ゴール設定は難しいことだという誤解がばら撒かれているようですが、目先を変えてみると、結構簡単になります。
例えば「まといのば」本家主宰はゴールとは「他者」のことだとおっしゃいます。
c.f.宇宙はさびしいからできたのか？ 2011年05月31日
（引用開始）
ゴールとは「他者」のことです。ゴールそれ自体が他者を前提とします。ゴールや夢は他者との関係性の中でしか存在しません。ですから、「さびしくない」すなわち「他者が不要」なとき、それが「死」だと思います。死ねばその人の宇宙は消え、ビッグバンも消えます。
（引用終了）
このゴールとは「他者」のことという補助線が入ると、ゴール設定はそれまでよりも容易になります。
自分が憧れているような人たちに果たせる機能は何か、あるいはかつての自分のように（潜在的にも）苦しんでいる人たちに自分ができることは何か、彼らが皆ハッピーになるにはどうすればいいか、考え続けることはそのままゴールになり得ます。
どういう人たちに囲まれていたいのか、どういうものに囲まれていたいのか、自分以外のことを考えると、自ずとゴールや内発的なwant toとしてのやるべきことが見えてきます。
逆に他者のことを考えず自分のことに囚われているからゴールが見えなくなってくるとも言えます。自己中なエゴイストには、ゴールはふさわしくないのです。
でもきっと誰もが無心に無私になって、隣にいる人のことを考えた記憶があるはずです。喧嘩した恋人のために花を一輪買い求めたときとか、クリスマスプレゼントが何がいいか喜ばすために必死で考えたときのこととか、そういった記憶。
そんな永遠の一瞬。
But touch my tears with your lips,
しかし君の唇で僕の涙に触れてくれたら、
Touch my world with your fingertips,
君の指先で僕の世界に触れてくれたら、
And we can have forever,
僕らは永遠を手にする
And we can love forever.
僕らは永遠に愛し合える
Forever is our today.
永遠とはこの瞬間のことなんだ
c.f.♫誰が永遠に生きたいと願うのか？♫Queenは大仏、華厳？「芥子、須弥を入る」「一即多、多即一」 2018年11月22日
もしかしたらそれを思い出すことも実践することも難しいと感じるかもしれません。でも困難であることは言い訳、Creative Avoidanceのダシになり得ません。
詩人のリルケは、若い詩人に宛てた手紙で、困難であることはそれをなす理由であると喝破します。
孤独であることはいいことです。というのは、孤独は困難だからです。ある事が困難だということは、一層それをなす理由であらねばなりません。 愛することもまたいいことです。なぜなら愛は困難だからです。人間から人間への愛、これこそ私たちに課せられた最も困難なものであり、窮極のものであり、最後の試練、他のすべての仕事はただそれのための準備にすぎないところの仕事であります。だから何事にも初心者である若い人々は、まだ愛をなすことができません。彼らはそれを学ばなければなりません。その全存在を賭けて、彼らの孤独な、不安な、上に向って打つ心臓の周囲に集中せられたすべての力を賭して、彼らは愛することを学ばなければなりません。（若き詩人への手紙）
さすがは我らがリルケです。本質を突いたことを言います。
ある事が困難だということは、一層それをなす理由であらねばなりません。
困難であることは、それを諦める理由にはならないし、理由にしてはいけないのです。逆に困難を前にして燃え上がるくらいが僕たちにはちょうどいい。それをハイエフィカシーといいます。
c.f.「楽に儲かる」という動機で始められるビジネスは、情報がオープンである世界では過剰な競争を発生させ 2018年07月06日
c.f.あなたがまだ本当の〇〇でないために、日常の富を呼び寄せることができないのだと自らに言い聞かせよ 2018年08月07日
c.f.自らの内へおはいりなさい。あなたが売らずにいられない根拠を深くさぐって下さい。それがあなたの心の 2019年04月03日
そんな他者に機能を果たす、ハッピーにするという困難なゴールを設定するためには、一度死ななければなりません。最近本家主宰がセミナーで紹介されていた『ファイトクラブ』の一節を思い出します。
タイラーはぼくにウェイターの仕事を紹介し、それからぼくの口に銃口を突っ込んで、永遠の命が欲しいならまずは死ぬことだと言った。（ファイトクラブ）
c.f.欲しいものがわからないと、本当には欲しくないものに包囲されて暮らすことになる（ファイト・クラブ） 2019年08月25日
僕たちはゴールを設定し、他者に機能を果たすことで、永遠の命を得ることができます。そのためには一度死ぬことです。
ドストエフスキーの墓標にあるように、『カラマーゾフの兄弟』のエピグラフにあるように、一粒の麦もし死なずば、です。
よくよくあなたがたに言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。
自分の命を愛する者はそれを失い、この世で自分の命を憎む者は、それを保って永遠の命に至るであろう。（ヨハネ12:24−25）
そしてこの自らを殺し他者に機能を果たすことで得ることの永遠の命は、そのまま不老不死の霊薬として使えるのです。2月の『模倣気功団』のセミナーはそれを共有しましょう！
僕たちが老け込むのは、自分のことばかり考えるからです。逆に他者のことをエゴを捨てて考え機能を果たせるようになると、永遠の命を得ることができます。
それを実践しているヒーラーの諸先輩方は、みんな年不相応な若さを保っています。僕たちもそれに倣って、他者のことを最初に考え機能を果たすことを通じて、永遠の命を得て、いつまでも若々しく生きましょう！
シンプルに他者というゴールを設定し、軽やかに永遠の命を得て、いつまでも若々しく生きる人生に軌道修正していきましょう。困難に思えるかもしれませんが、リルケのいう通り、困難だからこそやるべきです。
セミナーでそのお手伝いをして参ります！！
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