな審査官は、

パスポートに判を叩き付けるように押すと、

ボクに手渡しながら、

“グットラック”

と言って、ウインクした。


「Thanks A LOT.」

とボクは答え、ゲートを通過した。


そして、小太りな審査官は妻を口笛で呼ぶと、

ちょっと大きめな声で、

“今回の旅行の目的は、何か?”

と、マニュアル通りに質問するのだった。


もし、あなたがハワイに行くのなら、

暇を持てあました入国審査官に注意した方がいい。

そして、入国手続きの際には、

あまり流暢に英語を発音しないことだ。

「さくら並木のした」

さくらの花びらが舗道に散らばる


さくら並木の、あちこちで、ひとつ、ふたつ


はらはらと落ちている。


さくらが散るのは、なぜかせつなく、どこかさびしい。


でも、


目をこらせば、ほら。



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別れがなければ

出合えないできごと、めぐりあえない人もいる。


さぁ、歩いていこう。



(トイプーななとの朝の散歩にて)


「さて、何をしよう?」

イヌーはアフリカの草原に暮らしていた。


日が昇り、草原の低木の下に一人でいた。

少年の日課である水汲みを終え、

何もすることがなくて

何をしようかと考えていた。


しかし、何も浮かばない。


すると、友だちのアリフが来た。

「何もすることがない」とアリフも言う。


そこで、二人で何をしようかを考えた。

でも何も思い当たらなくて、お互いに考え込んでしまった。


そこに、イヌーの弟が来て、話に加わる。

三人で、何かしようということになった。


でも三人って半端だからと、

イヌーの弟は友だちをひとり呼んだ。


そして四人で何をしようかということになった。

でも、うまい考えが浮かばない。


そうしているうちに、隣部落のアトトが来た。

「何かしないか」と言う。


そして、アリフとアトトがそれぞれの友だちを呼びに行った。


友だちが友だちに、その友だちが友だちに。

そして、みんなが草原に集まった。


イヌーの座る低木のまわりに、友だちの大きな輪ができる。




「さて、何をしようか?」



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