この法案の趣旨説明がなされてから2週間審査がなかった。まず、伊藤信太郎環境大臣が水俣病患者家族の意見を聴く会でマイクのスイッチを環境省職員が切ったことによって、委員会の法案審査よりもそちらに注意がいって、そのことを問いただされた時間が多くなってしまったことが最大の要因である。
その間、立憲民主党は修正案を作成したようで、昨日の衆議院環境委員会でその説明がなされた。
5月24日の衆議院環境委員会での
●地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案(213国会閣42)
の最後の審査は、質疑がなく立憲区民主党による修正案の提出と採決となった。
修正案のほとんどは附帯決議に書かれるような内容であったが、以下の部分が違う。
地球温暖化対策討議会の設置(新第 15 条の2及び新第 15 条の3関係)
地球温暖化対策推進本部(以下「本部」という。)に、委員 200 人からなる「地球温暖化対策討議会(以下「討議会」という。)」を置くこと。
① 委員は、衆議院議員の選挙権を有する者であって選挙人名簿に登録されているものの中から、政令で定めるところにより、くじで選定するものとすること。
② 討議会は、本部長の諮問に応じ、我が国における 2050 年までの脱炭素社会の実現のための施策の在り方その他の地球温暖化対策に関する重要事項について調査審議し、本部長に対して建議を行うこと。
③ 本部は、その事務を行うに当たっては、②により討議会が述べた意見を尊重しなければならないこと。
④ 討議会に、専門的な知見を補うため、専門補助員を置くことができること。
となっている。
たいがい野党の修正案は、賛成少数で否決されやすいが、この部分を除けば可決されやすいとは思われる。
委員200人という規模が大きすぎるような気もする。
この修正案は賛成少数で否決され、原案は全会一致で可決すべきものと決した。
ところで大河原雅子委員は、車いすの状態であるので、採決では起立方式ではなくて、挙手方式が望ましいのではないか。