地下鉄を乗り換え地上に上がり、
春の眩しい夕日を浴びながら
今日はテクテクだいすきな歯医者さんへ。
夕日を浴びながら感じた
「いつぞやの夕日に似てるな…」
の後にふわっときた記憶は、
社会人ほやほや新入社員1年目のあの初日の感覚。
13年前の4月1日、
あのときに感じた夕日だったみたい。
やさしい気持ちでふりかえられる当時のいろんな感情、記憶が瞬間によみがえる。
「つらかった…」
ではなく、
「がんばってたね」
って、
当時の自分にあたたかく思いをよせられるような感覚…
あの頃の自分に心の中でメッセージを送り、夕日を左半身に浴びながら、
大学時代に乗っていた路線の高架下をくぐる。
前にメルマガにわたしが通う歯医者さんについて書いたのですが、この怠惰なわたしが6年以上、言われた通りの3ヶ月に1回ペースでまじめにおそうじに通っているのが歯医者さん。
眼科は目薬がなくなったら行こかな
くらいなのだけど、
歯医者さんはなんだかすすんでいっている感覚がいつもある。
歯医者さんが苦手な人もいると思うのですが、わたしはむしろ
好き
と思っている。
「どうしてこんなに好きなんだろうねぇ」
なんて思いながら、
「毎回来るたびそれ考えてないか?」
と自分に突っ込みつつ、診察室へ入りマスクを取る。
メルマガに書いたように、
先生に今日も
「加藤さん、ほんとまじめにきていただいて!優等生!」
と褒められ、
「はい!まじめにきてます〜!」
と言いながら椅子に上がる。
"まじめ"
って言葉が小さい頃から大っ嫌いだったけど、今は全く嫌と思わなくなったなぁ…
なんて思いながら。
「なかなか抜けないから抜いてもらうよ」
という母の一言で、
忘れもしない、
連れていかれた歯医者さんで小学校1年生のときに下の歯を無理矢理ペンチ(みたいなもの)で抜かれ(2本抜いたかなぁ…)いい思いはしなかった。
古びた昔からの歯医者さんにあったあの無機質な診察室の雰囲気が苦手で、銀色のコップが気持ち悪く感じたことは覚えているのに。
そのときのわたしには少し早い内容のマンガと、火鉢があったのはなんだか気に入っていたけれど、
あの頃は多分、歯医者さんなんて好きではなかったのに。
その歯医者さんの先生が高齢のため、そのあとわたしも弟もその後別の歯医者さんに連れられるのだけど、
「虫歯防止に」
とフッ素?を塗りに定期的に連れられていったのはまずくもなかったからか嫌ではなかったのか、
振り返るとこの辺りで
歯医者さん=嫌
が消えた模様。
でも、
確実に言えるのは、
あのとき、
そう、
6年半前に困っていった職場の下にあった歯医者さんの処置が嫌で困り果てて、
自分で調べて調べて調べ尽くして行った6年半前に、今通ってる歯医者さんの大先生に惚れ込んだからかな
ということ。
あのとき先生を信頼したから、
先生を信頼してお任せした自分がいたからだなぁ
ということ。
歯医者さんが好きなんじゃなくて、
先生が好き
なんだなやっぱりわたしは。
最近は息子さんがみてくれることが多いけど、いつも大先生には感謝の気持ちでいっぱいになるもん。
そう、
わたしは
人から入る
というか
そんなところが人以上にあるとよく言われる。
物を買うときも、
「この人から買いたいから」
といらっしゃるときに買ったり、
ステキな店員さんがいるとすぐ名前をチェックする。
好きな人から買いたい、
好きな人から教わりたい。
そして…、
好きな人の言うことしかマジで聞かない!
参考にもしない!
笑
口を開け、
歯石をとってもらいながらそんなことを思っているとふと、
「はっ!
マスクの下鼻が垂れてたから、鼻がカピカピになってるのが先生にいま丸見えかも…!!」
と焦ってしまった!
が、
「ま、いっか。
鼻がカピカピでもガビガビでも、
先生はどうも思わないだろうし
ここの先生にならどう思われてもいいし」
と思い直したわたしである。
いつもの習慣、
「歯ブラシ3つ買います〜!」
と、最近気になる歯のことを先生に話しながら、
助手さんがいつものようにチェックにと出してくれた鏡で鼻の穴をさりげに見てみると…
ここからはみなさんの想像にお任せします。
今日も
「歯医者さんが(先生が)好きだなぁ」
といつもと同じことを思いながら、歯医者さんを後にするのである。
そんな歯医者さんと出会えて本当に幸せだって、いつも帰りに思うのである。
そして、
緑内障のため通う眼科も、
このくらい惚れ込む先生を見つけようと思う。
1月で眼科の先生、異動してしまったから。
だいすき
すき
に、やっぱり囲まれた人生がいいな、
ものも人も。