あきです
今回は美術手帖のお知らせにピンと来て、仕事の合間にこちらへ
代官山ヒルサイドフォーラムで開催の
ロバート・ハインデル展
8月30日までです
現代のドガと呼ばれるロバート・ハインデル
デトロイトバレエ団のチケットをたまたま譲り受けたのがダンサーを描くきっかけという
マーゴ・フォンティーンとヌレエフという夢のような舞台に魅了され
アーティストのインスピレーションの鋭さはやがてゲネプロに毎回呼ばれるように
私はダンサーの背中のラインが大好きです
ジムのマシンで鍛えたのではなく、バレエの動きだけで鍛えられたその無駄のない美しさはそれだけで芸術かと
実は所在不明で、こちらはシルクスクリーンのレプリカ
鍛えられた身体のラインと手足の動き、床のフロアマークだけが描かれ、後は奥行きのある色の濃淡で背景が埋められている作品がほとんど
そして実際の舞台ではなく、レオタードにタイツ、シューズそしてレッグウォーマーといった練習着の作品が多い
必ずといっていいほどフロアマークが描きこまれ
まるで抽象画のように絵にリズムを与えます
が、フロアマークはダンサーにとって動線のメルクマール
ハインデル自身が「とても具体的なもの」と
中にはフロアマークとシューズの足先だけが描かれている作品もあり、ダンサーの動きに寄り添うマークに吸い寄せられ
そこには音楽と床に響く足音だけが感じられます
ペンギンカフェの舞台を見たのは、英国ロイヤルバレエ団が1992年に来日の時
小さい頃、高木玲子先生というそれはそれは厳しい先生にバレエを習っていました
かの森下洋子さんも教え子だったとか
先生は発表会の時必ずオリジナルの大作をプロデュースし、私達生徒は鳥やらペンギン、蝶、アリ、魚になり、時に浴衣を着せられ、母は毎回衣装を縫うのに苦労したと思います
ペンギンカフェのこの衣装を見ると、怖くて仕方のなかったあのレッスンが今はひたすらに懐かしく思い出され
最後に踊ったのはアイネクライネナハトムジーク、ピンクの優しいチュチュはやはり母が縫ってくれました
振付はまだ覚えています
踊れませんけど…
ハインデル作品には完成を示すローズマークが入ります
エンボスだったり油彩で薔薇の印
調べたら奥様がローズ・ハインデルさんなのですね
どの作品もあまりに素晴らしくてシルクスクリーンが一つ欲しいと暫し悩みました…
画集もいいお値段でしたのでポストカードセットをお持ち帰り♡
暑い最中、ほとんど貸し切りギャラリーの幸せなひとときでした