顔、顔、顔、内面は顔に表れるのか? ルーブル美術館展 | ワクワクしよう~癒されよう~! Feel Freeにアキのふらっとアレコレ♪

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二人の娘は独立
プレリタイアライフを楽しんでいます♪

引っ越し、海を跨いで11回
いろんな価値観に触れて揉まれて
世界は無限に広がっていて
こうあるべきは一つもないと

これからも柔らかな心で、導かれるように、ワクワクしながら歩いていきたいです♡

こんにちは
アキです

ある梅雨の日の昼下がりに
国立新美術館へ
ルーブル美術館展ですおねがい






今回は肖像に焦点を当てた展覧会

肖像と言っても

古代エジプトの遺影的なものから
古代ローマ皇帝の彫刻


フランスはナポレオンの英雄像
王侯貴族や哲学者の彫刻に肖像画
シガレットケース用のミニアチュール


極め付けは
アルチンボルド爆笑


春     ジュゼッペ・アルチンボルド

1573年


といったように
人を表現するありとあらゆるものの展覧会


一つ一つ
この人はどんな人でどんな人生を送ったのだろうと想像することが楽しい


もちろん
優れたリーダー性が顔に表れた
英雄たちの堂々たる姿のカッコよさ

気品溢れた王侯貴族の吸い寄せられるようなジェントルマンの香り

笑みこぼれる歴代美女達の美しさにも惚れ惚れ…

楽しい時間でした❤️



女性の肖像 エジプト テーベ(?)出土
2世紀後半


元々永遠の命を望むエジプト人がミイラの棺に理想の顔を施したのが、

次第にツタンカーメンのデスマスクのような形になり

エジプトが古代ローマ帝国の領土だった時には
こんな生前の姿を遺影風に…

髪型も衣装もローマ風のものだそう



理想像でなくてもエキゾチックで美しい女性ですね



美しい女性シリーズ
続きます



エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン   
オーギュスタン・バジュー
1783年



比較的小さめの彫刻ながら
遠くからも目を引く美しさ
勿論近くで見ると
もう目が離せない…


どなた? と思いきや
マリーアントワネットお気に入りの女流画家びっくり

女性をより美しく描くことで定評のあった肖像画家だったようです



これは彼女が1789年のフランス革命で亡命を余儀なくされ
ヨーロッパの都市を転々としつつ
先々で女性の肖像画を作成していた頃の一つ



エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・スカヴロンスキー   
ル・ブラン作
1796年



ロシアの駐ナポリ大使夫人の肖像画です

公的な身分を示すお見合い写真のような絵ではなく
女性の自然な美しさを引き出すことに長けていたようですね

可愛らしい…





英雄シリーズで目を引いたのがこれ



神官としてのアウグストゥス帝の胸像   イタリア
紀元前1世紀〜後1世紀初頭

ローマ帝国初代皇帝アウグストゥス
アウグストゥスとは尊厳者を意味する称号です

養父はジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)

志し半ばに倒れた父に従いパクスロマーナを実現した人です

8月を表すオーガストの語源にもなっていますね

思慮深さが顔に表れていて好きです



そして



5歳のフランス国王ルイ14世   ジャック・サラザン
1643年


太陽王と呼ばれたルイ14世

父王ルイ13世が崩御したのはわずか5歳の時
そして君主として即位するのです
(摂政は母アンヌ・ドートリッシュ)

幼少の砌のこの頃から賢げで気品があり
将来のフランスの繁栄を予感させるような胸像です
実際に見たほうがずっといい(^-^)




