〔米国〕PCEコアデフレータ 事前考察&ドル相場の行方 | ファンダメンタルなアウトローのFX

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FXトレードの勝ち筋は「勝率を追うのでなく、優位性を
確保する」ことです。個人投資家にはファンダメンタル
分析が必要な時代になりました。AI技術も活用して、
個人がFXで勝てる時代が到来です!

ファンダメンタル分析の側面で事前考察しました。

ドル相場に関しても、見通しを書いていますので、参考にどうぞ。

 

投資判断は、ご自身の責任で行ってください。

Fundalia(ファンダリア)

 

 

背景

FOMCでは、FRBが利下げに踏み切るまでの期間が論点になっています。当面、現状が続くと見られる一方、6/12FOMCで利下げとの観測も根強いままです。今夜のPCEデフレータは、この意見のどちらが正しいのか?それを確認する場になるでしょう。

 

 

現状のドル/円は次の通りです(下記チャート)。

極めて高値で、日本当局による為替介入も視野に入っています。もし、PCEデフレータが極めて強く、ドル急騰なら来週にも介入という可能性は捨てきれません。一方で利下げ確率が上がる結果なら、落ち着く可能性があります。

 

【参考】ドル/円(日足)

 

 

 

FOMCの利上げ動向を見定める

 

FRBが利上げを決定する時、最も重視する指標がPCEコアデフレータです。パウエルFRB議長などが「インフレ2%の目標」という言葉を良く言いますが、これはPCEコアデフレータ(前年比)を指しています。CPIではありません。つまり、インフレターゲット(物価目標)とは、PCEコアデフレータを2%に調節する金融政策です。

 

 

確かに直近のアメリカ指標は強いデータが多いです。しかし、FOMCに最も影響を与えるのはPCEコアデフレータであるため、もし今日のデータが順調にダウントレンドだった場合、FRBは利下げに動く材料をまた1つ手にしたこととなるでしょう。FRBは利上げに動くタイミングを探しています。今夜、それが得られるでしょうか?

 

しかし、「インフレは最後の1マイルが重要」と言っている投資家が居ます。最後の部分は、最も落ちにくい贅肉であり、粘着性があるインフレ要因とされ、家賃や低所得者賃上げなどとされます。

高知能労働者は早々に賃上げの恩恵を受けてますが、低所得層の労働者は「やっと恩恵を受け始めた状態」ですので、ストライキなどで対抗します。港湾労働者や自動車工場のストライキは良い例でしょう。

 

つまり、ここからなかなか下がらない可能性があります。

さらに、パナマ運河の渇水やスエズ運河の地政学リスクなどから、海運が停滞しているためコスト上昇が見込まれます。これらもインフレ要因に作用するでしょう。

 

 

 

先週時点で、IMMのポジションは約116,000枚の円売り超過(NETベース)です。史上最大級の円売りポジションが継続していると分かります。円売り取引が急激に増えている一方、円買い取引も増えています。この点には注意が必要でしょう。

 

上記はIMMデータです。全体的にNETベースと円売りは高水準です。非常に強い円売りポジションが組まれました。ただ一方で、円買いも強くなっています。日銀の利上げ方針も曖昧で、FRBの利下げ方針も曖昧です。比較的早く動く可能性と、現状が長く続くシナリオが交錯しているため、為替先物でも意見が分かれているようです

 

この意見に一定のトレンドを付与するのが、PCEデフレータとなるでしょう。明瞭なデータがでればIMMでも変化があります。

 

 

 

ドル相場への影響

基本的にPCEデフレータ(特にPCEコアデフレータ)が弱くなるほど、ドルは売られるでしょう。米インフレ率はダウントレンドにある為、どれほどの勢いで下落しているかが論点になります。

つまり、PCEデフレータの結果から金融政策にどう影響するかでドル相場は値動きするでしょう。これが基本的考えで間違いありません。

 

 

しかし、ドル/円は既に高値で「インフレ高騰によりPCEデフレータが強いこと」は既に織り込まれています。ゆえに、発表後にかなり強いポジション調整(=利益確定)があると思ってください。

しかも四半期末で利益確定の動機があり、さらに今夜は聖金曜日(グッドフライデー)ですから手仕舞いする投資家は増えるでしょう。四半期末の中でも、特に3月末は日本の年度末に相当します。日本の投資家がここで撤収して円転する動きも見過ごせません。

 

ある程度のデータでも、いったん強い円買いになる可能性を考慮すべきです。

 

 

 

強いデータだったケース

少し強いデータだった場合は、「ドル買いと、利益確定のドル売りが交錯」するでしょう。強くてもポジション調整はでます。PCEデフレータを目標にドルを買った投資家は、ここで利益確定するからです。また四半期末やイースター休暇を踏まえて手仕舞う投資家もいるでしょう。

しかし、強いデータの場合はFOMCが利下げに動きにくくなるため、ドル買いはいずれ起こります。

週明けに為替介入が行われるケースも想定されます。

 

 

弱いデータだったケース

やや弱くとも、弱いデータなら利益確定、イースターや四半期末の手仕舞いが重なりドルは値崩れするでしょう。IMMデータでも示した通り、既にドルは過剰に買われ過ぎです。チキンレースと化しているため、終了へのトリガーになるようなデータだった場合にはデフレータショックと呼ばれる円高になる可能性があります。

最もやってはいけない負け筋は、円安トレードに乗ったまま「ドル暴落」に巻き込まれたケースでしょう

 

 

 

 

総括すると、発表後は直後に交錯したうえでドル安に振れる可能性が高そうです。アメリカ市場はイースター(復活祭)と呼ばれるクリスマス級の重要祭日を迎えています。PCEデフレータ発表後に直ぐに市場は閉まってしまうため、急激な乱高下になるかも知れません。

 

記事は以上となります。

参考になさってください。

 

 


個人投資家には、ファンダメンタル分析が必要だ!

Fundalia(ファンダリア)

 

 

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