おはようございます
あきです
もうすぐ2年以上の大型補修工事に入る横浜美術館に伺いました
今回、横浜美術館の裏手で午前中の用を済ませてからだったので、正面からではなくこちらから
美術館正面から見て右側からです
彼女は5回もこの会場をグルグルしたというのを読み
これはどうしても行かなければと^ ^
内容の構成と印象的だったアーティストたち
Section Ⅰ 1900s アートの地殻変動
ピカソ
シャガール
ルオー
クレー
アルプ
Section Ⅱ 1930s アートの磁場変換
エルンスト
マグリット
ジャコメッティ
アレクサンダー・カルダー
モーリス・ルイス
サム・フランシス
Section Ⅲ 1960s アートの多元化
アルマン
ヨゼフ・アルバース
ウォーホル
クリスト&ジャンヌ=クロード
ゲルハルト・リヒター
もちろん、ブラックもマティスもドランもカンディンスキーも、、、その数70人!
一言
見どころ多し!盛り沢山でした♪
近現代アートを横浜美術館、愛知県美術館、富山県美術館の三美術館で網羅してしまう
そんな展覧会
1人の作家の作品を年代順に見せてくれて
その画風の移り変わりが見えたり
同じ時代の作家をまとめて見せてくれて
現代アートそのものの変遷を体感できました
実は基本現代アートは敬遠気味なんですよね
特に最近のものは私にはとっつきにくく
混乱するだけのものも多くて
作家の自己満足だけなんじゃないの?と思ってしまったりするのです
ごめんなさい…
本当に好きな方は育てるという観点から見ているのかな…
若手アイドルの推しと同じ感覚?
ちょっと違うか^^;
だけどこんな私にもやはり印象に強烈に残る、刺さる作品ってあるんですよね
これって良い悪いではなくて感性に合うか合わないかなので仕方ないかなと思ってます
今回、本気で刺さった数点をご紹介
Section Ⅰ からは
クレー の蛾の踊り
愛知県立美術館のHPからですが、実物はもっとアンティークグリーンだったような…
なんとも玉石のよう美しい一枚でした
油彩転写というクレー 独特の技法を知ったのもこの時
トレーシングペーパーでの転写のように絵の具を使うのね
そして、どうして西洋の人は蛾に美を見出すのかしら?
ガレの作品にも蛾
生まれ変わり?
映画「羊たちの沈黙」も蛾がキーワードでしたね
蝶も蛾も大して区別してないのかもしれませんね
クレー の蛾はなんとも女性的
直線的なのに柔らかさを感じます
他にもシャガールの「山羊を抱く男」やルオーの「受難」はやはり良かった
絵からの静かなエネルギーにズンっと響きました
そしてハンス・アルプの鳥の骨格
画像を美術手帖からお借りしています
この左側の作品
愛する妻の突然の死を4年後に乗り越えて作った最初の作品です
見る位置によって形が全然変わってきて
どこから見るのが一番しっくりくるのか探すのが楽しい作品でした
私はこの左側から見るのが好き
鳥がくぃっと首を後ろにかしげているように見えてなんとも可愛らしいのです
Section Ⅱ では
マックス・エルンストのポーランドの騎士がピカイチ^ ^
マックス・エルンストのポーランドの騎士
愛知県美術館
マックス・エルンストの作品はどの作品も刺さりましたが
これが一番印象に残った作品
エルンストと妻だろうと思われる二羽の鳥を抱くその肩に守護霊の鳥ロプロプ
エルンストの作品はキャンバスの裏から木などのの表面を当ててこすりだすような技法フロッタージュや艶のある紙に絵の具を垂らし、その上にまた艶のある紙を置いてから剥がして偶然できる模様からイメージを膨らませる技法デカルコマニーを駆使
これがなんともユニークで幻想的な絵を生み出していて、展示されてる3作品ともグワっと鷲掴みされて何度も何度もこの辺りをウロウロ
動く彫刻モビールの始祖と言われるアレクサンダー・カルダーの「片膝をつく男」
絶妙なバランスに、いったいどうなってるの?としげしげと眺めてしまう作品でした
これ、一片一片が接着されていなくて、バランスによってこの形を作っているのです
ぐるぐる周りを回って、上から覗いて下から覗いて、、、このバランスが理解できた時にはほぉーーーーーっと唸ってしまいましたよw
製作中は家族にも誰にも見せず
絵の具をどう垂らしたのか、上からなのか下からなのか、全然分からない作品
単なるブラウンの色の下には何色もの色が隠れていてそれを探してしまう
不思議な作品です
向こうの青いのはサム・フランシスのブルー・イン・モーション
こういうのは好きです
そして多分ここからが私の苦手な分野の
Section Ⅲ
ゲルハルト・リヒターのオランジュリーは私には別格でした
映画「ある画家の数奇な運命」に魅せられたこともあり
この色彩にどっぷりはまり込みました
アンディ・ウォーホルの作品で一言問題提起されていたのがモデル問題
彼の作品のモデルとなった女性の言葉が忘れられません
「私は住むところにも事欠くというのに」
写真家アラーキーこと荒木経惟のモデルとの関係での告発は記憶に新しいところ
モデルでありミューズであったKaoRiさん
実はずっと同意契約もなく無給だったという
今の時代のモデルの水原希子ちゃんも訴えていますね
モデルは使い捨ての道具じゃないと
少なくとも自分のアートに貢献してくれるモデルには敬意を払うべき
そうではないアーティストには心底ガッカリします
そのアートは本物じゃない
その対象を愛してアートに昇華させてほしい
これからもそういう目でアートを見ていけたらいいかなと思いました
自分のアートに対する良い悪い、好き嫌いの基準ですね
こんな風にいろいろなことを考えさせられた展覧会でもありました
個人的に富山県美術館の蒐集品は好みのものが多かった♡
ので、早く訪れてみたい美術館の一つです
ジャコメッティの手のひらに収まるような小さな女性像
アルマンの琥珀の塊に閉じ込められたヴァイオリン
富山で改めて見てみたい
それにしても、私にとって現代アートは一つ一つ向き合うのにとてもエネルギーが必要
どう描いてるの?何描いてるの?何言いたいの?
コレクション展に向かう頃にはグッタリしていました
美術館のハシゴができるくらいの体力が欲しい…
帰宅後、家族に報告がてらフライヤーを見せると
ピカソの肘掛け椅子で眠る女を見て家人が一言
助手席で寝てる時にそっくりだね
失礼ね〜
でも自分でもそう思います…反省
今日も素敵な一日になりますように♡