政治団体「NHKから国民を守る党」が掲示枠に団体への寄付者が作製したポスターを貼ることができるとしたことが発端。「カワイイ私の政見放送を見てね」。中野区役所前の掲示板には、さまざまな人物の画像とともに、デザインの同じピンク色のポスターがずらりと貼られていた。QRコードも記載され、読み込むと特定の有料SNSの画面に誘導される。インターネット上では「出会い系サイトに誘導しているのでは?」などの声が上がった。
総務省によると、ポスターで他の候補者の選挙運動をすることや、虚偽があった場合は処罰の対象になる。一方で、内容を直接制限する規定はなく、事前のチェックもない。現行法の“穴”を突いている状況で、法大大学院の白鳥浩教授(現代政治分析)は「表現の自由を考慮すれば直ちに法改正までする必要はないが、選挙運営の規則などで禁止していくべきだ」と述べた。