【公正編】待て!公正取引委員会の「事務担当大臣」て何よ? | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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5月15日の衆議院経済産業委員会で一般質疑の後、自見はなこ国務大臣(公正取引委員会に関する事務担当)より

●スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する法律案(213国会閣62)

の趣旨説明がなされた。

 

 

この法案は公正取引委員会により作成されたもので、内閣提出法案となっている。ここで大いなる疑問がある。私はこの「公正取引委員会に関する事務担当」大臣の秘書をやったことがあるのだが、めちゃくちゃ矛盾していると思った。

 

公正取引委員会というのは、内閣府に設置されているが、内容が経済産業モノなので、内閣委員会ではなく経済産業委員会で審議される。それは問題ないが、なぜ公正取引委員会担当の大臣がいるのかである。行政委員会にわざわざしている理由というのは、政治家が介入することを防ぐためだ。ようは自分の選挙区やら自分の支持団体の業者に利益になるようなことをさせないためだ。

 

したがって公正取引委員会の委員に政治家はなれない。

 

ところが、公正取引委員会の「事務担当」という名目にして、政務をやらせないとう建前にしているのだが、それもおかしくないか? 

 

事務を担当するのは官僚が行うのであって、国務大臣は政務を取り扱う。そこで「公正取引委員会担当大臣」としてしまうと、公取にガッツリと政治介入していることを大々的にあからさまにしているため、政治家なのに「事務担当」にしていると思われるのである。事務は官僚がやることだろうが。

 

また、その秘書をやった際には兼任で、国家公安委員長に就いている衆議院議員の秘書だったのだが、国家公安委員会も政治介入させないための行政委員会のはずである。

 

つまり、警察庁長官を国務大臣すなわち政治家にできないので、国家公安委員長を政治家にさせているのだが、これもまた行政委員会なので、なぜ政治家がやっているんだという疑念が沸く。そこまでしているのだが、全国の警察官に対しての総合的指揮官は内閣総理大臣という政治家がトップにいる。

 

したがって、この「行政委員会は政治家が介入しないようにする中立的機関」というのはめちゃくちゃ矛盾だらけであるのだが、誰も指摘しないのである。

 

そして今回の法案は、常日頃から公正取引委員会が行う従来の独占禁止法の執行とは異なり、指定事業者やアプリ事業者等のステークホルダーと継続的に対話しながら、ビジネスモデルの改善を求める新たな規制の枠組みとしている。

 

この法案は17日の金曜日から審査に入った。

 

スマートフォンの基本ソフト(OS)を提供するアップルやグーグルら米巨大IT企業がアプリ市場で強める支配力を規制する新たな法案である。寡占状態にあるスマホのアプリの入手や決済の方法で利用者の選択肢を広げる狙いがある。なにしろAppleとGoogleが寡占しまくっている現状を鑑みて、規制を加えようというものであり、おおかたの賛成は得られそうである。これら巨大IT企業に対する新たな規制は、スマートフォンのアプリストアや決済・課金システムといった「モバイル・エコシステム」で公正・公平な競争環境を実現するためのものである。

 

モバイル・エコシステムについては以下の通り。

 

【法案の意義】

⃝我が国の経済成⾧のエンジンとなるべきデジタル分野での公正な競争環境を確保することにより、イノベーションを活性化し、消費者の選択肢の拡大を実現する必要がある。 重要な社会基盤であるスマートフォンのアプリストア等が寡占状態である中、デジタル分野の成⾧に伴う果実を、デジタルプラットフォーム事業者のみならず、スタートアップを含む関連する事業者が、公正・公平に享受できる環境を実現

〇先行するEUでは新たな規制が動き出しており、日米欧三極のデジタル市場が足並みを揃えてデジタルプラットフォーム事業者に公正な競争を求めていくためには、日本市場でもデジタルプラットフォーム事業者に対峙するための新たな法律の枠組みが必要である。

 

 

 

(印刷用)(令和6年4月26日)「スマートフォンにおいて利用される特定ソフトウェアに係る競争の促進に関する 法律案」の閣議決定等について(251 KB)

(別紙1)法案概要(1枚)(643 KB)

(別紙2)法案概要(8枚)(1,605 KB)

(別添)法案要綱(204 KB)

(別添)法案及び理由(299 KB)

(別添)新旧対照条文(133 KB)

(別添)参照条文(276 KB)

 

公正取引委員会の組織からして、まず公正でないのに、スマホ業者には公正を求めようとする。他人の小悪はよく見えるが、己の巨悪は見えないものだから仕方ないのかね?

 

まあ、俺もそうか。