小中高生の暴力6万件 3年間で7割増 | 子育ては「聞く」が9割でうまくいく~心理学ブログ

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3つの「聞く」技術があれば、子育てのムダ叱りも イライラも ストレスも 減ります!
小学校教員 9年間の経験を生かした、子育ても 生きるのも 楽になるヒントが詰まっています。

小中高生の暴力6万件 3年間で7割増 だそうです。

あまりに 大きな数字に、想像ができません。
こんな短期間に、何があったのでしょう。


朝日新聞には、「怒り制御できぬ子ら」という 大きな表題が付いていました。

怒りは、誰でも 感じるものだけれど、暴力にまで 発展してしまうのは なぜなのだろう、
新聞記事を 読んでみました。


文科省や教育委員会は、

「感情が うまく 制御できない」、

「コミュニケーションの能力が 足りない」

(文科省・教育委員会)


「子どもの思考が パターン化され、深く 考えられなくなっている」

「気持ちを表現する 言葉の幅が 狭くなっている。

 表現できない出来事に ぶつかった時、感情や行動が 激化してしまうのではないか。」

(国語作文教育研究所所長 宮川俊彦さん)


「少子化で大事にされ、他の子との間で 我慢を経験することもなく 育っている。

 感情のコントロールが 出来ない理由は そこに 根ざしている。」

(都立高校カウンセラー 渡辺紀久子さん)



どの見解も なるほど、と 思うことですね。

私は、5年前まで 小学校で教師をしていましたが、それほど 子どもの変化は感じませんでした。

確かに、「小1プロブレム」などという言葉も生まれ、入学当初は 立ち歩く子もいますが、
2週間もたたないうちに きちんと 座っていられるようになります。

どの子も とても いい子です。

表面的に 反抗的であっても、きちんと 関わっていけば 変わっていきます。
(小学校に勤務していたので、中学校では 少し事情が違うかもしれません。)


感じたのは、保護者の変化です。

・ ちょっとしたことが 不安の材料になり ひとつひとつ 学校に確認してくる

・ 家庭での不安やイライラを 苦情という形で 教師にぶつけてくる( いちゃもんを つけてくる)

・ 自分の生活(仕事や彼氏)が第一になっていて、子どもの面倒を見ていない

・ 子どもが失敗しないようにと 過剰なまでに 先回りをする

・ ありえない噂(都市伝説的なもの)に 大騒ぎする

・ 先生は 友達感覚

・ 給食費や教材費を払いたくないという保護者の増加


つまり、その根底に コミュニケーションの問題があるように思います。

自分本位だったり、他人依存だったり、TPOがなかったり。
子どもたちは、それを見て 育っているんだなあと 思います。


学校でも コミュニケーションの授業が必要な時代です。

東京では、「セカンドステップ」という米国での方法を 取り入れている区もあるそうです。

「「キレない子どもを育てよう」を合言葉に、子どもが 幼児期に 集団の中で
 社会的スキルを身につけ、さまざま場面で 自分の感情を 言葉で表現し、
 対人関係や 問題を 解決する能力と怒りや衝動を
 コントロールできるようレッスンが計画されている」(ホームページより)

そうです。

何が原因で そうなったか?と 分析することも大事ですが、
それ以上に このように 具体的な試みが 行われることの方が より 現実的だと感じました。

コーチングを通して 何かできないかな、と 考えています。