ITVで3月に放送された、ジョン・シム主演のミステリー・ドラマ。私としたことがうっかり見逃してたが、ITVの公式サイトでは本放送から二ヶ月経った今でもまだ配信してくれていた。ありがとう〜〜〜。
ジョン・シム扮する主人公ロイ・グレースは、犯罪捜査の過程で霊能者にお伺いを立てたことが表沙汰になったため、内勤の書類仕事に回されている。もっとも、ロイ・グレース本人は、本気のオカルト信者というより、切羽詰まって「使えるものは何でも使え」精神を発揮しただけ、という感じに近い。
そんなロイ・グレースが所属する警察の管轄内で、不動産開発業で大金を稼いでいる若い男が結婚式直前に失踪するという事件が起こる。バチェラー・パーティーのどんちゃん騒ぎの果てにみんなで大型車に乗り込み、交通事故に巻き込まれた——はずが、なぜかその男だけは大破した車から発見されなかったのだ。乗り合わせた友人たちは揃って死亡または意識不明の重症のため、直接事情を聞くこともできない。ということで、事件の担当刑事に頼まれてロイ・グレースも捜査に参加することに。
久しぶりのジョン・シムを観て、真っ先に頭に浮かんだのは「あ、やっぱり老けた」。でも、そうは言ってもジョン・シムなので「やっぱりかわいい」。そして、相変わらず「可哀想」。
ミステリー・ドラマなんだし、主人公の刑事が可哀想じゃなくても良さそうなものだが、ジョン・シム扮する刑事はもれなく幸薄くて可哀想な設定なんだよな。そういう役柄が似合うからなのか、役者本人がそういう役柄が好きなのか、多分その両方なんだろうとは思うけど、たまには楽しくて充実した私生活を送る役を演じてくれてもいいのよ?