あきです
このコロナ禍に入った頃からなんとなく読み続けている辻仁成さんの日記
高校生になった息子くんの反抗期や恋愛事情、進路の悩みだったり、異国に住む楽しみと悩みについて、かなりもっともらしく描いてるので、まるで私小説を読んでるが如くついつい読んでしまう
作家なのですべて実話ではないと本人も言うので、深刻な話でも気軽に読める
パリでのコロナ対策と人々の反応なども日本との違いを感じられて興味深い
全部を読んでいるわけではないけれど、最近の日記には、パリで日本人が塩酸を掛けられたという事件について書かれていたので、ついクリックしてしまった
こういうサイトを開くのを面倒だと思う人の方が大半だと思うので、簡単に言うと
パリ17区で日本人3人が何者かに塩酸を掛けられた
この背景にはコロナウィルスが中国から入ってきたという認識の下、中国人と見分けのつかないアジア人全般ががターゲットになっているという
それも女性
不良たちの度胸試しのターゲットになった中国人女性と見分けつかないアジア人女性全般が危険に晒されているということらしい
もちろん、いわゆる危険な場所でということなのだろうけれど、これはフランスだけでなく世界全般の流れというのだから穏やかでない
本当に度胸試すなら、自国民男性にしろよっと思うのだけど、その辺はやっぱり弱虫くん
いやいや、そもそもそんな度胸試しなんてナンセンスと思って欲しい
でも他のサイトで見てみると、将来に希望の持てないアフリカ系フランス人などの若者だというのだから、やはりその責任は親世代以上になるのだよね
フランスのみならず、イタリア、イギリス、アメリカでも同様の事件が起きている
アメリカではアジア系高齢者男性がターゲット
トランプ元大統領の「チャイナウィルス」発言が影響を及ぼしている
イギリスではもともとシノフォビア(中国嫌悪)の土壌があるところへ香港問題などと絡み、このコロナ禍で顕在化
イタリアはそもそも欧州の中国発ウィルス感染ルートの入り口となるケースが多いのだとか
それでやはりシノフォビアが頭をもたげてくる
ここで、ん?と思った
イタリアがなぜ中国発ウィルスの感染ルートの入り口に?
そこで思い出したのが、以前ペストの感染ルートについて書いたブログでのこの地図
1348年に起こった中世ヨーロッパのペストの感染ルート
カッファ→コンスタンティノープル→シチリア→ジェノバ→マルセイユ
という海のルートだった
なるほどね…
今回は昔と交易や旅の経路が違うからロンバルディア地方、イタリア北部ミラノ辺りから南下
だからちょっと違うけれどやはりイタリアであることには違いない
欧米に比べてはるかに被害の小さいアジア諸国への鬱憤ばらしもあるのかも
そういえば、NYのワールドトレードセンタービルが撃墜されたあの9.11の後、私たちのいたシカゴでも
有色人種は攻撃されやすいから車にはアメリカ国旗を立てたり、シールを貼るべしというような噂が回りました
郊外の静かな住宅地に住んでいたからか、実際にはそんなことをしなくても怖いこともなく平和に生活していましたが、どことなく緊張感漂う日々
ダウンタウンの治安の悪い場所では危険だったのかもしれません
世界中で生活する日本人始め、日系人、アジア人の皆様、どうぞご無事で!
早くこの厄災が収まることを祈るばかりです