この二つの投稿に書いた法案が本日の衆議院本会議での日程。環境重視の観点から2法案とも賛成すべきものである。

まず、

●地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案（213国会閣42）

であるが、この法案は賛成多数により可決した。

次に、

●海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案（213国会閣53）

は、全会一致で可決した。

どちらも必要な法案だと思われるが、地球温暖化対策推進改正法案は、立憲民主党は反対したようである。同党は修正案を提出したが、委員会において賛成少数で否決されているため、本会議には上程されていない。その修正案は、

修正案

要綱
 新旧

というもので、委員200人からなる地球温暖化対策討議会を作って、そこで討議せよというものである。200人というのはマジで言っているのか、もしくは否決を前提にして提案してきたのかよくわからない。

多くの人間が発言すればいいというものでもない。委員200人に討議してもらうというよりは、投票してもらうというのならはまだ理解はできる。

他に、気候変動のための法律であるという理解をしてもらうために法律名を変えるなどが入っている。いずれにしても否決されている。

そして立憲が法案に反対している理由があまり明確ではない。水俣病患者との懇親会での伊藤信太郎環境大臣はじめ環境省の対応への反発からかもしれないが、今回の法案の審議とはなんら関係がないことは気に留めておくべきである。

そして反対討論もなかったので、反対する理由については謎である。質疑では、まあまあの文句とまあまあの評価を述べていた。特段な反対理由もないように見られた。

いずれにしても、海洋エネルギーの法案については全会一致で可決しているのだから、地球温暖化対策の法案についても素直に賛成すべきではなかったのかと思う。

まあ、これについては、大気汚染を解消するのと違って、「いやあ、最近は二酸化炭素が減ったねー」なんて実感がないので、どれだけ効果があったのかは、数値を調べないとわからないところがある。なんとか実感が沸くような表示を今後はしていくべきではないか。

それから海洋エネルギーの法案は、排他的経済水域めいっぱいまでやろうということで、領海のことに関する政治的イデオロギーにやや触れる内容もあったが、左派政党もすべて賛成したのはよかったと思う。

●地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案（213国会閣42）

（１）二国間クレジット制度（JCM）の実施体制強化等

　JCMのクレジット発行、口座簿の管理等に関する主務大臣の手続等を規定するとともに、主務大臣が指定する機関にこれらの手続等の一部を実施できるようにする指定法人制度を創設します。

（２）地域脱炭素化促進事業制度の拡充

　現在、市町村のみが定めることができる再生可能エネルギーの促進区域等について、都道府県及び市町村が共同して定めることができることとし、その場合、複数市町村にわたる地域脱炭素化促進事業計画の認定を都道府県が行うこととします。

（３）その他

　日常生活の温室効果ガス排出削減を促進するため、原材料調達から廃棄までのライフサイクル全体で排出量が少ない製品等の選択やライフスタイル転換を国民に促す規定を整備します。

■　施行期日

本法については、一部を除き、令和７年４月１日から施行

○ 法律案の概要（１）について

環境省地球環境局国際脱炭素移行推進・環境インフラ担当参事官室

直通：03-5521-8246

担当：水嶋、有馬

○ 法律案の概要（２）について

環境省大臣官房地域脱炭素政策調整担当参事官室

直通：03-5521-9109

担当：和田口、藤巻

○ 法律案の概要（３）について

環境省地球環境局地球温暖化対策課

直通：03-5521-8249

担当：泉

●海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案（213国会閣53）

所管部局 : 内閣府総合海洋政策推進事務局

概要（PDF形式：71KB）
要綱（PDF形式：100KB）
法律案及び理由（PDF形式：258KB）
新旧対照表（PDF形式：371KB）
参照条文（PDF形式：320KB）

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