こんにちは。和久田ミカです。
講演会の依頼が舞い込む季節になりました。
遠方で伺えなかったり、ご予算に合わなかったりと、すべてにお応えできないのが心苦しいのですが、本当にありがとうございます。
子どものこころのコーチング協会のインストラクターをあっせんすることもできます。
今日は、子育て系の講師のつぶやきをば。いや、グチをば。
これから、子育て系のお仕事を立ち上げたい人も 読んでおくといいかも。
まずは、ピカソの有名な逸話をご紹介します。
ある日、ピカソがマーケットを歩いていると、
「ファンなんです!この紙にちょっとした絵を描いていただけませんか?」
と頼まれました。
ピカソは快く、そのささやかな紙に、小さく美しい絵を描きました。
「ファンなんです!この紙にちょっとした絵を描いていただけませんか?」
と頼まれました。
ピカソは快く、そのささやかな紙に、小さく美しい絵を描きました。
女性がたずねました。
「この絵はいくらぐらいになるのでしょうね?」
すると、ピカソは答えました。
「この絵の値段は100万ドルです」
「この絵はいくらぐらいになるのでしょうね?」
すると、ピカソは答えました。
「この絵の値段は100万ドルです」
びっくりして、女性は
「でも、この小さな絵を描くのに、”たった30秒”しか、かかっていないではありませんか」
というと、
「お嬢さん、それはちがう。30年と30秒だ」
「でも、この小さな絵を描くのに、”たった30秒”しか、かかっていないではありませんか」
というと、
「お嬢さん、それはちがう。30年と30秒だ」
小さな絵であっても、そこには時間では はかれない価値が隠れているのですね。
(パブロ・ピカソ - Wikipedia - ウィキペディア)
今日はこのピカソの話を心の隅に置いていただきながら、6年前の過去記事を引用しつつ、お話しますね。
ちょっと辛口ですが、子育て系フリーランスにおける お金の話です。
まずは、外部から依頼を受けるようになった8~9年ほど前のお話から。
★ 子育て系の報酬は?
仕事の依頼が多くなってきたとき、子育て系の仕事の方は 同じ壁にぶつかると思います。
それは「謝礼の安さ」。
初めての教員研修は、行き帰りの時間を含めて 5時間拘束される仕事でしたが「3千円で」と言われました。
先日舞い込んだ保育士1日研修は、100人を超える参加者がいるにもかかわらず、一人600円( ゚Д゚)
交通のアクセスが悪く、行き帰りに2~3日かかかる場所なのに、交通費・宿泊費は、半分ほど自費( ゚Д゚)( ゚Д゚)。
もう一回書いちゃう。
ものすごい遠くの地域から 依頼をくださったにもかかわらず「自腹が前提」。
これ以上は払えない、とのこと。
どちらのご依頼も お断りしました。
研修にいらっしゃる先生たちは もう少しお給料をもらっているのではないかな?
お金を払ってまでは 学びたくないのかな。
義務で受ける研修だしねん。
と、ここまで 低い謝礼は なかなかありませんが、行政からの依頼は たいてい2時間で5千円~です。
(行き帰りの時間・交通費は含まず。)
講演のオファーなどをくださる おばさま職員から、たまに
「〇千円の謝礼なら、いいおこづかいになるでしょ?」
なんて言われたりしますが、おこづかいにはなっても仕事にはならないのですよね。
どうしても、「無料でイベントをしたい」から「講師料をディスカウント」となってしまうようです。
会社員や大学の先生だったら 臨時収入があってラッキー、かもしれません。
でも、私は これが本業。そういうわけには いきませんです。
耳が痛い職員の方がいらしたら、ごめんなさい。
そうそう。
一番ひどい事例では、講演が終わった後、教育委員会から電話がかかって来て、
「講師料をまちがってしまったので半額で」
と減額されたことがありました( ゚Д゚)。
レストランだったら 食べ終わった後に、「財布にこれしかお金がないんでよろしく」というのと同じ。
遠方で高速道路を使い、ランチも自腹の講演会だったので、おもっきり足が出ました。
でも、「まちがったのは、小学校の方で…」と、謝罪はなし( ̄▽ ̄)
いろいろあるよね…。
こんなこともあったなあ。
以前、ある社会福祉の団体では、私から お金の話を口に出せなかったために、契約がなあなあになっていました。
結果、超安値で引き受けていたことが あとでわかりました…
しかも連続講座10回!
ろくに宣伝をしないから、毎回参加者が 職員の身内!
突然、予定が変わって「次回は違う人に頼んだから来なくていい」
と グダグダ。グダグダ。
遠方なので、拘束時間が5時間以上。(その日は、他の仕事が入れられず…)
行き帰りの時間を考えると、時給千円以下。
休日開催の日にシッター代がかかると、すでに赤字…。
娘は「なんでお休みの日に仕事に行っちゃうの?」と大泣き。
ここまでして 仕事を引き受ける必要あったのかな~?と 思わざるを得ませんでした。
そんなことが あってからは、お金について 担当者ときちんとお話をするようになりました。
とくに私の場合は、どんな仕事も熟考したからやりたいので、コーチングセッションを受け、内容を吟味してから のぞむことが多いです。
セッション代に、1万5千円~3万円かかります。
他にも、本を読んだり、内容を考えたり、資料を作ったりと、事前にたくさんの時間を要します。
講座や講演会の時間だけ 仕事をしているわけではないのですねん。
目に見えない時間や費用もかかるけど、それが 講師費用に反映されることはありません。
でも、引き受けたからには…と、どの講演も がんばってきました。
★フリーランスのお金事情
フリーランス(個人事業)は いただいたお金が手取りのお給料ではありません。
そこから、さまざまな経費を差し引いたのが純粋な収入となります。
↑ここが、理解していただきにくいところですよね(*^_^*)。
税金・消費税・年金・健康保険・税理士や弁理士などに依頼する費用、
勉強代・交通費・事務所の家賃・家具・水道代・光熱費
…などなどを 自分で支出し、もちろんボーナスはありません。
会社にお勤めの方は 知らないうちに会社が便宜をはかってくれている費用も多いことでしょう。
会社勤めって、見えないお給料がたくさんあるんですよ。
会社の机やパソコンや光熱費を払ったり、事務所や会議室を借りたり、税理士さんをやとったりしなくていいでしょう?
