4年間、平成の会の会長を務めさせていただいておりました天海です。
4年前に前任の柴田さんから引き継がせていただいた平成の会ですが、
既報の通り、明日2019年5月1日より「外語会NEXT」に改称し、
会長職も天海から2019年英語科卒の関谷理事にバトンを渡します。
私の外語会理事としての任期は残り2年ございまして、6月の総会で
皆様からの承認があればその2年は続投させていただく所存ですが、
区切りではありますのでご挨拶をと思い、筆を取らせていただきました。
私が理事になった経緯は以前記した通り、非常にネガティブな経緯でした。
ですが不思議なもので、今となってはこの4年間で、どんな形であれ
私に関わっていただいた皆様方に対して感謝の気持ちしかございません。
この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
外語大・外語会に対する「怒り」から「感謝」の気持ちへ。
この心境変化の背景には、言うのも小っ恥ずかしいですが、
私のなかでは「相当に捻くれた感謝の連鎖」とでも言うべきものがあった、
と読んでいます。
そもそも、別記事に記した平成の会の会長になった経緯から明らかですが、
外語大関係者のために自分の時間を使うという発想は私には当初皆無でした。
全ての企画は皆様のためではなく、自分のために企画していました。
外語会が持つ世界に及ぶ人脈は本物です。この人脈を、私の日々の生活に還元し、
公私に渡る日常生活を有利に運ぶために、良いように外語会を利用していました。
このこと自体は昔、会長就任時に外語会報に寄稿した通りです。
ところが予想外だったのは、自分の利益優先だったはずの各種企画が、
外語大関係者の皆様から、やたら感謝されるという事態でした。
当然と言えば当然なのですが、外語会という媒体を使って
自分の思い通りの結果を引き寄せるための企画を立案するには、
会員の皆様の利益に繋がる企画でなくては成立しません。
そこはもちろん最低限意識して各種企画を立案・実施していたのですが、
それにしてもポジティブな反響が私の予想を超えていたのです。
さらに企画を重ねるに連れ、ポジティブな反響は増え続け、
何なら良い出会いも激増し、日々の充実度合は増すばかりでした。
流石の私にも心境の変化が訪れました。
今までは外語大や外語会に「怒り」しか感じていなかったのに、
寄せられる皆様からの感謝の声に対し、
「いやいや、こんな邪な私ごときに感謝していただけるなんて、逆にありがとう」
と。
これは極めて捻くれた感謝の気持ちです。捻くれてはいるんですが、
実際問題、私ごときと一緒に企画立案・実施を遂行してくれる仲間が増えてきて、
結果的に我々の働きが感謝されているという事実がそこにはあったわけです。
ここにきて、その仲間の皆様と、フィードバックをくれる皆様に対して、
捻くれた感謝ではなく、真の感謝を禁じ得なくなりました。
すると、公私に渡り非常にポジティブなスパイラルが生まれていきました。
この、企画を重ねる度に良い出会いが増えていく現象をどう読み解けば良いのか。
私の読み解きの結論だけ言うと、私が様々なメディアでこれまで発信してきた
「外語会の価値は『人脈』である」という語り方は「嘘」だった、という結論です。
どういうことかと申しますと、私一人の経験から一般化するのは甚だ危険ですが、
人脈というものは、恐らくタダで手に入るものではない、ということです。
誰か他の人のために自分のチカラを「先ず」発揮して、
それがその人達に受け入れられて(=感謝されて)、その実績が信用となり、
共感する人達が集まってくる。
そういう過程を経てようやくできるものが真の人脈のようです。
この過程を経ない人脈というのは嘘であって、どこかで消え去る気がします。
この仮説が正しいならば、誰でもアクセス可能な素晴らしき人達が
外語会という組織に大勢いるのは事実ですが、
そこに入会するだけで、あるいはそこで開かれている会合に参加するだけで
自分に合った人脈ができると捉えるのは凄まじく浅はかな考え方であって、
その人達のために何ができるのかを考え、自分のチカラを先ず発揮する、
ということが外語会の人脈の真の活かし方である、ということになってきます。
これを実践したところに、私にとっての良い出会いが量産されたようです。
人は挑戦し、実績を残し、人脈を得て、次の成長に繋げていく。
この意味で外語会の価値は、なんと人脈ではありません。外語会の価値は、
「世界を舞台に安心して挑戦できるプラットフォームであること」かもしれない。
人によって色んな捉え方があって然るべきですが、今の私はそう捉えています。
その挑戦に安心感を与えてくれるのがそこに参加している皆様であり、
何なら安心感に留まらず、普段の生活では到底お会いすることができないような
凄まじい経験・知見を持つ卒業生が応援までしてくれる可能性をも秘めている。
そんなプラットフォームに対して持つべき気持ちは怒りではない。
挑戦を見守ってくださった皆様への感謝以外ありません。
そう考えると、外語会費を支払った見返りは何だとよく思ったものですが、
お金を支払った自分へのメリットという観点で捉えるのは浅はかな発想で、
後輩達の成長を支援するための寄付と捉えるのがきっと自然なんだと思います。
ついつい長くなってきましたので、そんな、
私がふと思った外語会の価値とその人脈の使い方について述べ、
最後のご挨拶とさせていただきます。
なんか我ながら珍しくうまくまとめられませんでしたね苦笑
(私をよく知る方は、このうまくまとめられていないところから行間を読んでくださいw)
とにかく!在任中、大変お世話になりました。
重ねて御礼申し上げます。誠にありがとうございました!
最近では大人語講座や寄付講義を通じて現役学生と関わる機会が増えており、
後輩達のために自分に何ができるかを考える機会が増えています。
外語会理事として残り2年の任期、またどこかでお会いする機会もあると存じますが、
その折も、引き続きよろしくお願い致します。