”毒親” という言葉は、
スーザン・フォワード著
「毒になる親 一生苦しむ子供」
からつくられた言葉と言われています。
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クライアントの中で、
「この本を読んで、(悩んでいるのは)わたしだけじゃなかったんだって安心した」
とおっしゃる方はとても多いのですが、
その一方で、
「ここからどうしていったらいいのかがわかない」
と、自分をどう変えていったらいいのかわからなくなり戸惑ってしまう方や、
「親のせいでこうなったんだと思うと許せない」
と、親への感情があふれ出してしまい、しんどくなる方もおられます。
もちろんこの本には、今後どうしていったらいいかということや、怒りの感情などの扱い方も書かれています。
今まで当たり前だと思っていたこと、
そういうものだと思い込んでいたものが、
他とはなんだか違う、おかしい、害を及ぼすものと気づいたとき、
驚き、戸惑い、どうしたらいいかわからなくなる というのは普通の反応。
それが、生まれる十月十日前からともにし多くの時間を共有してきた ”親” となれば、いろんな感情がわき、辛く感じるのは当然のこと。
感情が乱れてしまったり、
情緒不安定になってしまったり、
感情を抑えられなくなってしまうことが起こるということは、もちろんあります。
「こんな自分じゃいけない」
「わたし、おかしいんじゃないか…」
と思って、どうにかしようと苦しくしたり…
わたし自身、勇気をふりしぼって心療内科に行ったこともあります。
一見苦しいのですが、これらの症状は長い目で見たら、
”臭いものに蓋” ではないですが、見ないように抑えてきた感情が出てきているという、回復に向かいはじめた証拠。
そして、感情というものは、無理に抑えるとますます大きくなるものなので、無理に抑える必要はなく、”そのまま感じる” ということをしてほしいのです。
あまりにも感情が吹き出てくると、冷静に感じることも難しく、ご自身で抱えているのがしんどくなってくる場合もあります。
これはかつてのわたしの話ですが、
怒りが度を超えて、殺意へと変わってしまい、1年間毎日母を罵倒し続け、仕事中も思い出しては怒りに苛まれ、うっかり台所なんていったら包丁を持ち出しかねない… という危険と隣り合わせだったことがあります。
怒りが出てきたというのは、感情の蓋が開き、抑圧が溶けてきた証ですが、事件を起こしてしまっては、自分が本来送りたいと思っている人生から外れてしまい、本末転倒です。
そんなときは、身近な信頼できる人や医師、カウンセラーの方に、必ず助けを求めてください。
HahaCo Labo
母娘関係研究所
代表 加藤なほ