研修も無料か 安価な費用で受けられるはずです。
また、フリーランスですと、次のような作業や時間に 賃金は出ません。
・事務、メールの返信など
・セミナーなどを受けに行っている時間
・仕事の準備をしている時間
・資料を作ったり、考えたり、雑用している時間
・病気になって仕事を休んだ日
会社だったら、どれも賃金が出る仕事ですよね(*´Д`)
実働時間が多いのに、お金をいただける仕事がとても少ないことがわかると思います。
ということは、お金をいただける仕事で、ある程度 報酬を得ないと 経営はしていけないということ。
これを理解したうえで お仕事をしていかないと、馬車車のように 働けど、働けど、お金が減っていくという、摩訶不思議な現象が起きます。
★自分の値段は自分でつける
子育て系の講師業の方、同じような経験はありませんか?
私が、ブラックなご依頼やクライアントさんをお断りできなかったのは、
・実績になるし…
・お断りできるような立場にないし…
・紹介してくださった方の顔に、泥を塗れないし…
・お断りしたり、謝礼の交渉をしたりするのは、感謝の気持ちが足りないからではないか…
そんな思いからでした。
私が駆け出しのころ、こんなクライアントさんもいました。
「私のお給料は、時給にするとだいたい3千円なんですよ。
だから、6千円(当時)1時間の契約だけど、私 2時間しゃべってもいいですよね?」
と よくわからない理屈で、毎回、3時間ぐらい話し続ける方もおられました。
当時は、断れなかったんですよね、そういう方がいても…。
みんなにいい顔をしたかったのですね。
でも、5年前からは 本当にやりたい仕事以外は なるべく引き受けないようにしました。
条件にもよりますが「1~2時間の講演で5万円~10万円(交通費・宿泊費別途)」でお引き受けしています。
ご依頼主と条件が合わないときには、協会のインストラクターを紹介しています。
自分の覚悟が決まって断れるようになったら、最近いただくお話の多くは自分が提示した額になりました。
ふつうの会社の研修と比べたら、まだまだ差がありますが、本当に感謝しています。
ちなみに、偶然ですが、いとこも コーチングのコーチをしています。
会社のコーチング研修を専門に行っていますが、昨年 東京にコーチング御殿を買ったそうです。
会社が人材育成にかける費用って、大きいですものね。
同じコーチングを生業にしていても、誰を対象にしているかで こんなにもちがうのかと、驚きました。
★これから子育て系の仕事をしていきたい方へ
フリーランスのお金事情は、その立場にならないとわからないかもしれませんね。
少なくとも、私はわかりませんでした。
教員だったころは、義務で聴く講演会に行き、
「1時間話しただけで、え!?30万円~50万円!?ぼったくり~」
って思っていました。
すてきなお話ばかりだったので、今は 妥当な額だと思うのですけどね…(*´Д`)
講演料を参加人数で割ったら、ひとり当たり千円以下。
映画に行くより安いです。
でね。(話は変わるけど)
これから 個人事業主として やっていきたい方へ。
利益を出して仕事をしていきたいなら、時給千円では ぜんぜんダメなのです。
パートと同じ感覚で値付けしていたら、経費が出せません。
経営できずに、つぶれてしまいます。
コーチングの資格を持っていて、食べていけている人は 数パーセントともいわれますが、価格競争に巻き込まれないで。
経営していけるだけの収入を得ていかないと、大好きな仕事をやめなくちゃいけなくなるからね。
私自身も、私の提供するものに、価値を感じてくださる方とお仕事をしていくと決めました。
あ、でもね。
安いお金で引き受けてはいけない、という話をしているのではありません。
私が駆け出しだった頃は、たくさんの場数を踏ませていただけることが とても勉強になりました。
公共の講座や講演会って、アウェイの場所です。
無料で来ているから つまらなかったら帰っちゃうし、退屈だったら眠る人もいます。
「伝える力」を磨かざるを得ませんでした。
社会貢献と自己研鑽のために、引き受けてみるのもいいと思います。
そのときどきの状況を見て 自分が納得できれば それでOKですよね。
でもやっぱり、もう少し講師への謝礼が増えればいいなあ、と思う今日この頃です。
人前で飽きさせずに、1~2時間話すって、すごい大変だし 技術がいること。
ピカソの言葉を借りるなら、それまで 研さんを積んできた日々を背負って、講演をしているのだらからねん。
自分を信じて、いっしょに がんばっていこう。
余談だけど、個人事業主向けのDVDもあります。
自分らしく仕事をしていくための仕組みづくり講座
原亜紀子ちゃんといっしょに行ったセミナーです。
それから、ただいま募集中なのは、こちらです。
今後の予定について
初級…茨城・東京
中級…神戸、札幌・広島
上級…博多、東京
*予定は今後半年ぐらいまでのものです
*変更される場合があります
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