それからナポレオン
フランスの英雄として外せません



戴冠式の正装のナポレオン一世の肖像   アンヌ=ルイ・ジロデ・ド・ルシー=トリオゾンの工房
1812年以降



月桂樹の冠
白テンを施した蜂の紋様の緋色のビロードのガウン
繊細なレースのスカーフ
Nのイニシャルの入った
みずから創設したレジオン・ドヌール勲章の頸飾

ナポレオンが権威を示すために
必ずこの戴冠式の正装姿にして
肖像画、彫刻をフランス中にばらまいたとか


ご苦労様ですニヤリ




フランス王侯貴族でもう1人


フランス王太子 オルレアン公フェルディナン=フィリップ・ド・ブルボン=オルレアンの墓碑肖像  
アンリ・ド・トリケティ
1843年〜1844年頃


若干31才で馬車事故で亡くなってしまった王太子


気品に満ちた高貴な顔立ちで目を奪われました

実際穏やかで思慮深く
王党派の人々や自由主義者達からとても人気があったとか

こんなに若く亡くなってしまって
皆の無念さが伝わってくるような墓碑肖像です


と思いきや
後半の展示に彼の生前の姿が…



フランス王太子 オルレアン公フェルディナン=フィリップ・ド・ブルボン=オルレアンの肖像   
ドミニク・アングル
1842年

穏やかな人柄が顔に表れています
これも実際に見た方がずっといい
紳士然としていて素敵です❤️



そして今回の展示会の目玉
美しきナーニ



女性の肖像、通称 美しきナーニ      ヴェロネーゼ
1560年頃

美しい
確かに美しい…  が
何か空っぽな感じがするのは私だけなんでしょうか

無垢な少女をそのまま大人に仕立て上げたような…お人形さんとでも言えばいいのか

色彩豊かなヴェネチア派の画家らしく
豪華で華やかな藍色の衣装

左手の薬指の指輪と
胸に当てる手で人妻の貞節を意味しているとか

でもでも人妻らしさ、貞節さをちっとも感じられないのですよね

帰宅してから、とある解説を読むと
当時ヴェネチアにいた高級娼婦をモデルにした説も⁉︎

それっぽさもないのだけど…あせる
うーん、娼婦を無垢っぽく描いてみたのか???

しかしルーブル美術館ではかの有名なモナリザと同室に飾られている
それはそれはお宝中のお宝肖像画なのですって💦

やはり私に目がないのでしょう…

肖像画って必ず目が合う地点がありますが
この絵はどこからでも目が合いません!
どうぞお確かめを!(^-^)


それよりこちらの方がずっと好き



ヴィーナスとキューピッド   
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン
1657年頃


珍しく着衣のヴィーナス? 
と思いきや
画家の妻と娘がモデルらしいです


なるほどなるほど
家族の暖かさ、愛が感じられますおねがい
ホッコリします


他にも王侯貴族の顔が施された
シガレットケースなどもありました

日本で考えたらさしずめ皇族の方々の絵が描かれた蓋付きの小物?それも絵の差替えが可能です

数が半端ないし
当時のポケモンカード?爆笑(あ、ごめんなさい)

皆様本当にお気に入りの方々の小物をひっそり忍ばせていたのでしょうか…


私の趣味ではないですが…照れ



最後に今回1番衝撃的だったこれ


ブルボン公爵夫人、次いでブーローニュおよびオーベルニュ伯爵夫人 ジャンヌ・ド・ブルボン=ヴァンドーム
1510〜1530年頃

ベストが大流行した14世紀に現れた腐敗死骸像

生前の美しい姿の彫像と一緒に墓碑肖像として置かれていたものです

痩せ細り頰が削げ落ち
身体を蛆が食い破り
下腹部からは腸がはみ出ていますガーン

死の前では誰もが平等であることを表すものとして生者と死者の像の並置をしたのだとか

理解できません…😰


昔は肖像画や肖像は大抵本人を美化して
プロパガンダ風に使うのが殆ど

でもベラスケスなどは
美化しつつもその人の個性を必ず表します

なので、これ本人良いって言ったの?と思われるような作品も…
それがパトロンに気に入られることもあるのですね

美しさより威厳とかね



国立新美術館は流線の造形を駆使した美術館
見上げた姿も美しいです

天井が高くガラス張りのせいか
ちょっと寒い❄️❄️❄️けど照れ




上の階のカフェで一息
苺のタルト 美味しかったです♡




最後までお読みいただき
ありがとうございました😊




国立新美術館
ルーブル美術館展   9/3まで