サーキュラー・エコノミーとリスキリングの密接な関係。 | minolog

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最近よく目にする、耳のする(はず)のこの2つのワードは実に大きな意味を持っている。

 

 

改めて解説すると「サーキュラー・エコノミー」とは「循環型経済」である。

 

 

高度成長期を中心にした従来の「リニアな経済」=資源を使用し、製造、使用、廃棄という直線的な経済から「循環型」=製品と資源の価値を可能な限り長く保全維持して廃棄物の発生を最小化した経済への移行を目指す事。

 

引用 経済産業省・環境省

 

 

「なぜそのような循環型経済に移行する必要があるのか?」

 

 

世界的に叫ばれている「資源不足」「資源価格の高騰」が背景にあることは間違いない。

 

 

世界的にはこの動きがすでに始まっていて欧州では多くの企業がこの流れに乗っている。

 

 

日本でもサーキュラー型ビジネスは始まっている、代表的なものは「メルカリ」やトヨタ自動車の「KINTO」であろう。

 

 

今後は「使った分だけ!」「シェア!」「再利用!」というのがビジネスのキーワードとして台頭してくることだろう。

 

 

さて、これまではサーキュラーするのは「資源」や「製品」に目が行きがちであったのが最近ではこんな考え方になっている。

 

サーキュラーエコノミーはトリプルボトムラインと呼ばれるPlanet・People・Profitのうち、Planet・ProfitだけではなくPeopleの視点からも注目されており、新たな経済モデルへの移行による新規雇用の創出効果や、移行により失業リスクにさらされる人々に対するリスキリングなども含め、どのようにサーキュラーエコノミーをインクルーシブに実現していくかも論点の一つとなっています。

引用 IDEAS FOR GOOD

 

 

ということで、これからは「人材」についても「循環」させることが大切であると言われている。

 

 

その流れで考えると、日本では従来からある「リカレント教育」(学び直し)が注目されることになる。

 

 

確かにリカレント教育によって職種を変えることは人材の流動化には大切なことであり、今後もより一層進めていかなければならない。

 

 

これについては、すでにこのブログで幾度となく語っており、日本経済において今後さらに必要になっていくことは間違いないのである。

 

 

一方で最近話題になりつつあるのが「リスキリング」というワードである。

 

 

リスキリングとは・・・

「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必 要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること」

引用 リクルートワークス研究所

 

 

近年では、特にデジタル化と同時に生まれる新しい 職業や、仕事の進め方が大幅に変わるであろう職 業につくためのスキル習得を指すことが増えている

 

 

これらを「企業が責任を持って(お金を負担して)社員にスキルを身に付けさせる」そのことによって社員の活躍の場を広げて、結果的には企業にメリット(生産性の向上)が出るように人材育成する。

 

 

という概念である。

 

 

リカレント教育は個人の負担による学び直しの色合いが強かったが、リスキリングは企業側が責任を負うという概念が強く、したがって「転職」が前提になった学びではない、むしろ現在の職場の「変化」に対応した人材の育成を行うという考えの方が強い。

 

 

注目ワードとして「DX化」がリスキリングのテーマになっているようだが、現在消滅するかもしれない職種に就ている人材の「再活用」(リユース)という観点に立てば、これは紛れもなく「サーキュラー・エコノミー」である。

 

 

実際に企業で導入する事例も増えている。

 

 

有名なところでは「Amazon」

 

●2025年までに米アマゾンの従業員10万人をリスキリングすると 発表。(一人当たり投資額は約75万円)

●非技術系人材を技術職に移行させる「アマゾン・テクニカル・ア カデミー」、IT系エンジニアがAI等の高度スキルを獲得するため の「マシン・ラーニング・ユニバーシティ」など

 

 

日本では

 

●日立製作所:国内グループ企業の全社員約16万人を対象に、 DX基礎教育を実施(20200911日経新聞、日経クロステック)

 

●三菱商事 「IT・デジタル研修」新設。所属、年次年齢を問わ ず希望者が受講。オンライン6講座、1000人が受講。2020年 度内に13講座に。

 

 

などなど、今は大手企業が中心で「DX化」対応が中心だが、今後は中堅中小企業にも広がるであろうし、IT以外にも分野は広がるはずだ。

 

 

今後の企業はESG対応が大きなテーマになる(環境、社会、統制)そのためにもリスキリングは大切なテーマであり、サーキュラー・エコノミーも自社の事業の中に取り込まなければならない。

 

 

急激に変化する事業環境の中で「何に注力するべきか?」がかなり見えて来た気がする。

 

 

当社もブレずに進んでいきたい。