浮世絵モダーン ん〜色っぽい そして 幻想的✨ 国際版画美術館 | ワクワクしよう~癒されよう~! Feel Freeにアキのふらっとアレコレ♪

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二人の娘は独立
プレリタイアライフを楽しんでいます♪

引っ越し、海を跨いで11回
いろんな価値観に触れて揉まれて
世界は無限に広がっていて
こうあるべきは一つもないと

これからも柔らかな心で、導かれるように、ワクワクしながら歩いていきたいです♡

こんにちは
アキです

子供が小さい時ドングリを拾いに連れて行ったり
ボランティアで子供達の付き添いで遊びに行ったり

実は何度も遊びに行っている
町田 芹が谷公園

その一角に 国際版画美術館 はあります



実は一度も中に足を踏み入れたことがなかったガーン


版画という言葉の地味さに
全く興味が湧かなかったのですね


ごめんなさい💦



ちょっとご縁があって
今回ちょこっとのつもりで行ってみました


が、とんでもない!
素晴らしい作品の数々!

恐れ入りました🙇‍♀️





今回開館30周年記念ということで
新版画を含めて約300点

これは見応えあります


新版画って何???





日経からの抜粋です

ふむふむ、なるほど
江戸時代の浮世絵から進化して
それまでとは一味違うってことね



今回とくに惹かれたのは次の3点

⑴朝寝髪   鳥居言人
⑵清洲橋   川瀬巴水
⑶瀬戸内海集 帆船 朝   吉田博




朝寝髪   鳥居言人(五世清忠)
1930年



ほつれた髪の毛1本1本の表情
物憂げに外す視線
うーん、見ているこちらがドキドキ



当時100部限定のはずが70部刷ったところで
発禁になってしまったとか…わかります💦



美人画ではこれも好き
新美人十二姿 炬燵   伊東深水
1923年



着物の襟からのぞく白いうなじ
横座りの腰の線


先程の朝寝髪が発禁になるのなら
これも、これも、これもそーでしょ〜〜
という作品が続きます

髪梳ける女   橋口五葉
1920年

これとかね
いやいや、ここには載せられないものもたくさん…

西洋絵画の裸婦なんかより
ずっとずっと色っぽい

和紙の質感のせいか
肌がやけに白く輝き生々しい


そしてどの美人画にも
モデルに対する愛を感じます


じゃなきゃ
こんな風には描けないな…





そして

清洲橋   川瀬巴水
1931年


あ、なんか歪んだ😅
図録のスキャンは難しいですね…



川瀬巴水は1923年(大正12年)の関東大震災の
前の東京(「東京二十景」)と後の東京(「東京復興百景」の一部)を描いています


電灯灯る近代的な鉄骨の橋
その下をゆっくりと通り過ぎる小舟


震災前の原風景への郷愁すら感じられます

青の色の表情がなんともいえずいいです


震災前はこんな感じだったのでしょうか

旅みやげ第二集  小千谷旭橋   川瀬巴水
1921年


東京十二題  深川橋の上   川瀬巴水
1920年


ゆったりとした時間が流れます



そして吉田博の作品

瀬戸内海集 帆船 朝   吉田博
1926年

夜明けの出帆
帆に透ける光
遠くにぼんやりと見える他の帆船の影
水に揺れる船影が美しい


版画でこんな表情が出せることにも
驚きました


吉田博は洋画家でもあり
欧米を中心に世界を旅して絵を描きました

従来の版画とは違った構図や色彩は
やはり西洋絵画のもの

油彩画とは違った趣で表されています

欧州シリーズ ルガノ町   吉田博
1925年

イタリアの小さな街…かわいいですね



牧場の午後   吉田博
1921年

まるで西洋絵画…例えば先日見たプーシキン美術館展の1つ
牧草地の牛   コンスタン・トロワアヨン
1810年〜1865年

似てます(^-^)
でも上の絵の方が地平線の位置が高く
ずっと奥行きを感じます

牛は生活に欠かせない家畜ということで
西洋絵画では繰り返し描かれているモチーフです

神話画ではエウロペの掠奪
エウロペの掠奪  ティツィアーノ
1560年頃  イザベラ・スチュアート・ガードナー美術館

白牛に姿を変えたゼウスが美しいエウロペを掠奪する場面
ヨーロッパの語源になってますね


風俗画ではキリストの磔刑すらイメージできるこれ
皮を剥がれた牛   レンブラント
1655年   ルーブル美術館

んー、、、こんなの絵の対象にするんだとビックリでしたが
びっくり
いかに身近な対象だったかわかります




そして
役者絵や花鳥の絵と会場は進んでいきます

堀きり花菖蒲   高橋松亭(弘明)・伊藤総山〈合作〉
1909-16年


やはり西洋絵画には無い構図
歌川広重の版画と重なります

名所江戸百景  堀切の花菖蒲   歌川広重
1857年

似ているけれど
やはり新しさを感じます




最後に
浮世絵から始まった版画芸術が
近代を経て
新たなステージに立っていくところまで
見せてくれます





三番三を舞う茂山   エリザベス・キース
1936年


エリザベス・キースは
スコットランド出身の版画家で
1915年に初来日後1938年頃までに
何度も来日を繰り返し
100点以上もの版画を制作したとか

実際に見ると
カッとこちらを見つめる
狂言師 茂山(十世茂山千五郎)の目に
射抜かれるような感覚になります



新版画侮れじ!
閉館間際までねはってねばって
行きつ戻りつ
何度も見てしまいました…


おすすめです




森の中の静かな美術館です




この展覧会の魅力を伝えるには余りに言葉足らずだったと書き足しています…



最後までお読みいただき
ありがとうございました😊




町田市立国際版画美術館
6/17まで