深い変性意識が何かよくわからない、入れないというご相談はよく受けます
またよそで伝授してもらった気功技術が使えない、使い方がよくわからないというご相談もよく受けます
大概はやり方、方法論を知りたいというのがご相談なので、僕の知る限り色々とテクニカルなことについてお答えします
しかし答えながらも、「そもそもこの人たちは何のために気功をやっているのだろう?」と思うこともあります
何というか気功に対して、あるいはその気功技術一つに対する必然性と切実さを感じません
おそらくゴールがないのだと思います
しかしゴールがなければ気功技術に限らずあらゆる方法論やレッスン、指導は意味を為しません
これまでも繰り返しゴール設定の重要性をこのブログでもお伝え申し上げてきましたが、それは多くの人はまずゴールがないからです
なのでまずはゴール設定をきっちりしましょうとお伝えしてきました
ただ問題はゴール設定の仕方もブログや書籍で書かれているのを読んだだけでは出来ないということです
公的な教育機関(小中高大学)で提供されるような職業訓練とは違い、自らを鍛え、育て上げていく本当の意味での教育は過分にして密教的な要素があります
密教的、というのはどうしても対面でしか教師から生徒に伝えられないこともあるということです
しかしこれは気功に限らずなんだって同じでしょう
武術の教則本を読んでも武術はできるようにならないでしょうし、楽器の弾き方の本を読んでも弾けるようにならないでしょう
気功やゴール設定も同じです
かっちり対面で学び、それに加えて日々自分で鍛錬を積んでいくことが何よりも重要です
それを踏まえた上で、ゴール設定について考えてみましょう
そもそもゴールは現状の外にあるものでした
じゃあ現状とは何かといえば自分の生活と保身でしょう
そして既にある自分のいまの暮らし、仲間、友達、家族、仕事、ファイナンス、それらを維持しようとするのが我々の内部表現(心と身体)で働くホメオスタシスでした(サイバー・ホメオスタシス仮説)
基本的にはホメオスタシスは現状維持を好みます
またホメオスタシスはかなり意固地で、ちょっとやそっとでは心変わりをしません
しかしそんな現状維持を好むホメオスタシスをかどわかし、うまく手なずける方法があります
それが気功による深い変性意識の生成とゴール設定です
ゴールとは現状の外にあるもの、言い換えればゴールとは自分のいまの生活や命よりも大事な価値や意味です
ホメオスタシスは自分にとって最も重要なものを維持しようとする、あるいはそれに近づけようとするので一度ゴール設定ができれば重要性は書き換わり、ホメオスタシスはゴールに応じてあるべきところに移動しようとします
それが気功とゴール設定によって自分を変革していくということのコアになるものです
そしてそんな自分の命よりも大事な価値や意味がある境地を昔から日本では俠気(おとこぎ)といいました
ゴール設定をするということは僕からすれば俠気を獲得するということでもあります
ただそんな自分の生活や命より大事な価値を手に入れるのはいつも通りの意識状態では不可能です
必ず普通とは違う意識状態である必要があります
だからこそ気功によって深い変性意識状態を生成し、必死こいてゴール(自分の生活や命よりも大事な価値や意味)を考えて探すということが有効になってきます
例えば気功で一山当てようとか、認定資格で高額なFeeを獲得しようとか、そんなあさましい損得勘定で気功などに興味を持つことは最低最悪です
そんな損得勘定をしている時点で変性意識は深まっていないのは明らかですし、結局自分が得したいだけなので人は集まりません
仮に集まったとしても同じようなことを考える質の悪い人しか来ないでしょう
それでいいなら好きにすればいいですが、僕は相手するつもりはありません
もっと深い変性意識状態で知識を収集し、思考(瞑想)し、必死に自分の生活や命よりも大事な価値や意味を探し続けましょう
それが気功で深い変性意識を生成し、ゴールを設定し、そして俠気を獲得するということです
せめてゴールがないのなら、これから自分の生活や命よりも大事な価値や意味を獲得しようという俠気は見せてください
それさえ出来ないのなら多分何やってもダメだと思います