〔日本〕消費者物価指数(CPI) 事前考察&円相場 | ファンダメンタルなアウトローのFX

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消費者物価指数が発表されます。ファンダメンタル分析の側面で事前考察しました。

為替相場に関しても、見通しを書いていますので、参考にどうぞ。

 

投資判断は、ご自身の責任で行ってください。

Fundalia(ファンダリア)

 

 

 

 

  背景

 

3/19BOJ政策金利を踏まえ、日本の消費者物価指数(CPI)は注目されます。現状のインフレ状況は、日本銀行(日銀)定めるインフレターゲット(コアコア指数に対し年2%)を上回っています。しかし、一方で2023年夏以降はインフレに鈍化傾向が見られます。

 

確かに日本では出口戦略が話題になっていますが、インフレ状況から分析すると出口戦略へ向けて肯定材料、否定材料ともあります。日銀は、否定材料があるうちは動くことはない意向があるようですから、インフレ動向に勢いがないうちは動く確率が高まりません。

 

この弱さが、直近の円安相場で表現されています。

今日のデータは、その状況のままなのか?それとも新たな兆しを感じられるのか?そのへんが論点になるでしょう

 

 

そしてもう1つ、去年終盤から聞こえ杯目てきた賃上げニュース。賃上げが始まり給料に反映されれば、可処分所得の増加から消費は活発化します。賃上げが社会に浸透すれば、需給の関係から価格改定も進むでしょう。

また、紅海でのフーシ派の影響でコンテナ船などは遠回りを余儀なくされており、これが運賃コストを織り込む形でインフレに波及する可能性が十分にあります。

 

つまり、インフレへ回帰するシナリオも考え得るというわけです。

 

 

 

CPIコアコア&CPI総合値の時系列データ

 

 

マイナス金利&YCC解除

日銀は、かつてと異なりかなり出口戦略(利上げ)へ柔軟な姿勢を見せています。植田BOJ総裁が就任してから、その発言内容は僅かにですがタカ派へ変化しています。去年の「チャレンジング発言」は、そうした空気の中で発せられ直後に5円近い円高になったのは、記憶に新しいでしょう。

 

GDPは2期連続でマイナス、原油相場の下落でのインフレ率鈍化。そしてなお3%を超えるコアコア指数がどういう動きをするかがポイントになるでしょう。

 

 

 

  インフレ率と金利と為替の関係(基礎知識)

 

【基礎知識】

インフレ率(=消費者物価指数)は、経済指標の中でも非常に注目されます。しかし、消費者物価指数そのものが重要な訳ではありません。消費者物価指数が金利に強い影響力を持っていることが重要なのです。多くの投資家が勘違いしている点でもあるでしょう。消費者物価指数が金利を動かすようなデータであった場合、為替に大きな影響を与えます。

 

インフレと金利、そして為替相場の関係は下記図によって説明できます。

 

 

金利差理論の理論モデル

Fundalia(ファンダリア)が推奨するファンダメンタル投資は、この理論モデルを基礎に置いて行われます。インフレ率が上がれば為替はどうなるのか?そしてインフレ率が上がるには何が必要か?こうした知識を持つことで、少し遠くの為替相場を見通すことができるようになります

インフレが上がってから、為替が上がるまでにタイムラグが存在するからです。

 

 

 

 

  円相場への影響

 

勢いを失っているインフレデータに、反転上昇の兆しが見えるようなら円買いが起こるでしょう。今日は事実上の月末であるため、月末要因で円高になりやすい事情もあります。今のところ状況は悪い様ですが、賃上げや海運コストがインフレ圧力になる事は考えられます。

 

現状、為替相場には円売りポジションがかなり織り込まれているため。もし意外に強いCPIとなれば、狼狽売りによる猛烈な円高になることも想定されます。これに巻き込まれるのが負け筋ですね。

 

基本的に円安優位の結果になりそうですが、サプライズが入り込む余地もあります

 

 


個人投資家には、ファンダメンタル分析が必要だ!

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