〔米国〕雇用統計 事前考察&ドル相場について | ファンダメンタルなアウトローのFX

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FXトレードの勝ち筋は「勝率を追うのでなく、優位性を
確保する」ことです。個人投資家にはファンダメンタル
分析が必要な時代になりました。AI技術も活用して、
個人がFXで勝てる時代が到来です!

米・雇用統計が発表されます。ファンダメンタル分析の側面で事前考察しました。

ドル相場に関しても、見通しを書いていますので、参考にどうぞ。

 

投資判断は、ご自身の責任で行ってください。

Fundalia(ファンダリア)

 

 

 

 

背景

1/31FOMCで、米国利下げが示唆されました。この流れが正しいのか否か?という中で、雇用統計が発表されます。FOMCによる利下げが肯定されれば、恐ろしい程のドル安が待ち受けますし、もしかすると直近のドル高を支援するデータかも知れません。

 

これを確認することが出来るでしょう。

ファンダメンタル分析をする重要資料として活用です。

 

 

 

 

FOMCの利上げ動向を見定める

ファンダメンタル分析において、

FRBが利上げを決定するのか、否かを判断する材料として雇用統計のデータは使用されます。雇用統計が良いからドル買いという考え方で、FXトレードをしてはなりません。

 

 

 

 

FRB経済予測では、たった4つの経済指標だけをピックアップしています。非常に注目されるデータですが、この中に「失業率」があります。投資家が雇用統計を見るときに最も注目するのは「非農業部門雇用者数(NFP)」です。非農業部門雇用者数の結果だけ見てトレードするトレーダーさえいるほどです。

 

最も重要なのは、失業率の動向です。なぜなら、FRBは失業率の動向を見て金融政策を決めているからです。私たちが知りたいのは金融政策であって、雇用統計は金融政策を知るための資料に過ぎません

その失業率についてグラフを載せます。U6失業率はコア指数と思って頂いて大丈夫で、より現実に沿った失業率と理解してください。

 

 

失業率はファンダメンタルを素直に表現する傾向がある

 

失業率は、アメリカがリセッション(景気後退)を始める時、やや遅れてですが、必ず上昇を始めます。それゆえ失業率の経常的な監視は、ドル相場を見極めるうえで重要になるでしょう。今のところ失業率は、横ばいを続けています。これがいずれ上昇を開始しますので、ここでドルは動意を得ます。

 

FRBは、2024年末に4.1%まで上昇すると予測しています。この予測から大きくブレるような事態が生じれば、金融政策にも影響がでるでしょう。

 

 

 

 

もう1つ重要な論点は、平均時給データです。

上記グラフは平均時給とPCEコアデフレータにより実質賃金を求めたものです。プラス圏は、「インフレより収入が上回り、生活が改善される」という意味で、PCEコアデフレータが下がっていることで、改善度合いが高まっていると読めます。

 

生活が良くなれば、消費が増え始めてインフレ要因になるでしょう。つまり、景気が悪くなるには平均時給も連れて下がる必要があります。それが利下げの条件となります。このへんが見所になるでしょう。

 

グラフには載せていませんが、直近のPCEコアデフレータは「+2.9%」とさらに下がっています。もし強い平均時給データならば、実質賃金はさらに改善するため、利下げは遅れるでしょう。ドル安に作用します。

 

 

 

ドル相場への影響

今回の雇用統計は、『FOMCがいつ利下げに踏み切るのか?』を観察できるデータとして機能するでしょう。パウエルFRB議長は「3月利下げの可能性は低い」と言っていましたが、それは本当なのか?では5月なら利下げはあるのか?という問いに答えるデータとなります。

 

恐らくすべてのデータが注目されるでしょう。雇用者数もですし、賃金もです。先月は雇用統計が強いデータだったのを契機にドル/円は急騰しました。今月も同じ流れになるのでしょうか?それとも陰りが見えるのでしょうか?

 

この辺が発表後のドル相場に影響すると思います。

なお雇用統計が弱いデータなら、株式市場は上昇します。

 

ご参考になさってください。

 

 


個人投資家には、ファンダメンタル分析が必要だ!

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